全トレーダーにおススメの書籍『ファスト&スロー』について簡単に紹介!!
以前からブログでもTwitterでも何度も紹介しているこの書籍ですが、本当にトレードに生かせる内容が多く、意外と関係ない本と思って読んでない人が多いので、伸び悩んでいるひとにはかなりおススメの作品です。
ファスト&スローの著者はプロスペクト理論で有名なノーベル経済賞者のダニエル・カーネマン博士です。
はい、出ました「プロスペクト理論」
トレーダーなら知らない人はいませんよね。
そんなプロスペクト理論第一人者のダニエル博士が書いたこの本の最大のポイントは
『人間の意思決定がどのようにして行われているのか?』が明確に言語化して記載されていることが最大のポイントです。
人の認知とバイアス、不合理な選択や意思決定プロセスについてかなり細かく学ぶことができます。欲望と心理が渦巻くチャートの世界にはもってこいの書籍ってことです。
人間の思考プロセスを2つのシステムに分け、それぞれのシステムがどのような役割を持っているかを説明しています。
まず、第1のシステムは「ファストシステム」と呼ばれ、自動的で即座に反応することができるもので、人間が簡単な問題を解決するために使用するシステムです。例えば、2+2=何かといった簡単な計算問題を解く場合などに使われます。
一方、第2のシステムは「スローシステム」と呼ばれ、複雑な問題を解決するために使用されます。このシステムは、論理的思考や計算、推論といったプロセスに基づいていて、スローシステムは、ファストシステムよりも時間がかかり、より努力を必要としますが、より正確な結果を得ることができます。
また、カーネマンは、この2つのシステムがどのように相互作用するかを説明しています。彼は、人間が意思決定を行う際に、ファストシステムが先行して反応し、その後にスローシステムが判断を行うという2つのステップモデルを提唱した上で、この2つのシステムがどのように影響し合うかについても多くの実験結果を提示しています。
ちょっと小難しいと思ったかもしれませんが、簡単に考えましょう。
「直感が効果的に働くには明確な規則性とフィードバックが欠かせない。直感を正しく働かせるには、学習や規則性が十分に在り、的確に予測できる精度でその分野の知識や経験が豊富でなければならない」
これ、裏を返せば、規則性をもって同じことを何度も繰り返していると、「ここだ!」と優位性の高い直感がちゃんと働くよってことなんですよ。
よく勝ってる人が感覚で「上かな、下かな」とか言ってるの見かけると思いますが、それは自分の同じような勝ちパターンを何度も反復して取引をしてきたことによって、膨大な経験値と規則性が身について、「優位性の高い感覚」が働いているということなんですね。
同じようなパターンが出てきたときに、頭で考えるよりも先に脳が反応して「ここロングや!」と直感が働くってことです。
だから、最初は自分の勝ちパターンを1つみつけたら、同じようなところを何度も何度も繰り返しトレードする必要があるんです。
そうすることによって、脳に「勝ちパターンの経験値」としてのデータがたまり、最終的に同じパターンが出てきたときに考えるより早く脳が反応してくれるんですね。
さらに「勝てるようになってからの直感は信頼に値する」ということも言えます。もちろん見るべきところは見ないといけませんが、豊富な経験値を積んでからの感覚というものは非常に優位性があるってことです。
逆に言うと経験がないのに「感覚だ!」とか「スピリチュアル系」を信じてトレードするのは、経験値からくる脳の反応じゃない、ただのギャンブルトレードになってしまいます。
ほんのすこ~しでしたが、上記のように人の脳の意思決定の仕組みがいかにして行われるのかがプロスペクト理論のカーネマン博士が教えてくれています。
トレーダーなら読めば間違いなく、「使える武器」になるはずです。
是非、トレードに悩んでいる人は読んでみてください。
激しくおススメします。