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差別化ポイントなんてほんと些細なことなのでは

 私が取締役をしている会社は医療・福祉系のサービスを提供しています。すごいニッチな市場なので、競合がほぼいない状態から始まるのですが、ある程度サービスが育ってくると新規参入があったりします。

 で、競合他社との闘いが始まるわけですが、お客様が選ぶときに「どこが違いますか?」と聞かれるわけですね。

 当社開発者や販売者としては「ここも、ここも、うちのほうがよくできてるんだよ!全然違うよ!」と思ってますが、細かすぎるのでお客様視点で見ると「ま、ざっくり見るとあまり変わらないね」といわれてしまうという悲しい現実があります。

 そして、実際に「これがベストだよね、お客様が求めてるよね」というサービスの形が出来ると(機能とか画面設計とか)、ほぼみんなそれに寄せてきます。特許とか取れない領域については、パクリだ!とか言えないからですね。ほぼ似てくるわけです。

 とはいえ購入するお客様は、どれか一つに決めないといけません。その時何が決め手になるかというと、
 「なんかこっちのほうが好き」 (デザインとか雰囲気など)
 「対応してくれた担当者がいい感じの人だった」
とかの、「機能」などの「本質」(とサービス提供側が思っている)ところ以外の点で判断されることになるのかなと感じています。

 私も消費者視点で見ると、会計サービスとか、なんとかペイとか、服とか家とか車とか・・・「機能」「スペック」という点でいうとあまり差がわからないな~というものはありますが、その時明確に機能を比較して評価して買うかというと、「ま、こっちのほうがなんかちゃんとしてそうだから」「こっちのほうが好きだから」くらいになるような気がする。

 なので、サービス提供者からするとここが差別化だ!と強く言ってても、その後他社も似通ってくるところがあるので、何かここいいな、と思ってもらえる雰囲気みたいな・人格みたいなところを作っていくのが最終いるのかな~という感じがしています。

 そういう意味でいうと、差別化って結構些細なことなのかも。

 会社でいえば社風や文化、個人でいえば人格みたいなところが決め手になるのかも。

 そんなことを思っております。

 些細と言いながら、一番大きく、何とかコントロールしようとしても一番難しいことかもですね。



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