2/11 ''VS LDD TOUR OSAKA - Beginning''のススメ
いつもお世話になっております。Ryotaです。
先月上げた ''T.M.MUSIC オーディションショーのススメ''が大好評で、600PVくらい行ったのでシリーズ化しようと思っているライブ特集(という名の煽り)、第2弾は今週末2/11に開催される''VS LDD TOUR OSAKA - Beginning''をFieldism流に見どころを紹介したいと思います。
予約はLivepocket、もしくは各バンドの取り置きから承っているとのことです。風の噂ではチケット残り少ないそうなので予約はお早めに。
※入場順はLIVE POCKET購入者様→バンド取り置き予約様の順番になります。
※2/8追記 Unarmed Crowdキャンセルにより、タイテ差し替えました
導入
LAST DAY DREAMは言わずと知れた大阪を代表するメタルコアバンド。メロデス由来の切れ味鋭いギターリフとモッシュ誘発系のブレイクダウン、そしてメロディアスな展開を織り交ぜたドラマ性は唯一無二で、主催のライブでは毎回最前ではお姉さま方のヘドバン、やや後ろでは戦場のようなモッシュピットが起こるすさまじいことになっているのも風物詩です。
TRIPLE VISIONの国内バンドへのプロモーション活動が活発だった2010年代半ばから後半は音源リリース/ライブ活動が活発で、それこそSCREAM OUT FESTやPYROMANIAの出演などある程度規模の大きいメタルコアイベントで名前を見ない時期のほうが少なかったんじゃないかと思います。
ただ、今に至るまで順風満帆だったわけではなく相次ぐメンバーの入れ替わり、2019年にやっとラインナップが安定してきた矢先にコロナ禍による活動の停滞など、本当に一時「このままどうなるんだ」と思ったことは一度や二度ではありません。
しかし、2022年3月にホーム大阪で盟友HOTOKEやVICTIM OF DECEPTIONやHONE YOUR SENSEなど選りすぐりのラインナップを集めた ''VS LDD vol.07'' ではライブ活動を再開、チケットはソールドアウトで当日は大盛況に終わりました。ただこの時はご時世がセンシティブなのもあって記録がほとんど残っていないことだけが悔やまれます。
そして昨年は現編成になって初 & 約5年ぶりの待望の新作音源となる今作 ''For found a nation''をリリース。それまでのサウンドを踏襲しながらもよりグルーヴを意識したフィジカルに訴えかける魅せ方は間違いなくバンドの作風の「幅」を押し広げた作品になりました。
今回のツアー4公演はそれぞれ違った特色のイベントになっているんですが、特にキックオフショーとなる大阪は「17組2会場のサーキットイベント」かつ関西・県外の若手/急成長株をフィーチャーしたバラエティ溢れるラインナップが勢ぞろいしていて、いろんなタイプのヘヴィーミュージック好きに訴えかける面白いイベントになっています。
特にVo. Saimotic氏はFieldismの活動をチェックしていただいており、Buried Alive II/IIIでは実際に足を運び各地のヘヴィーミュージックの最先端を実際にその目で見ていただきました。自分にとってもありがたいを通り越して本当に畏れ多いというか、チェックしていただいているからこそ気を引き締まります。
ゲストアクト
というわけで、ここからはゲストアクトを取り上げていくんですが、まだ音源聞いたこと or ライブ観たことないよって方も是非予習して楽しんでほしいと思っています。
14:25 PartyPeak (神戸)
DROP側トップバッターは神戸を拠点に活動しているポストハードコア/ラウドロックPartyPeak。メタルコアを基軸にデスコア, R&B, ヒップホップ, EDMなど多種多様なジャンルを組み合わせたハイクオリティかつモダンなサウンド、伸びやかなハイトーンクリーンが特徴的なNM Ryutoと破壊力のある厳ついシャウトをかますItsukiのツインボーカルスタイル、特に近年は赤色に統一した衣装とパーティー感溢れる楽曲は関西のなんでもアリな「闇鍋感」にピッタリ。
前名義の始動前から交流があり、2020年と2023年の2度自分の企画に出てもらったからこそ言うんですが、ライブパフォーマンスの成長ぶりは関西のラウドシーン筆頭にふさわしいものがありました。特に昨年Buried Alive III、Ryutoを筆頭に初期とは見違えるレベルで場慣れというかパッションというか「オーディエンスと一緒に盛り上げる」所をしっかり大事にしてて、トップバッターとして大事な役目を十二分に果たせてくれました。
以前の記事でも触れている通り先日無期限活動休止がアナウンスされこの日が活休前最後の大阪になる彼ら、湿っぽいのはナシで楽しみましょう。
14:50 Sleepless With Isabelle (大阪)
BEYOND側のトップバッターを飾るのは大阪発メタルコアバンドSleepless With Isabelle。インスト・ハードロックD_DriveのGt. Yukiの実弟Gt/Cho. YUYAを中心に結成され、切れ味の鋭い単音リフと高らかに歌い上げるようなリードパート、そしてVo. Tejiの咆哮とYUYAのがなりを利かせたコーラスワーク、過度に勢いを殺さないブレイクダウンと、00's~10'sのメロディックメタルコアの王道を往くその徹頭徹尾のサウンドはメロイックサインを掲げずにはいられません。
活動当初からメンバーの入れ替わりが多く、最近も昨年の秋に脱退したTickyの後任としてTejiが復帰したり、新ギタリストとしてHibikiの加入で新体制に代わったばかりですが、そのゆるぎない意志とサウンドはONE LAST STAND, UNWAVERING, ABLAZE IN VEINSなど各地の同胞とも共鳴しており、今までのLDDと共演したイベントでも初見のオーディエンスの心を掴んで帰っているので今回もしっかりとトップバッターの役目を果たしてくれるでしょう。
15:15 Dimrays (大阪)
大阪を拠点に活動しているラウドロックバンドDimrays。先述のPartyPeakのMACKYが以前に在籍していたバンドで(脱退後もライブでのサポートや楽曲制作には携わっています)、現在はVo. 茜とBa. 㮈灯の正規メンバー2名+サポートで活動中。ラウド/メタルコアだけでなくV系ファン/アイドルファンにもアプローチができる活動スタイル・ポストハードコア/ラウドロックを始め様々な音楽の要素を取り入れたサウンドは個性派ぞろいの関西ラウドシーンでも異様な存在感を発揮しています。
そのエモーショナルなメロディとアグレッシブなサウンドもそうなんですが、チェックしておきたいのは茜のボーカルスタイル。Launcher No.8, Babyfaithと今回女性Vo.のバンドが3組いますが、彼女は若干低めのハスキー目なクリーンや気だるげなラップ、そして花冷え。のユキナやMAZEのアサギにも劣らない厳ついシャウトがウリ。県外から来るかたは観たことない人多いと思うので、一度その煌びやかさと毒々しさ溢れる雰囲気をライブで体感してほしいです。
15:40 Launcher No.8 (大阪)
大阪市・住吉区発イージーコアバンドLauncher No.8、UNMASK aLIVEを筆頭に盛り上がりが顕著な関西ポップパンクシーンからの刺客です。イージーコアの様式美ともいえる軽快な疾走感・チップチューン調のピコピコサウンド・そしてカッチリと重いブレイクダウン…だけではなく、最新作 ''帝'' のようにハードコアに全振りした厳つい曲も搭載しているのは間違いなく今回のラインナップでも爪痕を残してくれること請け合いです。
バンドとしてのキャリアは1年ちょっとながら、大阪には久しく表れていなかったイージーコアという物珍しさ以上に、Vo. ルカのシャウトや立ち振る舞いを始めライブを重ねる度に成長していくタイトで迫力溢れるライブパフォーマンスには目を見張るものがあります。先月はその時のツアーの全サポートアクトの中で最も若手でChunk, No Captain Chunk &In Her Own Wordsと共演を果たしたことが記憶に新しい彼ら、今年はさらなる躍進に期待がかかります。
16:05 Babyfaith (東京)
新世代エモ・オルタナティブロックバンドとして''TokyoEmo''を掲げるBabyfaith。1DayリユニオンのEmbrace Selegyを除けば唯一筆者がまだ観たことないバンドです。ラウドロック/オルタナティブなど基軸にしながら、ショルダーキーボードから奏でられる歪みのかかったシンセサイザーをつかさどるKey/Scream.Peth、そして不満や弱さなどネガティブな感情を訴えかけるリリックを中性的なハイトーンクリーンで歌い上げるMakoはこのバンドの特色ですね。
系統はちょっと違うかもしれませんが、遊び心溢れるリズムや意外性のある展開、楽曲の振れ幅などは今は亡きAILISや眩暈SIRENあたりを彷彿とさせてしまうな~と。ただそれはMako & Pethだけでなく楽器隊の安定感ゆえになせる業かなと。今回のラインナップでは最もメロディックなバンドになりますが、Saimotic氏からお伺いした限り内に秘めた闘志はどのバンドにも負けてないようなので、筆者としても初めて観れるのがとても楽しみです。
16:30 SUBLIMINALS (大阪)
現在の関西ラウドシーン筆頭の一翼を担うSUBLIMINALS。R&Bやヒップホップなど多種多様なジャンルのエッセンスを取り入れたAtsushiとTakaのツインボーカルスタイル、Gt. Kenchan & Dr. Keikiをはじめ各楽器隊の実力に裏打ちされた大胆なテンポチェンジやテクニカルなシュレッドを織り込んだスリリングな展開は、常に「こいつら次はなにをやるんだろう」とオーディエンスの注目を引き付けて離しません。Buried Alive IIIに出てもらった時も、重さ一辺倒ではない剛柔兼ね備えたサウンドは異彩を放っていましたね。
始動の時からそのポテンシャルは注目されていましたが、今年もCrystal Lakeが主催する若手をフックアップした25歳以下限定イベント ''True North Project'' 大阪編に出演を果たし、春にはT.M.Music招聘によるBlessthefall来日ツアー大阪編でもサポートアクトを務めたりと、その精力的なライブ活動もあってますます目が離せない存在になっています。今回のVS. LDDツアーのフライヤー見てもわかる通り彼らはツアーファイナル以外の東名阪帯同(しかも名古屋は初)なのでこの日行かない人もチェックしておきましょう。
16:55 ALIOTH (東京)
お次は東京発モダンメタルコアALIOTH。前回の「オーディションショーのススメ」でも取り上げましたが、国内外のメタルコア/ハードコアから影響を受けたタフでソリッドなサウンドを武器に現在進行形でライブバンドとして進化し続けています。壮大なスケールの中に繊細な一面も伺えるサウンドスケープを提示する一方で、オーディエンスにまっすぐ訴えかけるようなパッションあふれるライブパフォーマンスは初めて観たオーディエンスをぐいぐい惹き込んでいきます。
ABLAZE IN VEINSとのスプリットツアー、Buried Alive IIIと今回がキャリア3回目の大阪公演になりますが、もっと大阪のオーディエンスに彼らのまっすぐなライブパフォーマンスは実際にフロアで体感してほしいですし(これはBuried Aliveに出演していただいたバンド全組に言えることですが)、最新作でMV化されている ''Crusis'' は本気で遊びたい人にはうってつけのモッシュ・チューンでしょ?海外アクトとの共演を賭けたT.M.Musicのオーディションショーのウィナーになったのも記憶に新しい彼ら、今年は相当暴れまわるので今のうちにチェックしておきましょう。
17:30 Embrace Selegy (京都)
Embrace SelegyのワンデイリユニオンはVS.LDDキックオフショーの目玉の一つといってもいいかもしれません。Saimotic氏がかつて所属していたバンドであり、メンバーにはINFERNAL REVULSION、Palm等でサポートギターを兼任してきたGt. Chi-y、かつて大阪で活躍していたメロデスバンドShatter SilenceのBa. Jun、トランス要素を大々的に取り入れたメタルバンドBLOOD STAIN CHILDのDr. YASUOなど豪華なラインナップなのが伺えます。
シンセ/シンフォニックを最大限に活かし、さらにツインリードも交えたフィンランドの風を感じるメロデススタイルは今のLDDのドラマ性にも通ずる部分があるですが、現役でバンドで例えれば昨年の「イエテボリ神社」でFrostvoidや昨年フルアルバムをリリースしたGalundo Tenvulanceあたりが好きな人は刺さる要素あるんじゃないかな?と感じてしまいます。14年以上の時を経て一夜限りの再結成ということでこの先また観れる気がしないので見逃さないように。
17:55 The Cards I Play (東京)
東京を拠点に活動しているロックバンド。結成当初はメタルコアバンドと始動したものの、徐々にVo. Jojiのクリーンボーカルに重点を置いたモダンロックスを経て、最新作 ''everything we love'' ではミクスチャーやシンセウェーブなど各々の個性やバックグラウンドを最大限に活かしたユニークな作品をドロップ。ライブ活動でも「ジャンルの融合」は重点に置かれており、ダンス、フード、DJなど様々なカルチャーの融合を目指すクロスジャンルイベント”B4”の定期開催にもそのスタンスが現れています。
AnnisokayのChristophやDangerkidsのTylerなどをサウンドエンジニアリングに交えた妥協のない音源は当時から話題になっていましたが、昨年周囲をざわつかせたのはやはりWhile She Sleeps来日公演のオープニングアクトを務めたことでしょう。何度かライブ観ていますが、「熱を帯びた空気感と手に汗握る緊張感、そして夢へと向かう勇姿」を堂々と見せていくロックスター感は今回のラインナップの中では他の追随を許さないと思うので、VICTIM OF DECEPTIONレコ発ツアー大阪編に出演する前日から遊びに行きましょう。
18:20 Earthists. (東京)
メタルを軸にEDM,ジャズ,フュージョン,ポップスなど様々なジャンルを吸収、融合することで「Hyper-Metal」 というオリジナルジャンルを提唱しているバンド。始動初期からそのポテンシャルは注目されており、Tragic Heroからリリースされていた頃のプログレッシブ/Djentスタイルは一貫しながらも、それをあからさまに誇示せずに洗練されたメロディセンスとアプローチでオリジナリティあふれる新世代のヘヴィーミュージックを提示しています。
ハードスタイルキックやハイパーポップなどより一層エキセントリックかつオシャレなフレーズを取り入れている近年の作風に代わってから一度もライブ観に行けてないのですが(最後がGraupel, Sable Hillsとのスプリット''BIRTH EP''レコ発ツアー)、音遣いや刺しこみ方の引き出しが多彩な楽曲に劣らず、Vo. Yuiのハイピッチなメロシャウトやテクニカルなフレーズがどこまでライブが再現できているか実際に観るのが楽しみです。ただ、個人的には名曲 ''HOME'' やってほしいな~と思ってます。
18:45 Nimbus (東京)
''TOKYO HEAVY CULT'' を標榜し、東京を拠点に活躍しているメタルコアバンド。メロディックメタルコアを基軸にしながらも、最新作 ''Nightfall'' では''621''のようにEDMのアプローチを取り入れたり、''KING''のようによりハードコアに接近したヘヴィなアプローチなどもこなせます。ただ何よりも特筆すべきは各メンバーの技術、そのキャラクター性も含めて魅力的なVo. Tamaの地を這うようなシャウト/グロウル、Gt. Fujiの自信あふれる歌わせるようなリードパート、そしてベースとなるDr. Shunichi, Gt. Taniki, Ba. Ryotaの安定感も目を見張るものがあります。
Nimbusの初大阪は筆者が2022年に開催したBuried Alive II、当時アウェーでトリという無茶振りをやらせたんですがその圧倒的なパフォーマンスで瞬く間にオーディエンスを巻き込んでいたのが印象的です。現体制になるまではメンバーの入れ替わりやコロナ禍などで日の目を見る機会に恵まれなかった時期が長かったですが、現体制になってからはじわじわとメタルコアリスナーの注目が集まり昨年の遠征の頻度/来月のten56.との共演がそれを物語っています。どうやら今年はまだクソデカ案件控えているようなので、今のうちにチェックしておきましょう。
19:10 Evilgloom (福岡)
''Heavy New Groove'' を標榜し、福岡を拠点に活動指定しているニューメタルコアバンド。始動からその海外のニューメタルコアから影響を受けたトレンドの最先端を行くサウンドは注目されていましたが、近年はそのスタイルはさらに先鋭化。DnBやPhonkなどのクラブミュージックやヒップホップにバックボーンを持つVo. Demiのパフォーマンスを最大限に活かした楽曲はネクストレベルに到達し、昨年はアルバム ''Addictions''リリース & Crystal Lake, Stray From The Path, Alpha Wolfなど世界レベルのアクトとの共演も果たし国内メタルコアシーンの台風の目となりました。
筆者も始動当時からチェックしていたバンドでBuried Alive II/IIIと出演いただいており滅茶苦茶お世話になっていますが、このバンドの出番になるとただでさえ上がっているハードルを飛び越えてさらに二段ジャンプして帰っていくんですよね。Buried Alive II、アルバムリリースツアーファイナルと先述のNimbusとの共演は今回で3回目になりますが、この二組が一緒に出る打率10割で神回になることが約束されているので、Nimbusが終わったらみんなでEvilgloom観に行きましょう。Buried Alive来れなかった方は特に。
19:35 HONE YOUR SENSE (東京)
東京を拠点に活動しているメタルバンド。メロディックデスメタル由来の殺傷力高めのリフやメタラーをうならせる印象的なリードギターを随所にちりばめながらも、モダンメタルコア影響下のモッシーなブレイクダウンや ''Broken Toys in Attic'' のような遊び心溢れるダンサブルなシャッフルビートなども飛び出してきていて音源を聴いていても楽しめる要素だらけ。もちろんライブもSable Hillsに先駆けてWackenのステージ立っているだけあって圧巻のパフォーマンスなのが約束されています。
ライブパフォーマンスもそうですが、それ以上に特筆すべきはフロアにいる人の一人一人を置いてけぼりにせず楽しませるショーマンシップ。今回のラインナップでも随一で、ライブ映像観たら実際に足を運びたくなってしまう「ライブ」の魅力を余すことなく突き詰めていることで定評があります。筆者は先述の2年前のVS LDD以来で期間が開いてしまってるのですが、個人的には ''Black Lotus'' と ''One Last Time'' やってほしいのと、願わくばそろそろ新曲のリリースを期待しています。
20:10 Azami (越谷)
ゲストアクトトリ二つ前は埼玉・越谷発ハードコアバンドAzami。ハードコアを基軸に置きながらも、J-POP・スクリーモ・エモなどから影響を受けた日本人にしか生み出せない耳馴染みのあるキャッチーなメロディは、荒々しさ/激しさの中にも弱さや優しさなどが複雑に入り混じった人間らしい感情を生々しく映し出しリスナーの琴線をぶっ刺しに行きます。音源ですら相当なものがありますが、精力的なライブ活動に裏付けされたパフォーマンスがそれを何倍にも強化させます。
前Vo.三浦詩音(現n:u)時代から観ているんですが、今フロントマンを務めている石井純平 a.k.a. JPが加入してからはますますそのパフォーマンスに磨きがかかっています。一昨年のONE & ONLY FESTIVALで初めて彼がVo.を務めたライブを観たんですが、最前のオーディエンスの熱気に全く劣らないどころかフロアのその場にいる人全員に目を向けさせる勢いです。昨年はキャリア史上最大の自主企画(サーキットイベント)を完遂し、新譜''LETTERS''リリースツアーを直前に控えている彼ら、今一番勢いに乗っています。
20:35 Gates of Hopeless (大阪)
ゲストアクト最後はおなじみ大阪のフューリーエッジ・ニュースクールハードコアGates of Hopeless。ハードコアのアグレッションとメタルからの様式美を感じる単音リフやドラマ性を感じるリードはニュースクールの伝統を厳格に貫き通しており、昨年の春にはBIRTHPLACEやStainedなどをゲストアクトに加えたアルバム ''In The Twilight Of Nocturne''のツアーファイナルを敢行し、夏にはタイのWhispersとスプリット ''A Split Document'' をリリース。最後の最後まで気が抜けないスリリングな展開と攻撃力の高いリフワークに磨きがかかっております。
もちろんライブでもニュースクール/ミリタント/フューリーエッジの魅力を濃縮還元しており、両手を広げて天を仰ぎ竿をアップライズする光景はまさにヒーローのそれですが、感極まって膝を付いて倒れこむところも含め音源以上の鬼気迫る迫力・緊張感・ドラマ性を生々しく描き出しています。言うまでもなくフロアはモッシュピットの嵐が約束されているので、そのままトリのLAST DAY DREAMまでラストスパートで本気で遊びましょう。明日のことなんて考えなくていい。
Unarmed Crowd (東京) ※キャンセル
東京を拠点に活動しているメロディックデスメタルバンド。前身のG.O.A.T時代からチェックしているバンドで、View From The SoyuzのGt. NARIや名古屋発イージーコアKings & QueensのBa. Daikiも一時期このバンドでサポートしていました。現vo. Asano & Gt. Muroが加入した現体制になってからはArch Enemyを筆頭にGt. Itsukiのルーツを反映した90年代のメロディックデスメタルの影響が色濃く出ていて、平均年齢24~25歳とは思えないクラシックな楽曲群はメタルリスナーの琴線に触れること間違いなし。
昨年にVesper the Aerial主催の ''イエテボリ神社 第一回例大祭'' に待望の初来阪を果たしましたが、 ''Silverwing'' のカバーや哀愁溢れる歌謡曲メロディが随所に現れている楽曲陣でオタクたちが狂喜していたのが全てを物語っていて、正直個人的にはその日一番印象に残ったバンドだったなと。今回はハードコア/ラウドロック/メタルコアなんでもアリのラインナップではありますが、初めて観るよって方も是非90年代の北欧メロデスサウンドに酔いしれてみてはいかがでしょうか?→※2/8追記 出演キャンセルになりました。かなしい。
DJ
CUBE (礎)
大阪のオーディエンス、というか関西圏に住んでなくとも普段からご愛読いただいている方ならもはや説明不要かもしれません。ハードコア・メタルコア/パンクetc.好きならみんな一度は行ったことがある or 通販で利用したことがあるはずのCD/レコードショップ礎の店長で、筆者も日ごろから非常にお世話になっています。新しく入ってきたCDを買いにいくだけでなく、ただ世間話をしに行ったりしています。
戮力事変-RikuryokuJihen-
【あの日の無法地帯を取り戻そうや】が合言葉に、大阪で開催されている多種多様完全無法地帯イベント。ロック・メタル・エロゲソング・アニソン、ボカロ・EDM・HIPHOP等オールジャンル流れ、さらにゲストバンドとして今までLDDやGIVEN BY THE FLAMESやLost in againも呼んでたりとそういう方向性ではBuried Aliveと似通った部分があるなと思ってます。普段から仲良くさせていただいてるDJもサポートメンバーで出演するので楽しみです。
あと、彼らは3/9に一周年記念でVaronで第三回を開催するとのこと。筆者が昨年''N.L.N.S''で大阪に呼んだSlyDoggyや(惜しくも敗れましたが)T.M.Musicのオーディションショーにも出演したAvoid Silence.がゲストバンドが出演するだけでなく、ゲストDJも常日頃仲良くさせていただいている人しかいないので遊びに行きます。皆も行こう。
末筆
というわけで、「大阪のオーディエンスに是非観たことないバンド含めてこの一日を楽しんでほしい」一心で書き上げました。前回の特集からチェックいただいてる方は気づいてるかと思いますが、なるべく「サクッと読んでもらえる」のと「内容の濃さ」のバランスを考えるようにしました。思い入れしかない自分が絡む企画は別ですが…
県外から来るお客さんにも「大阪のライブ」を満喫して帰ってほしいと思うし、大阪のオーディエンスも是非まだ観たことないバンドがいたらチェックして当日楽しんでくれるとこの記事を書いた意味はあったかなと思います。
それでは2/11(日)に心斎橋DROP / BEYONDでお会いしましょう!
ということで特集はここまで、お読みいただきありがとうございました。気に入ったら是非自分のnoteやXのアカウントをフォローしてもらえると幸いです。あと感想やシェアして広めてもらえると励みになります。