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Fieldismのイベントの話

 ご無沙汰しております、半年間更新が止まってしまいすみません。

 Xでは度々ポストしていたのでここで長々と語りませんが、今年の春から最近まで私生活(特に仕事)がうまくいかず、適応障害に陥ってしまい、職場を辞める一歩手前まで追い詰められておりました。そんな状況でも定期的にライブハウスには足を運んでたんですが、きっとその時の顔つきは暗かったんだろうな。気にかけてくれた知人友人各位本当にありがとうございました。

 8月に入ってからは快方に向かっており、やる気も取り戻してきたので新譜紹介やライブレポetc.など更新を再開していこうかなって感じですが、今回はリハビリということで今自分が携わっている企画と趣旨をざっと話します。

 体調の問題や色々タイミングを逃したのもあって今年は予定がないんですが、来年は色々構想していたことが形になりそうでなんでワクワクしてます。

 自分ひねくれ者なんで「ほかの人と同じことはやりたくない」「誰もやらないことをやる」ってのが念頭にあるんですが、それ以上に「関西のヘヴィミュージックシーン盛り上げたい」っていう思いがあって、誰かが新しいことをやる事でいい刺激になればええなって願望のもとに動いています。

 根本的に誰にどう影響を受けたかっていうのは長くなりそうなんで割愛しますが、関西のイベンターチームとかバンドの方々が立ち上げてきた道をリスペクトしたうえで自分も何か未来に繋げれたらという思いとか、コンセプトに対するキャスティングの練り具合は誰にも負けないと自負しています。というか、自分はコンセプトや方向性がないと動けないタイプです。

 Fieldismが携わる企画は今後開催予定のものも含め4つに分かれます。

Buried Alive

・キーワード:「ローチューニング」「クソデカ音圧」「火影」

 シンプルに言えば「ライブハウスで感じるメイドインアビス

 Fieldismの起点となったイベントで、きっかけは今SUBLIMINALSのスタッフで頑張っているがっしー君と

「火影にローチューニングのモダンメタルコアとかデスコアを各地から呼んだらおもろない?」

っていうノリで共催として始まりました。ソリッドな低音とクソデカ音圧のオンパレードで終わった後は何かしら体に不調が出るんちゃうかと勘繰ってしまうことで定評があります。

 記念すべき初回は当時学生でフットワークの鬼と化していたがっしー君がメインでELYSIUMBloom in the Crevasseなど親交のあるバンドを選出、コロナ禍に入り始めたタイミングだったのが懐かしい。

フライヤーは共通の友人のなかくろ氏。


 コロナ禍によるライブハウスへの風当たりが弱まってきたタイミングで、個人企画として2022年10月に第2回を開催。この時は「火影のビル倒壊させる」だけでなくちゃんとバンド同士の相性を考えるようになり、

不祀提婆達多一緒にやったらおもろくない?」
Evilgloomは絶対に呼びたい」

みたいな感じで最終的にこのラインナップになりました。最初からこの並びで考えていたんですが、一組も断られることなくスムーズに進んだ記憶があります。


 この日を機にNimbusとEvilgloomが仲良くなりすぎて福岡から札幌まで各地で共演することになるとは流石に想像もしませんでしたが。

 他にもこの日遊びに来たLAST DAY DREAMのVo. Saimotic氏が初めてNimbusを観て、これが後にNimbusがvs.LDDに出演を決めるきっかけになったりと、自分にとっても企画に対するマインドを大きく変えた重要な一日です。

フライヤーは福岡の友達モロナガ君作、
今見てもとんでもないね


 

 そして、昨年9月には最終回になる第3回を開催。核となるコンセプトはそのままに「各地から選りすぐりの精鋭を集めたガチンコ勝負」を前面に押し出し、かつ新たな可能性の探求として「公募枠」を導入。

 全国から10組以上応募いただきましたが、最終的には北海道のメタルコア/デスコアバンドVOMIT OUT RESTRICTIONを選出。

 始めて北海道を飛び出し各地の猛者と切磋琢磨した彼らは、翌年7月に盟友Is Survived Byと共同企画「NORTHERNMOST MOSHPIT」を開催し満員御礼で大成功。自分も遊びに行きましたが本当に楽しかったな。


 唯一続投のEvilgloomは来日案件のサポートやアルバムリリースツアーを経たのもあってトリにしました。見立て通り実際のライブも圧倒的でした。

フライヤーはTMSBのLuka a.k.a テル君、デザインのリファレンスはあの度し難いヤツ


 現状できることはやり切ったということでBuried Aliveは終了という形になってますが、公募枠で選べなかったバンドとか始動に向けて準備を進めているバンドは数多くいるのでこの方向性のイベントはいずれまたやろうと考えています。ただ、後述のレコ発/ツアーのサポートのお話がない限りはだいぶ先になるかなあ。


N.L.N.S

・キーワード「クロスオーバー」「共存」「型破り」

 「適当にジャンルバラバラなバンド集めても面白くないやろ」っていうひねくれ者マインド全開のイベント。初回は昨年6月に心斎橋クラッパーで開催。

フライヤーは先述のテル君作。これのために「ぬきたし」のプレイ動画観て見識を深めたらしい、本当に申し訳ない。


 キーワードにもある「共存」「型破り」といえばということで、タイトルやフライヤーのインスピレーションは「ぬきたし」から取ってます(原作はエロゲだけど全年齢向けに漫画化されてるし、アニメ化決まってるからもういいでしょ)。

 端的に言えば「各ジャンルそれぞれ違うノリ方とか楽しみ方とかあるやろうけど、それを許容し共存していこうや」というノリです。

 当時Bear KnuckleからBuried Alive IIの逆オファーをもらっていたものの、どうしても折り合いがつかずこの企画で呼ぶという話から始まり、

「GloriaやMERRiLYやDrive or Scrap?などの年下のイベンターの方々がやってるようなイベントを自分流に解釈したらどうなるか」
「今までやらなかったポップパンク、ハードコア、ミクスチャー、メロディックパンクも呼んでみたい」

ってことで上記のラインナップになりました。

 この時くらいからrecess, All is Well,Launcher No.8など、それまであまり関わりがなかった関西のポップパンクバンドの方々とも接点ができたり、初大阪だったLIKE A KIDがクラッパーでレコ発大阪編を開催するきっかけにもなりました。うれしいね。

 そしてこの日の箱打ちはReVERSE BOYZのDr.でクラッパーのスタッフでもあるあじくんが「(当時)移転してから最もめちゃくちゃ」と語るほどでちょっとここで書くのは憚られるレベル、そういうところまで「ぬきたし」再現しなくてええねん。

 

 こちらは来年4月に大阪市内某所で第2回の開催が決定しており、ブッキングもちょっとずつ動き出しています。

 次は「モッシュ論争を終わらせる」をコンセプトにモッシュパート多めのメタルコア, ハードコアetc.を集める予定です。2月くらいには詳細解禁したい。


Stay Nerd / Stay Emotional

・キーワード:「叙情」「物語」「二次元」「オタク」

 叙情ハードコア, エモーショナルロックを中心に物語性をはじめとした強烈な個性を持つアーティスト、そしてアニメやゲームなどから影響を受けたアーティストを集めた、とがり散らかしたイベントです。

 叙情ハードコアバンドを集めた企画はいくつかありますが、当方はそれに親和性の高いオタク要素をマッチさせ、レベルの高い合格点をオールウェイズ出してくれる神田神保町店直系イベントを目指しました。

 初回はコロナ禍真っ盛りの2020年11月に移転前の神戸KINGSXで開催、ブッキングし始めたり会場を抑えたのはその年の3月だったんですが、この時は県外のバンドが軒並み遠征(それどころかライブ自体も)を自粛していたり、コロナ対策でキャパシティの縮小を余儀なくされたりという苦しい状況…。当時は秋ぐらいになったら騒動も収まるやろと楽観視してましたが、甘かった。

 しかしエモーショナル性や物語性を重視している関西勢4組、筆者とも親交の深い同人音楽サークル兼バンドSquall Of Scream、そして当時新鋭だったColor of Thread (現PartyPeak)を加えた6組で開催を決行しました。

フライヤーは自作。背景はノベルゲーム「Summer Pockets」に出てくる聖地の写真。SOS以外の全バンド止まっていて本当に悲しい。


 以来「コロナ禍空けたら絶対にリベンジするぞ」と息巻いてたんですが、いろいろタイミングが合わずに時間だけが過ぎてしまい、いつかは呼びたいと考えていたバンドの多くが解散か活動が止まったりということが増えすぎたので、さすがにこのまま先延ばしにするわけにはいかんということで来年の3/22(土)に寺田町Fireloopで10バンドくらい呼んで開催します。

 現在鋭意ブッキング中ですが、この手の音楽性が好きなオーディエンスは万難排して大阪に遊びに来てほしいレベルで自信があるので続報に期待いただきたく思います。


単音リフ戦争(仮名)

 こちらは今後開催していきたいなっていうイベントで、仮名がすべてを物語っています。そういうことです。

 正式なタイトル名はまだ発表したくないので言えませんが、小指と人差し指が硬直するまで掲げさせることを意識。メロディックメタルコアを中心に、弦飛びリフ成分多めのニュースクールハードコア・メロディックデスメタルバンドも巻き込んでいきます。

 2公演に分けて開催を考えており、片方はチケット2,000~2,500円でキャパ120くらいで6~7組、もう片方はチケット3,000~3,500円でキャパ250~300程度で10~11組くらいの規模感を考えています。

 すでにラインナップの候補はある程度決めており、あとはタイミングを見て動き出せるところまで準備してるんで、今後に期待いただければ…。



レコ発/ツアーのサポート案件

 上で挙げた4種類の企画以外にも、随時お問い合わせを受けてブッキングのお手伝いから共催まで受け付けています。

 昨年はブラッケンドデスコアバンドSin Scriptureの東名阪ツアー大阪編を共催という形で心斎橋SUNHALL WESTで開催。会場の手配、Like Tears in Rain, Desperate Death Parade, AMИESIA(現XELESIAH)のブッキング、タイムテーブルの作成などに携わりました。

フライヤーのデザインはバンド側がDIVINITISTのVo. Ryu Miura氏に依頼してくれました。

 この時自分がブッキングで考えたのは「Buried Alive 2.5」。Sin Scriptureが8弦ギター x 2本 & 5弦ベース x 1本のローチューニングバンドだったのもあり、それに合わせる形でお声かけさせていただきました。

 この日はSin Scripture側が呼んだOde to the Endの圧倒的な演奏力に喰らいまくったり、みんな黒い服しか着てなくてサバトか何かでは?と勘繰りました。

 現在Sin Scriptureは無期限活動休止に入り、一部のメンバーはラウドロックバンド霞で活動中。


 また、縁あって今年6月にはRNR TOURS主催のSoftspoken Japan Tourの大阪編にて微力ながらブッキング面でサポートし、当日もイベントの運営をお手伝いさせていただきました。

 この時は心身の不調や仕事の多忙化(海外出張が直前に控えていた)でなかなか思うように動けず色々とご迷惑をおかけしたかと思いますが、嫌がるそぶりも一切見せずに受け入れてくれたクルーの皆には感謝しかありません。


 今後自分の企画もあるのでどこまで対応できるかは未知数ではありますが、もし大阪でツアーやレコ発やりたいけどツテがないなどで困っているバンド様やプロモーター様などおられましたら、お問い合わせを受けた案件にはなるべく応えたいと思っておりますので、XでDM or ryantdaydream@gmail.comまでお気軽にお問い合わせください。


文末

 ということで、リハビリということでざっと5,000字くらいではありますが今まで携わってきたイベントについてざっと紹介しました。

 Buried Alive II以降はイベントのコンセプトから逸脱しない範囲で「バンド間の繋がり」を大事にしてるんですが、例えば

・LIKE A KIDのように「大阪は良い場所だと感じてもらってまたツアーで帰ってきてもらう」
・EvilgloomとNimbus、NORTHERNMOST MOSHPITのように「出演者同士でまた共演する」
・Nimbusがvs.LDDの出演を決めたように「関西のバンド主導の企画で大阪に帰ってくる」

など、「イベントが終わった後、どんな影響をもたらすのか or 次に繋げられるのか」という部分を大切にしてます。

 それは対オーディエンスでも同じで、昔の自分がそうだったように「初めて観たバンドで衝撃を受ける」機会を積極的に増やしていきたいっていうのも同じくらい大切にしています。

 今この記事を読んでいる人の中で今後「イベントやってみたい」っていう方がいたら、是非参考にしてくれると嬉しいです。


 また冒頭で触れたとおり、新曲特集とかライブレポも無理のない範囲で再開していきますが、以前は内容の濃さ重視するあまり長すぎて読み手のことガン無視してたスタイルも、今後はわかりやすさ/読みやすさ重視にシフトしていこうと思っているので、何卒チェックいただけると嬉しいです!


 ここまでお読みいただきありがとうございました。気に入ったら是非こちらのnoteやXのアカウントをフォローしてもらえると幸いです。あと感想やシェアして広めてもらえると励みになります。


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