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シング:ネクストステージ

タイトルを単純にシング2としなかったのは
ゴーストバスターズ:アフターライフに似た
最近のこだわりだと思う。

ミラベルを観て、米CGアニメの魅力を再認識。
予告編で結構良さそうだと思ってたのと
テレビでシングを観た記憶があったこと、
吹替版にB’zの稲葉さんが出演しているというので観ることにした。

結論から言えば、スゴく良かった。
映画館はアニメ大好きキッズで賑わっていたが、
内容はむしろ、人生経験を積んだ大人に刺さるものだった。

メインテーマは、挑戦と勇気だったと思う。
順番が逆じゃないかと思うかもしれないが、
挑戦からの勇気。
勇気を持って挑戦するという話じゃない。

ネクストステージなわけだから、
すでに挑戦済で一定の成功を収めてるところからスタートする。
挑戦すれば誰もが到達できるゾーンを抜けた、
次の壁とどう向き合うか?
挫折からの復活をどう遂げるか?
これはかなりリアルなテーマをチョイスしてると思う。
映画館に子供を連れてこれるような
一定の成功収めた親世代にはきっと刺さるテーマだ。

だって人間は程々の成功で満足しちゃう生き物だし、
基本的にリスクをとってキツい思いしたいとは思わない。

全編を通じて、繰り返し刷り込まれるのは、
勢いで挑戦すると、
その勇気の何倍もの勇気を試されるという現実。
「これ分かる、心折れるやつ。逃げ出したいやつ」
サラリーマンなら共感するシーンが何度もある。
でも、コアラもゴリラも諦めない。
その姿に勇気をもらえるし、
なんで逃げないか知りたくて引き込まれる。

「本当の自分はこんなものじゃない」
少年時代、少年ジャンプで何度も見た記憶のある
その気持ちこそが勇気なんだと気付かされる。

観た人なら分かるレベルで要約すると、

コアラと白い狼のマッチアップを軸に、
ゴリラと猿のマッチアップ、
像の恋、豚の再挑戦、ライオンの復活、
狼の娘の親離れが、
分かりやすく、魅力的に、
2時間にしっかり詰め込まれている。

トカゲのおばさんや、ハリネズミの女の子、
他にも魅力的なキャラクターで溢れていたが、
個人的には、白い狼がMVPだろう。
白い狼こそがネクストステージを象徴する
乗り越えるべき壁だったのは勿論、
ボスキャラに相応しい、如何にもと感じさせる
キャラの作り込み具合には説得力しか感じなかった。

個人的には2022年暫定首位。
スパイダーマンを超えるおすすめ作品だ。

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