感謝されるということ
先日、仕事帰りに友達と会った。
以前近所に住んでいて、子供会の役員も一緒にやったことがある友達だ。
そのHさんは介護の仕事をしている。
大変な仕事だと思う。実際お風呂の介助などは重労働で、膝や腰にきていると言っていた。
さらにこの4月からは、パートから常勤の社員になったHさん。
会うたびに
「大変だね。私にはできないな」
と言うと、これまた毎度
「この仕事、楽しいんだもん」
と笑って言う彼女。
「この前もね...」とエピソードを語ってくれる彼女の目はいつもキラキラしている。
そんな彼女を見るたびに、天職ってあるんだなぁと思う。彼女の最初の仕事は作業療法士で、その頃からお年寄りのお世話をするのが楽しかったそうだ。
若い頃から天職が分かっていたなんて、ボーッと生きてきた私には羨ましいとしか言いようがない。
そのうち話は老後のことになった。
Hさんは、歳を取っても、体の動く限り介護の仕事を続けたいと言った。その後に彼女が言った一言に、私は深く納得してしまったのだ。
「ありがとうと言ってもらえる仕事をしていたい」
この言葉に、なるほど!と思った。大変だけど続けていられる理由。
「人の役に立っている」
これ以上の原動力は、他にないんじゃないだろうか。
実は、随分前の記事にも書いたけど、私の人生で二度、ものすごい量のセロトニンが脳内放出されたことがある。
お年寄りの手助けをした時だ。
手を貸してあげた二人ともが、感謝の言葉とともに、なんとも言えない笑顔を見せてくれた。今思い出しても幸せな気持ちにさせてくれる。
“ひとに感謝される仕事”
究極だなぁ、と思う。
そんな大したことじゃなくても、自分がしたことで誰かに喜んでもらえたら嬉しいだろうなぁ。結局それが天職ってものなのかもしれない。