”夢なんてどうだっていい” Vol. 4.5 -山白龍生-
━━━ 『FiC Member's Shout』 とは
「誇れるサッカー環境を創る」という言葉を元に日々活動するFiCメンバー。
そんなメンバーにシンプルな1つの質問を投げ掛けます。
今回話してもらうのはサッカー指導者養成プログラム「磨(みがく)」の講師をしている「山白 龍生(ヤマシロ リュウセイ)」
4年間スペインで指導者をして、日本に帰ってきた彼がどんなことを考えているのか。
是非お楽しみください。
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【 スペインでの4年間 】
スペインでの4年間は語学学校からはじまり、
文化も言葉もサッカーもわからない自分はスペイン人、とりわけカタルーニャ人(スペインカタルーニャ州に滞在していた)を理解することに必死でした。
その国や地域、独特の文化や歴史を理解する。
これは今もすごく大切にしていること。
スペインに入国してから6ヶ月後には日本人指導者のツテを伝ってバルセロナの地元クラブのU-10チームのアシスタントコーチとして育成年代の指導に携われることに。
現地の監督学校に入学する前に地元クラブに入り、生の選手達やスペインサッカーに触れることに。
しかしながら、自分はアシスタントではなく、メインの『第一監督』として指導に携わりたかった。
当時の自分は指導者としての自分が成長するためには兎にも角にもメインとして携わるしかない。
そう考えていました。
初めて入団させて頂いたクラブも次のシーズンでのメインコーチの人事が全て決まっていたため自分は蚊帳の外。
2ヶ月ぐらいで退団しました。
理由はメインができるチームへ行くため。
普通に考えて、サッカー発展国であるスペインでサッカー発展途上国である日本からきた6ヶ月ばかりの青年にメインを任せてくれるのか。
イメージとしては日本に来て6ヶ月余り、言葉もカタコト、尚且つ日本よりもFIFA ランキングが下の国から来た留学生に町クラブのジュニアのメインを任せることができますか??
今思えば無謀ですね。笑
そんな自分も気合い、根性、魂で最終的に3シーズンでU-12、U-16、U-18のメインとして指導しました。
まじで色々なことあったし、言葉には書き出せない経験を沢山させて頂きました。
指導の内容、試合での結果、人格、人との繋がり。
これが良ければよそ者だろうとシンプルに評価してくれた。
ある意味、スペイン人は外国人だろうが実力で平等に評価してくれる人が多かった。
もちろん選手の親や少数の人間は人種差別的なことをする人間もいたが。。。
「あいつはアジア人だから」的な。
ひたすら目の前の試合や毎日の練習、練習の中での1つ1つのメニューを必死にアクションしていました。
それは指導者として成長するためでもあるし、指導者してスペインで成り上がるため。
力を持てば、名声を上げれば、自分のただただなりたい肩書きを並べた『夢』に近づけると思っていました。
でも、、、
指導者として日々生きる中で、そんな夢なんてどうだってよくて、常により良いを目指したい。
そんな自分が湧き出てきました。
【良いとは何?】
良いとは何??
自分がスペインで目の当たりにしてきた本当にカッコいい奴らは
『肩書き以上に日々の苦悩の中でひたすらより良いとは何か』
それを探求し続けている。
そんな背中があったように思いました。
未熟な自分、世界だからこそ、良いとは何か。
答えはないだろうけど。前に進み続ける。
自分の夢はまだ見つけることができてなくて、日々もがき、前進し続けているのかもしれないです。
まだまだカッコ悪い自分ですが、一緒に働いてる同志の皆んなと行動で示して行ければと細々と考えています。
まだまだですね。
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