テリトリー
この間、町の食堂に行って、従業員が注文を書き留めないということに改めて気づかされたが、ほかに気づいたことがある。
私たちが着いたテーブルは、出入り口近くだった。で、楊枝入れが「我々のテーブル」に置いてあったのだが、出て行く人出て行く人、さっとその楊枝入れを持って、ささっと楊枝を出してまた元に戻すのだ。
日本で他人がいるテーブルからいきなりメニューを取ったりしたら、それはもう、びっくりであろう。しかし、ケニアでは全然気にしない。
メニューもそうだ。各テーブルに置いてあるわけではない。従業員に「メニューください」と言ったら、他の(まだ人がいる)テーブルから、さっと取って持ってくる。別に誰も気にしない。
テーブルに塩がない。「塩がほしいのだが」→他の(まだ人が食事中であっても)テーブルからさっと取って持ってくる。別に誰も気にしない。
そこに置いてあって、別に鍵がかかっているわけではないから、誰しもがアクセス可能なモノなのである。