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薔薇の花のように

咲き乱れている薔薇を見ていると、その赤や白や、ピンクや、紫の花びらのなかに美しく、深く、時に激しさにも似た詩が流れてくるのが聴こえてくるような気がする。私は幼い頃から花が好きで、特に薔薇の花には何か特別なものをいつも感じていたような気がする。まだ小学2年ぐらいの頃、私の住んでいる千葉県習志野市には、八千代市の京成バラ園の姉妹園である谷津バラ園があってよく母や友人たちと出掛けた。谷津バラ園は元々遊園地だった京成谷津遊園の後にできたスポットだ。規模は京成バラ園に比べたら小規模だが、毎年春と秋には色とりどりの薔薇の花が、風に揺れて、美しい美のシンフォニーを奏でる。
 薔薇は美しいが、育てるのがすごく手間が掛かるし、虫にも食われやすいらしい。私は園芸はやったことはないが、きっと薔薇を育てている人たちは、優しく、美しく、そして大地のような強くあたたかな心の持ち主なのだと思う。そして、一日一日を大切にして生きる人たちなのだと思う。
 私はひどく焦り屋で、すぐに不安になってしまうことがある。これでも昔に比べたら、大分直ってきた方ではあるが。私は、もしも、生きることに苦しくなったり、投げ出してしまいたくなったりしたら、薔薇の花のことや、薔薇を育てている人たちのことを思い浮かべたいと思う。薔薇の花のように、凛として、気品をもって、強く優しく深く、生きていきたいと思う。そして薔薇を育てている人たちのように、焦らずゆったりとした優しい心で生きていきたいと思う。

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