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『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』を読みました & マーケティング×AIの未来とは?
『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』
なんとなく書店とかでは横目で見ていた本書。
そもそもグレイトフルデッドに興味を持たないとこの本は手にしないかもしれないが、僕はというとよく土日にピーター・バラカンがMCを務めるラジオを聴いていて、よくグレイトフルデッドが選曲されたり言及されたりするので気になる存在だった。何をきっかけかわからないけどそろそろ読んでおくかと思い、積読されていた本書を読みました。
そろそろ読んでおくかと言ったけれども、日本語翻訳版は2011年に初出なので、もう10年以上経っている。英語版の「Marketing Lessons from the Grateful Dead」も2010年に出版されているのでだいぶそれから月日が経っていることになる。
本書を読んで驚いたのは、CRM/MAツールとしてよく知られているHubspotの創業者であるブライアン・ハリガン氏がこの本を書いたということだった。Hubspotがこの10年以上かけて広めてきたインバウンドマーケティングの要素がグレイトフルデッドから学ばれたことも含まれているということになる。
「へぇ、グレイトフルデッドってライブの録音を許可してたんだぁ」とか、フリーミアムなどが広く知られている最近のマーケティングのトレンドをある程度知っている者からすると、若干新鮮味がないものではあった。個人的にはオープンソースなどのフリーからビジネスを作り出すというところはこの10年以上経験しているのでなおさらだったかもしれない。
逆にグレイトフルデッドの時代からの手法が今でも効いているので、これからも普遍のなにかがあるのかもしれない。
今ある手法が10年以上前も前からあるものだとして、これから10年20年、生成AIが出てきた中でマーケティングがどう変わっていくか、現在その転換点にいるのではという点です。何も結論は出ていませんが、これまで培われてきた土台をベースに何が発展していくのか、注視していきたいと思います。
読んだ後に出会った記事など
現在ハリガン氏はベンチャーキャピタルのセコイヤキャピタルに所属しているようです。そのセコイヤキャピタルの「Crucible Moments」というポッドキャストシリーズでHubSpotの創業話があがっていました。
2023年に公開されたもののようですが、創業した2006年の頃のことを創業者の2人の口から聞けて非常に面白かったです。そもそもハリガン氏がビジネススクール時代に、昔ながらのリード獲得→コールドコールという非効率なマーケティング手法に疑問を持ち、インバウンドマーケティング、という新しい手法を思いついたという話がありました。
その手法がこの20年近くの期間をかけて着実に浸透させてきたということかなと。私個人の話でいうと実は業務でHubSpotを使っていて、つい先日インバウンドマーケティングの資格を取得したりしてインバウンドマーケティングの基礎は抑えているつもりですが、より発展的に使えるようになりたいなと思っているところです。
AIエージェントがマーケティングを支援という未来
AIの話で言うと、この本を読んだ後にLinkedInで流れてきたある画像の中にマーケティングツールについてもAIの適用が進んでいるという話がありました。その中で見つけたのが、11xという会社です。
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いわゆるインサイドセールス(やSales Development Representative)がやるような仕事である、Emailでのフォローアップ、電話でのフォローをAIがやってくれるというサービスです。
上のスクリーンショットはEmailでのフォローに特化したAliceというサービス(機能)で、Mikeというサービスでは電話を行ってくれるものです。リードの温度感や自社が展開するプロダクトでターゲットしたいリードに対して適切なメッセージを行うことができるというもののようです。
2024年11月にシリーズBの投資をA16Zリードで受けたとのニュースがあり、その記事の中で以下のようなことを書いています。
In 1999, Salesforce invented cloud-based software.
In 2024, 11x is starting to kill traditional software as we know it.
すごい挑戦的ですが、Salesforceがソフトウェアのあり方をクラウドベースにもっていき、その流れの中で2006年にHubspotが創業、2014年にIPO。ChatGPTが2022年リリース。そして様々なサービスにAIが適用という流れが今真っ盛りの状況なので、この方向になっていくのはほぼ確実と言っていいのではないでしょうか。
人間としてのマーケターがどういう立ち位置として生き残っていくか、これをここ2−3年で作り上げていかねば思うのでした。
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