福岡インディペンデント映画祭2024【コンペ作品紹介 その③】(9月6日(金)-P3)
ご挨拶
このnoteをご覧いただいてありがとうございます!
福岡インディペンデント映画祭(FIDFF)実行委員の太田です。
FIDFF2024で上映されるノミネート作品の解説や見所ポイントをお伝えしています。
今回は、9月6日(金)の第3プログラム(15:30~17:20)
『サーシャの坂道』
『たいせつなひと(仮)』
の2作品をご紹介します。
『サーシャの坂道』
日本 2023年制作 22.00min
ドラマ・九州プレミア
映画祭スタッフ推しコメント:
家族でご飯を食べる事も、街の景色をゆっくり眺める事も決して当たり前ではない。 子供から大人になろうとする少女の純粋でまっすぐな気持ちにハッとさせられる。 そして、幸せとは何かを感じさせてくれる静かな作品。
作品あらすじ:
坂の上にある小さな英語教室。そこへ通う凛は、ロシアがウクライナに侵攻したというニュースが報道されて以降、 次第に少なくなっていく生徒たちを見て、不安を募らせる。講師のアレクサンドルがロシア人だったからだ。凛は、今までと変わらない先生が何をしたのか、と疑問に思い英語教室に残り続けるが…。 小学生とロシア人講師の小さな夏の日の物語。
2022年2月24日にロシアはウクライナへの侵略を開始し、もう2年以上戦争が続いています。
震災を経験した時もそうでしたが、私たちは、日常当たり前と思っていたことが、いかにかけがえのないものだったか、気づかされたと思います。
この映画の主人公は、かつての絆が失われていくことに、真っ向から抵抗します。その眼差しは、見ている私たちに問いかけます。どうか、スクリーンから彼女の想いを受け取ってください!
監督の大根田 良樹さんは俳優と自主制作活動をされています。 FIDFFでは、主演されている外山文治監督の『海辺の途中』(19)を2020に上映させていただきました。
『たいせつなひと(仮)』
日本 2023年制作 70.42min
ドラマ
映画祭スタッフ推しコメント:
新進小説家の悠里はネタ探しのため「レンタル彼女」のバイトをしていた。 様々な男性と交際し、悠里は本当に大切な人は誰かを考える。 弾むような音楽とコミカルな会話。そして意外な展開。最後はほっこり幸せになる映画。
作品あらすじ:
新進小説家の片岡悠里(吉原麻貴)は自分を変えるため、そして次の作品のネタ探しのため、流川ユキという名前で「レンタル彼女」のバイトを始める。 レンタル彼女はデートやメールのやり取りなど、性的なサービス無しで依頼人の心を癒す仕事。派遣元の社長・吉野さつき(森田このみ)は悠里の素性を知る良き理解者だ。また親友の宮島奈緒(久藤さゆ)や家族の光司(髙村康一郎)成美(若狭ひろみ)俊介(池内祥人)とも気軽に話し合える関係だった。 皆に支えられ、45歳・童貞の豊川淳史(藤井太一)や38歳・シングルファーザーの横尾賢治(川連廣明)などの常連客もついて、悠里は自分なりのやり方で仕事に取り組んでいくが…
監督の中村 公彦さんは、FIDFF常連といってもいい、商業ベースでも作品を作り続けているベテランの一人だと思います。
特徴は、やはり何と言ってもそのオリジナル企画!その目の付け所にはいつも驚かされます。
FIDFF2021で招待上映させていただいたオムニバス映画『おっさんずぶるーす』の一編、『カリスマハウス』では、カリスマ・ロックスターの急逝した場所がファンの聖地となり、そこに集う人々が擬似的な家族のようにつながっていく様を描いていました。
今回のテーマは「レンタル彼女」。
監督曰く、タイトルの (仮)はタイトルの一部で、不確定な人間関係を表しています。というように、恋人の形、家族の形、の揺らぎや新たな可能性を描く、ある種中村監督の集大成のような感触すらある傑作です!
必見です!
開催日程
16周年となる今年は、
8月31日(土)ZERO day として
「福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ」にて開幕
福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ(福岡市早良区百道浜3丁目7-1)
9月6日(金)~8日(日)より
コンペティション部門ノミネート作品、および特集上映を
「福岡市美術館ミュージアムホール」にて
上映いたします。
福岡市美術館ミュージアムホール( 福岡市中央区大濠公園1-6)
次回は、福岡インディペンデント映画祭2024【コンペ作品紹介 その④】(9月6日(金)-P4)
『独りになるまで』
『ブライトロード303号室奥田美紀様宛て』
の2作品をご紹介します!
では、また!