7年間のこと
1週間前くらいにライブハウスのスタッフを正式に辞めました。
と言ってもここ2年くらいはイベントを組んだり、そういった行動を何もできていなかったこともあって個人イベントの期間も含めると実質5年間くらいだったなと思います。
ずっと辞めなきゃって思っていて、でもどこかでただのお客さんの立場になりきれない自分も、何かを諦めきれない自分もいて、もどかしさと葛藤みたいなものを抱えて2年くらい生きてました。
イベントをやりたいと思ってもそれ以上に今の生活(仕事がシフト制で休みが確実に取れるかわからない状態だった)を変えることはできないし、音楽業界から離れて給与も上がったと同時に生活水準も上がったから下げられなくて。
社員じゃなくなってから数回転職活動をして、その度に頭のどこかで音楽業界だったら苦しいけどやりがいも楽しさもあるのになと思ってライブハウスの求人を見たこともあったけど、これからの人生を見据えるとそこにはやっぱり戻れないなと思って断念しました。
2015年に初めてイベントをした時から2020年のイベントが終えるまで本当に沢山の人に支えられてきたなと思います。
自分から進んで行動して誰かに関わることを選んだのも音楽イベントが初めてでした。右も左も分からない状態で友達をはじめバンドマンの方々に色々と教えてもらいながら成長して、(時々大人に怒られながらも)続ける楽しさを感じてました。
自分の好きな音楽を誰かに聞いてもらえる機会を作れること、チャレンジしたいと思ったことや関わりたい好きだという気持ちを惜しみなく本人に言葉や文字で伝えられる、それを真っ直ぐ受け止めてくれる評価してくれる人たちがいたこともすごく嬉しかったです。
元々人見知りだしシャイだしその割にめちゃくちゃ冷めてるし変に気が強いところもあって、正直人付き合いが得意ではないです。今もそうです。
好きな音楽をやっている人と関わるのも自分みたいな無価値なやつがって引け目を感じてうまく喋れないです。仲良くなりたい人達には烏滸がましくて近づけないです。
そんな中、ライブハウスで働いている時にコミュ力が高くてあっという間に周囲の人々と仲良くなれるスタッフを目の前で見て羨ましくて堪らない時もありました。なんで自分はこんな風にうまく立ち回れないんだろうってずっと思ってました。
それでも自分のことを見つけてくれて、よく思ってくれて、信じてくれるバンドマンも居てくれて本当に嬉しかったです。信じてくれて嬉しかったです。
こいつの組むイベントはセンスがあるとか、良いイベント組むんだよって言ってくれた人たちがいたこと、出たいって言ってくれた人もお前のイベントなら出るよって言ってくれた人がいたことも、本当に本当に嬉しかったです。
ギターロックから入って、オルタナ、シューゲイザーとジャンルは変わっていったけど、誰かが好きな音楽が好きじゃなくて、自分が好きな音楽が、良いと思った音楽を好きになれる人間でよかったなと心底思います。
まだ一緒にイベントをやってみたかったバンドがいるのも正直なところです。SAYONARA HATE TOWN、kurayamisaka、blondyもずっと気になっているし、解散する前にaintとも、活休する前のpopoqともイベントやりたかった。CILIVIANとかcinema staffとか出演してもらいたかったなとか言い出したらキリがないけど。
でももうイベントをやることはないだろうな、ないと思う。
過去に出てくれたバンドがメジャーデビューしたり、大きな会場でライブをしたり、事務所に所属したりすることはあったけど、それは本人たちが途轍もない努力をした結果であって、別に私の見る目があったとかそういうことではないと思ってます。
だから、過去の栄光に縋るような大人は大嫌いだし、あいつの面倒見てやってたんだよみたいな大人も嫌いです。
私は過去は過去にしたいけど、ただこれまで頑張ってきた期間のことは一生忘れずに生きていくし、高校から専門学生の時に音楽へ費やした時間は無駄じゃなかった。周りが好きなことの良さをわかってくれなくたって認めてくれなくなって否定されたって好きなことを極めていた時間は自分には価値が、意味があった、それがわかっただけで全てが報われたような気がします。
これからの人生これ以上に頑張ることはないと思うから、20代の前半好きなことめいいっぱいやっといてよかった。
ぶっ飛んだイベントを組んだりするのに快く出演してくださったバンドの方々、イベントに足を運んでくれたお客さん、地方の知らない人間なのに熱意だけで箱を貸してくれた色んなライブハウスの店長さん、ありがとうございました。
この7年間本当にありがとうございました。
私のイベントを通じて知ったバンドの音楽をこれからもずっと、長く好きでいてくれたら、聞いてくれたら嬉しいです。
バンドのことよろしくお願いします。
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