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【NO COAL FOR OUR FUTURE】ブンアン2計画の経緯_ブンアン2って結局何がいけないの?Vol.1


国際協力銀行(JBIC)が、三菱商事などが出資するベトナム・ブンアン2石炭火力発電計画への約1800億円に及ぶ協調融資を決定したとのニュースが、昨年12月29日に発表されました。

ブンアン2は現地の会社が建設するため、他の様々な会社が出資しています。三菱商事や、中国電力、韓国の電力公社の3社が出資をしていると報道されていますが、中国電力が出資をしていることの事実確認は取れていません。

また、日本のメガバンクである三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、みずほ銀行が融資をすると報道されています。しかし、JBICのプレスリリースには銀行名が明記されておらず、情報がオープンになっていないまま進んでいます。

※ブンアン2石炭火力発電事業についての詳細はこちらをご参照ください。

気候変動を加速させるCO2を排出する石炭火力発電を日本企業が輸出することに、Fridays for future は強く反対します。


この問題について、FoEJapanの深草さんにインスタライブにてお話を伺いました。【聞き手 酒井功雄/FFFTokyo】
※内容を読みやすいように再構成しています。

Q 初めに自己紹介をお願いします。

A FoEJapanという環境団体でスタッフをしている深草亜悠美と申します。FOEJapanは東京にオフィスがあって1980年から活動している団体です。気候変動の問題や森林の保全の活動など様々な問題に取り組んでいます。私自身は2016年からスタッフになり気候変動の問題や、日本の政府や企業が関わって海外で建てている石炭火力発電について調査したり提言したりする活動を行っています。

Q どういった経緯でこの計画は進んでいるんですか?

A  当初計画が出てきたのは2007,8年のときです。右肩上がりの需要を賄うために、たくさんの石炭火力発電所の事業が出てきていたので、ブンアン2はその内の一つだったのだと思います。長期間かけて進んでいるので、その間に気候変動の認識が進んだり、再エネという代替策もでてきたりしました。そのような変化の中で、当初この事業に出資予定だったCLPという香港の会社が出資をやめたり、イギリスのスタンダードチャータード銀行と、シンガポールの2つの銀行が融資をやめたりしました。しかし、韓国の企業・銀行が入ってきて進んでしまいました。

Q ブンアン2の問題がなぜこれほど話題になっているんですか?

A 理由の一つは、小泉環境大臣がブンアン2の名前をだして懸念をしめしたことだと思います。そのことで、ニュースに取り上げられたりしました。

Q この計画を行うことでどういう人たちが得するんですか?

A 石炭火力発電を作るときにベトナム政府が企業と、電力を継続的に買うという契約(電力公売契約)を約25年分結びます。ベトナム電力公社という公的な電力会社に保証されるため、企業は安定して損することなく収益を得られることになります。しかしアメリカのシンクタンクによるとベトナムの電力会社の財政状況が良くないため、今後更に財政状況が悪くなると、企業にお金を払うために電力料金が上がる可能性があります。また、気候変動が深刻化したり健康被害を受けるかもしれません。つまり市民がつけを払わせられることになる可能性があるということです。

Q 日本政府も銀行も去年、石炭火力輸出について厳しい方針を出したと思いますがどうしてこの輸出が決まってしまったんですか?

A 石炭火力輸出を原則やめるという方針がありましたが、原則以外のところも色々決めていて実際は抜け穴のようなものがあります。今回のようにブンアン2を進めてしまうような例外を許してしまっているダブルスタンダードな方針自体が、パリ協定にもあっていないし矛盾していると思います。


次回は、具体的にどんな問題があるかについて見ていきます。

地球温暖化および気候変動の主な原因は石炭火力発電です。この問題について知ることは、気候変動に対する考え方を深めるために重要です🔥

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