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『ただの「苦情処理係」? いえいえ、「ファンをつくる」部署なんです。』(カルビーお客様相談室)

 どんな優秀なサービス提供者であっても人間がすることだから失敗はつきものです。なのでサービス業界では、クレームが発生することを前提に業務の仕組みをつくっておくことが大切です。

 そうした失敗は、日々、お客様とのタッチポイント(接点)で起こっています。マネージャーは、そうしたタッチポイント(接点)が十分に機能しているのかについて細心の注意を払い、万全を期す必要があります。

 それでも万一失敗が起こってしまったら・・・、とりもなおさずお客様に真摯に向き合い、その真意を探り当て、速やかに対処すること。

 このようなお客様満足を回復させる応対をサービス・リカバリーというそうです。

 ときにお客様満足を元に戻すだけに留まらず、クレームが発生しなかったときよりも高水準の満足を生む可能性があるとの研究報告もあります(リカバリー・パラドックス)。

 サービス業に携わる方には思い当たる節があるかもしれません。

 クレーム対応を主要な商品の一つと位置付け、いかに対処するかを考えることはサービス業において欠かせないマーケティング戦略の一つです。
 
 仕組みづくりの第一歩はお客様の声を記録に残し、みんなで読み込むこと。大事だとは認識しつつも手を付けられていないという経営者のお声は少なくありません。

参照:カルビーお客様相談室, 2017, 『カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み』日本実業出版社・神原理編著,2020,『サービス・マーケティング概論』ミネルヴァ書房

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