女性登壇者だけのビジネスイベントはもちろん成立するということ
Facebookに流れてきた広告バナーを見て、あれっ、と思った。
5月18日にHubspot社が開催するビジネスイベントの告知だ。並んでいる登壇者の顔写真の中には男性がいない。8人のイベント登壇者の全員が女性だ。
(※上掲のイベントバナー画像は、スクリーンショットによる引用です)
この偉業を、これが偉業だということを、わたしたちは認識しなければならない。
ビジネスの場では多くのイベントが開催されている。企業が自社のマーケティング活動のために手弁当で開催するものもあれば、メディアや企業などが登壇者を集めて大規模に開催するものもある。そうしたイベントに出るほとんどは男性だ。
ジェンダーギャップを改善するべきだという声はある。2020年7月にはそうした声が特に大きく上がっていた。
特にこちらの若宮さんによる「女性登壇者比率が低いイベントへの登壇はお断りさせていただくことにしました。」という宣言は話題を集めた。
現状はどうだろう。あまり変化はしていないように感じられていた。「そうは言っても」という声がいまにも聞こえてきそうだ。そうは言っても、適切な女性がいないんです。そうは言っても、打診しても断られてしまうんです。そうは言っても。
そんな声など意に介さないかのように、Hubspot社の「CX Spotlight」は女性を8人も集めている。
これがすごいことだということを、「すごいよね」と確認しなければならない段階にわたしたちはいる。
イベントサイトを見れば、この人選には大いに意図があることがわかる。
また、HubSpotは女性がいきいきと活躍できる社会を支持しており、自社でも女性が活躍できる組織づくりに積極的に取り組んでいます。このCX Spotlightでは、女性の活躍を応援する取り組みの一環として、各分野でご活躍されている女性リーダーの皆さまを登壇者としてお迎えいたします。
そう、まだまだ「意識しているんです」と言わなければならない段階だ。何気なく人選をしていたら、おそらく女性ばかりにはならないということだろう。残念ながら。世界は秒では変わらない。
それでもHubspotにはできた。この人選が特別ではないときが未来にはきっと来るだろう。今はまだ、特別だ。だから、古市さんが前掲記事で書いている通り、「できない人を叩くのではなく、できた人を褒めていく」ようにしよう。
すごいぞ、がんばれ、Hubspot!