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FFJE Article.12 フランス語と性別  −新型コロナ感染症は女性名詞?−

初めまして、FFJE19期のReiです!
今回はフランス語の名詞の性についてご紹介します。

フランス語を習い始めるとき、まず慣れないといけないのが名詞の性の概念です。
もともと性別がある名詞(un homme男性やune fille女の子)などは理解しやすいですが、無生物名詞は規則性のないものがほとんどです。
例えばpoisson(魚)は男性、viande(肉)は女性名詞となります。

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ところで、フランスでCOVID-19と呼ばれる新型コロナウイルス感染症にも名詞の性別があることをご存知ですか?CNNによると、フランス語の保存と純化を目的とするアカデミーフランセーズが、”COVID-19”を女性名詞にするという見解を示したそうです。

アカデミーフランセーズとは、17世紀にリシュリューによって作られた由緒ある国立学術機関で、「フランス語」の質を維持しようとしています。一般的にCOVID-19は男性名詞として馴染みつつありましたが、アカデミーフランセーズでは、COVIDの語源をたどって女性名詞とする方が適切だということになったそうです。

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もともとCOVIDは英語の"Coronavirus disease"からきており、フランス語では"Maladie provoquée par le corona virus(コロナウイルスによって引き起こされる病気)"と訳されます。このMaladie(病気)が女性名詞であることからCOVID-19も女性名詞になるということだそうです。つまりコロナウイルスcorona virusは男性名詞で、コロナウイルス感染症COVIDは女性名詞になるということです。少し紛らわしいですね。

どうして名詞に性別があるのでしょうか?まず、フランス語がラテン語に起源を持つロマンス語であるからということが挙げられます。また直接的な存在理由ははっきりとしていませんが、あるフランス人の友人によると「性別があった方が響きがきれいだから」ということでした。名詞の性に慣れすぎて、間違っていると違和感を感じるということなのでしょうか。

フランス語で面白いと思うのは、新しい名詞が出てきたときになんとなく性別が決まっていくだけでなく、アカデミーフランセーズが性別の決定にも影響するということです。日本では新しい言葉が出てきても正しい日本語についてそれほど深く考える必要はないですし、国立機関が日本語に関して何か決定するということはないですよね。

フランス語学習の中で厄介な名詞の性ですが、フランスでは名詞の性一つで学者が話し合ったり、公式発表を出したりしていると思うと、名詞の性がフランス語の大事な要素になっていることがよくわかります!

最後まで読んでくださりありがとうございました!
来週はファッションについて投稿があります!お楽しみに!

参考:
「フランス語の「COVID」は女性名詞、学術機関が裁定」CNN,2020年5月18日
https://www.google.co.jp/amp/s/www.cnn.co.jp/amp/article/35153948.html