極限早繰り銀研究△2二銀型②

(再掲)初手から

▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲7六歩 △2二銀▲4八銀△3二金▲3六歩△6二銀▲3七銀△4一玉▲4六銀△5二金▲3五歩△同歩▲同銀△5四歩▲3四歩(△2二銀型2図)

ここで後手の選択肢は①△4二角と②△8八角成があった。①については極限早繰り銀研究△2二銀型①( https://note.mu/fiction0111/n/n0d646236665d )でやった通りで後手が角だけに頼ったカウンターを狙うというのは無理だった。本稿では②について後手が飛車を使った反撃策とともに見ていく。

△2二銀型2図から②

△8八角成▲同銀△5三銀▲7七銀△8四歩▲7八金△7四歩▲6八玉△8五歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2六飛△3一玉▲5八金△4四歩▲4六歩(△2二銀型10図)

△8八角成は後手にとって二手損となるので本来やりたくなかった手。先手としては二手得をしているので駒組を固める余裕がある。先手は▲6八玉で居玉を解消したら▲2四歩と仕掛ける。居玉のまま仕掛けると▲2四同飛に△1五角の王手飛車を食らってしまうので注意。▲2四同飛に代えて▲2四同銀は飛車に当てて後手に角を打たれてしまうのがやや不満であり、手順に▲2六飛と出来る本譜の方がよい。ここで▲2六飛とするのは将来▲3七桂としたときに桂頭を守っている意味がある。△3一玉に代えて△8六歩は▲同歩なら△8五歩で十字飛車が決まるが▲8六同銀とすれば問題ない。そこで△5五角が気になるが▲4六角△同角▲同歩△4七角▲3七桂と跳ねる手の方が攻めが速い。△4四歩は▲3七桂~▲4五桂を防ぐのと△4三金右視野に入れた手で、先手は▲4六歩を入れて4筋を狙いに入れる。ここから後手には①4三金右と守備を固める手と②△3八歩と攻め合いに持ち込む手がある。

△2二銀型10図から①

△4三金右▲4五歩△同歩▲4四歩(△2二銀型11図、先手優勢)

以下、①△同銀は▲同銀△同金▲5三角、②△同金は▲7一角△5二飛▲4四銀、③△4二金引は▲3七桂(△1五角には▲3六飛)でいずれも先手優勢となる。

△2二銀型10図から②

△3八歩▲3七桂△3九歩成▲4八金△2九角▲4五歩△6五角成▲6六銀△6四馬▲4六角△同馬▲同飛△2八角▲4四歩△4九と▲3八金△1九角成▲4九飛△1八馬▲4三角△4一香▲5二角成△同飛▲4三金(△2二銀型12図)

後手は△3八歩と垂らして攻め合いを狙う。歩成を阻止するために▲3六飛とすると△2八角が厳しい。いったん歩成を許してから▲4八金とするのが冷静。△2九角から後手は馬を作るが本譜の手順で馬を消しながら飛車を4筋に転換する手が絶好だ。△4九とに▲同金は△3七角成でまずいので注意。△1八馬まで進んで先手は▲4三角と打ち込む。素直に清算すると後手がまずいので△4一香とするが▲5二角成△同飛として当たりを強くしてから▲4三金と再度打ち込む手が強手。

△2二銀型12図から①

△4三同香▲同歩成△同金▲同飛成△4二金▲3二金(△2二銀型13図、先手勝勢)

△同香から清算する手は本譜の順に進んであとは一手一手の寄せとなり先手勝勢となる。次に△6一角から粘る順を見てみる。

△2二銀型12図から②

△6一角▲4五桂△4二銀▲3二金△同玉▲4三金△3一玉▲5二金△同角▲8二飛(△2二銀型14図、先手勝勢)

△6一角と守備を固めても▲4五桂で先手は援軍を送ることができる。▲8二飛まで進んで後手玉を寄せるには時間がかかるが、後手から先手玉を攻める手が無いので先手勝ちとなる。

以上で△2二銀型において10手目(△2二銀型1図)に△6二銀として守備を固める変化はいずれも先手がよくなることが分かった。次は10手目に△8四歩として後手からも攻め合う変化を見ていく。

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