ElevenLabsで声のクローンを作ってみた#3
こんにちは、FibNoraです。ElevenLabsのProfessional Voice Cloning (PVC)で声のクローンを作ってみました。#3となるこの記事ではPVCの肝である収益化について記していきます。
(※本文中"Set Notice Period"という項目の内容について当初公開した内容に大幅に加筆・修正を施しました。ご了承ください。)
#1の記事はこちらです。
#2の記事はこちらです。
米ドルで受け取る設定
ラベリングと説明文の追加が終わり、Libraryで公開するための”Discovery in Voice Library”(#2で書いています)をONにすると続いて以下の設定をすることになります。収益が生み出された場合、米ドルで受け取るかElevenLabsで使用できる文字数(characters)として受け取るかを選べます。赤枠内のスイッチをON(右)にすれば米ドル建てで受け取る設定になります。
"Set Notice Period"
上記の例(180 days)を基に説明しますと、声のオーナーが声データを削除することにした場合、以後ElevenLabsユーザーは180日間であればそのオーナーの声データにアクセスできるというものです。一見するとシンプルです。しかし知らないと後々困ることになるかもしれない点が2点あります。
まずは一点目。声のオーナーにとってこの設定が収益にどう関係するのか。Notice Periodは以下の通り0日~2年を選ぶことができます。オーナーが削除した後、ユーザーがアクセスできる期間が長ければ長いほど報酬額は高くなります。
0 days
$0.011 for every 1,000 characters generated using your voice model.
30 days
$0.015 for every 1,000 characters generated using your voice model.
90 days
$0.017 for every 1,000 characters generated using your voice model.
180 days
$0.02 for every 1,000 characters generated using your voice model.
1 year
$0.024 for every 1,000 characters generated using your voice model.
2 years
$0.03 for every 1,000 characters generated using your voice model.
"Set Notice Period"で知っておくべき二点目は、期間を延ばしたらそれよりも短期には戻せない仕様になっている点。なのでいきなり2 yearsを選んで1000文字あたりの収益額を最大にして、その後セキュリティの懸念等でやっぱり短期化したいなあなどと思っても無理なのです。短期から長期への変更のみ可能な仕様になっています。
上記のNotice Periodのほか、ユーザーのpricing tier (Free, Starter, Creator, Independent Publisher, and Growing Business)によっても額は変動するようです。
ということで報酬を決めるパラメータが複数あることがわかりました。しばらく使用しながら実際はどの程度のpayoutsになるのか探っていきたいと思います。
受取口座の設定
上記の設定の前でも後でも構わないのですが、収益の受取口座を設定することを忘れないように。メニューの"Payouts"に行くとStripe Connectアカウントを作る、またはリンクさせるというボタンがあります。
手続きは楽です。SMSで認証し、居住国・氏名・生年月日・銀行口座を登録するだけです。一点だけ注意すべきはいわゆる総合口座や米ドル口座がある(既に開いている)金融機関を選ぶのが良いかと思います。円普通預金口座しかないばかりに、ElevenLabsからの被仕向送金(米ドル)が強制円転、しかも望まない為替手数料を適用されるのってちょっと不快かなって。
#3は以上です。また次回!
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