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障害者のロードバイクの選び方考察

こんにちは。サイクリストの皆さん、初めてのロードバイクはどのようにして選びましたか?

最近Clubhouseを始めて、主に発達障害や自転車などの話題に参加していますが、そこの自転車の話題で話しきれなかったことのひとつとして、障害者(主に精神・発達)の自転車選びについて話したいと思います。
障害は基本的に「治らない」ものとされています。ですから自転車もそれを前提に選ぶ必要があるということで、今回はその理屈についてのお話をしていきます。

まず結論としてアルテグラ以上を選べ

僕の経験上、発達障害や精神疾患を持つ人が初めてロードバイクを選ぶ際にはまずアルテグラ完成車を選ぶべきだと考えています。

初心者なのにアルテグラ?……大抵の人はこう思うでしょう。アルテグラといえば言うまでもなくデュラエースに続く上位コンポで、ホビー(趣味)ユーザーの中でも経験を積んだ人が使うことが多く、またプロの練習にも使われると聞きます。つまりは高級コンポです。
ロードバイクのコンポは、上に行けば行くほどレースに勝つためのパワーの効率化が図られています。というかデュラエースの技術をベースに、レースに勝つために必要なオプションが下に行くほど削ぎ落とされて(趣味として楽しめるスペックに最適化されて)います。

では障害持ちの初心者がなぜレース寄りの2番目のグレードであるアルテグラ(あるいはそれ以上)を選ぶべきなのか。その理由は、レース用のスペックに至ってはじめて体力面の問題を克服できるからに他なりません。
発達障害は健常者と同じことができないことで常に精神的消耗に晒され、精神疾患は人間関係に疲れて命の危険に晒された経験から病んでしまっています。どちらも「恨み」と「恐れ」に強く囚われてしまっていて、生きてるだけでこの2つが恐ろしく体力を削っていくのです。
そして何より、発達障害や精神疾患持ちの人の多くは、親に大切にされなかったために自己肯定感が低く、精神的に脆いです。それを補える自転車のスペックは、レーシングレベルである必要があるのです。

なぜ105ではダメなのか

そうは言っても、アルテグラはレーシングスペックである以上、どうしても価格は高くなります。高いからその下の105で良くない?アルテグラと同じ11速だし…。

実はこれが間違いの元です。

105はロードバイクのコンポの中ではミドルに位置し、アルテグラやデュラエースと同じ11速コンポではありますが、レーシングコンポの括りでは一番下です。現実にアルテグラと105では大きな差があります。そのひとつがDi2(電動変速)の有無です。
Di2は変速効率をコンマ1秒でも上げてレースに勝つための装備であり、必然的にDi2以外の同グレードのパーツ(クランクやスプロケット)もそれに最適な仕様になっているはずです。ワイヤー変速版でも変速以外のところはDi2と共通なのでレースに勝つための追求がされているはず。
逆に言えば、そのDi2がない105はレースに勝つために追求された要素を削ぎ落としていることになるわけですね。これは体力面の補完機能を大きく損なうことを意味します。

実際に、精神面に問題を抱えているにもかかわらず105以下のコンポを選んでしまったために潰れてしまった人を何人か知っています。ライドしなくなってTwitterアカウントを消した人もいますし、メーカーへの逆恨みで自転車を投げ出した人もいます。自分を知らなかった為に、自分に適したスペックを選べなかったのです。

さて、当の僕自身はADHDとASD持ちで、二次障害でセックス依存症を患っているわけですが、最初に選んだロードバイクは予算の都合からティアグラ完成車だったため、めちゃくちゃ苦労しました。メンタルを病んでいるとペダルが重い。とにかく進まない。だんだん自転車に乗りたくなくなるんです。
ただ僕の場合、UberEATSしか収入源がなかったため自転車を降りるわけにいかなかったから辞めなかっただけで、自転車を仕事で使わなければ間違いなくロードバイクを辞めていたでしょう。
その後どうにかアルテグラに組み替えたことでサイクリストとして生きながらえることができました。コンポを組み替えれば収入面もメンタルの問題も改善に向かうことに賭けた甲斐あって、UberEATS週5稼働できるようになりました。

コンポ選びに成功した人たち

上位コンポを選ぶべき人達はなにも障害者ばかりではなく、体力面に不安がある人だったりします。病弱な人だったり、あるいはお年を召された方だったり、様々な事情の人が上位コンポを選んで快適にロードバイクを楽しんでいます。

しかしなぜアルテグラ以上なのか、先述のように考察はしたもののエビデンスはありません。ただやはり、ここに載せなかったいくつもの成功例を含めてやはりアルテグラ以上が体力面を補完できることは確実のようです。

重要なのは回転系のパーツ

105とアルテグラの間にはもうひとつ超えられないがありますが、これもメンタルヘルスとの関係性は不明です。しかし頭に入れておいて損はないでしょう。

ここで重要なのは、105とアルテグラの明確な差としてクランク(回転系)に注目しているところにあります。体力面の補完の要は回転系です。ママチャリで体力の負荷を軽減する方法として電動アシストがあるのがその証左ですね。

ロードバイクのパーツ交換で効果を実感しやすいのはホイールだとよく言われます。コンポが上位でも足が鉄下駄じゃなんの意味も成さないので、バランスが大切になります。アルテグラとバランスが取れるのは言うまでもなくアルテホイール、またはゾンダやレーシング3あたりでしょうか。このあたりが障害者にとって無難なクラスではないかと思います。
実際、アルテグラ完成車にはこのラインと同じくらい(1600 - 1700gくらい)の重さのホイールが装備されていますよね。


とにかく障害者がロードバイクを選ぶ基準は回転系のグレードです。その結論がアルテグラなのです。体力面に不安のある人はアルテグラを選びましょう。僕に言えるのはそれだけです。

どうかコンポを間違えてロードバイクを部屋のオブジェにするようなことにはならないように。


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