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<角田市パーム油発電所 運転差し止め・面談要請>H.I.S.の回答に抗議します

大手旅行会社H.I.S.は、昨年より宮城県角田市にパーム油発電所の建設を始めました。海外や環境団体からの反対を無視し、運転を開始しようとしています。大規模な森林破壊、大量の温室効果ガスの排出、農園での労働問題、土地の略奪と紛争、汚職、、、数々の深刻な問題があるパーム油発電を、決して認めることはできません。

Fridays For Future Sendai は、H.I.S.に対し、(1)発電所の撤退(2)面談(3)健康被害の実態調査 を求める要請書を送付しました。↓

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これに対して、先日、H.I.S.からメールで返答が届きました。以下全文です。


H.I.S. SUPER電力 株式会社の影山と申します。
要請書について、株式会社 エイチ・アイ・エス 及び H.I.S. SUPER電力 株式会社より、以下の通り回答させていただきます。
(メールでの回答となること、ご容赦くださいませ。)
よろしくお願いいたします。


(1)宮城県角田市に建設中のパーム油発電所を撤退してください。
パーム油発電には、上で述べたような深刻な問題があり、このような発電の手法及び計画は、決して容認されるものではありません。以上の理由から角田市パーム油発電所の撤退を求めます。                FIT制度で定める再エネ発電事業者への事業計画ガイドラインに沿い、
その他の法令や条例を遵守して事業を進めて参ります。        
(2)本件に関して、私たちとの面談の場を設定してください。
環境NGO「FoE Japan」などが2019年7月30日、建設の中止を求める約20万筆の署名を直接手渡し貴社との意見交換することを望みましたが、それを貴社は拒否しました。また、 貴社は「署名は真摯(しんし)に受け止める」としながらも、今年8月の試運転に向けて工事を進めて来ており、本計画について貴社は十分な説明を行っているとは言えません。
上で述べた通り、パーム油発電に関しては、環境保護や人権の観点から様々な問題点が指摘されています。そして、多くの人々が建設の中止を求めています。これに対して対応しないことは「自然の摂理にのっとり限りない人類と平和な未来へ繋がる社会を創造する」という貴法人の経営理念と矛盾しています。
これらの点について、貴社のお考えをお聞きしたく、面談を要請いたします。どうぞよろしくお願い致します。                 当事業とは関係のない旅行事業に対し営業の妨げとなる宣伝活動が計画されているほか、事実とは異なる内容や断片的に事象を切り抜いた情報を公に吹聴されている現状がございますため、面会はご遠慮させていただければと思います。                            (3)健康被害の実態調査を行ってください。
京都舞鶴市で計画されていたパーム油発電では地域住民の健康被害が実際に想定されたことから計画が中止に至っています。本計画においても周辺地域における住民の健康被害や人体への影響が発生することが懸念されるため、それに関して調査を行うとともに角田市行政と連携して調査結果を踏まえた説明を住民および行ってください。                  周辺地域に影響が及ばないよう設備対応を講じております。また、調査会社による環境調査を行い、地域住民の皆様に説明会を実施しております。

たったこれだけ、、、!!!

そして、数々の公正な研究調査と事実に基づく私たちの指摘を全て否定し無視するということです。

〈撤退要請についてH.I.S.の回答〉
FIT制度で定める再エネ発電事業者への事業計画ガイドラインに沿い、その他の法令や条例を遵守して事業を進めて参ります。


→ そもそもFIT制度で定めるガイドライン自体に問題があるということを言っているんです。ガイドラインに沿っているから問題ないということではありません。熱帯雨林の大規模な破壊と大量のCO2排出を伴うパーム油発電事業は、FIT制度の対象から外されるべきです。ガイドラインの抜け道も指摘されています。また、今後さらにパーム油発電事業が進めば、FIT制度で定められたRSPO認証油では到底足りなくなるということが明らかになっています。


参照:

https://www.foejapan.org/forest/biofuel/200714.html
https://www.foejapan.org/forest/palm/190609.html



〈面談要請についてH.I.S.の回答〉
当事業とは関係のない旅行事業に対し営業の妨げとなる宣伝活動が計画されているほか、事実とは異なる内容や断片的に事象を切り抜いた情報を公に吹聴されている現状がございますため、面会はご遠慮させていただければと思います。

→ H.I.S.は、HISグループ企業理念を、「自然の摂理にのっとり、人類の創造的発展と世界平和に寄与する。」と掲げています。同じ会社で同じ理念のもとに行われていることとして、パーム油発電事業と旅行事業を始めとする他の事業は大いに関係があります。スタディーツアー、エコツアーと謳う旅行事業を行う一方で、分かっていながら地球の持続可能性や多くの人々や野生動物の命を奪うパーム油発電所事業を進めるということからは、理念は上辺だけであり、旅行事業も発電事業も会社の利益のためでしかないのだと判断せざるを得ません。

→ H.I.S.もまた、SDGsを掲げています。環境に配慮しているように装いごまかすことを批判してグリーンウォッシングといいます。SDGsやREPO認証は、このH.I.S.のように、企業や政府のグリーンウォッシングに使われているのが現状です。

→ 都合の悪い事実を否定する、断片的であるといって指摘された問題に目を向けないというH.I.S.の姿勢は極めて不誠実です。責任を負っている問題自体も、決して見逃すことのできない重大なものです。



〈健康被害の調査要請についてH.I.S.の回答〉
周辺地域に影響が及ばないよう設備対応を講じております。また、調査会社による環境調査を行い、地域住民の皆様に説明会を実施しております。


→ 私たちは、発電所の周辺住民から、「臭いや健康被害が心配だ」、「説明会に参加したが全くよくわからなかった。職員に説明を求めたが曖昧な回答で釈然としなかった。」という声を聞きました。また、私たちがビラ配りをしながら角田市内で声をかけた100人ほどの住民の中で、パーム油発電所の建設が進んでいることを知っている人は、市役所の職員以外、わずか一人しかいませんでした。例え本当に住民への影響がない事業だったとしても、住民に知らされることのないまま、住民が不安をかかえたままに勝手に進められていくということは決して望ましくありません。まして、重大な人権侵害や生物多様性の破壊を伴い、気候変動を深刻化させ角田の人々の命や未来も奪うことになる事業がこのような形で進められることは言語道断です。


Fridays For Future Sendai は、今後も、パーム油発電事業を進めるH.I.S.、その後押しをする政府に対して、抗議を続けていきます。

皆さんもぜひ一緒に声をあげましょう。

SNSでの拡散など、よろしくお願いします!


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