「何もしない方がよっぽど普通じゃない」ーなぜ私は気候危機に取り組むのか。Vol.4
皆さんはじめまして。FridaysForFutureJapan(FFFJ)のあっきーです。
FFFJでは内部の運営に関わることを中心的にやっています。noteを書いてくれた前の人達がとても熱い思いを語ってくれたので、僕はあえてやや冷静に語ろうと思います。
前回のはるの投稿
なぜ気候変動に取り組むのか?
この活動をしていると、「気候変動に対してどうして取り組むのか」とよく聞かれます。多くの人は関心すら払わないのに、なぜ多くの時間を費やして気候変動に立ち向かおうとしているのかと。
正直言うと、これは苦手な質問です。というのは、自分には人に共感してもらえるような「理由」がないからです。
僕は自然や生き物が好きではないし、今までの人生の中で環境問題に特に関心を持っていたわけでもなければ、気象災害の被災者でもありません。どうしても守りたい妹・弟もいなければ、他の社会問題に本気で取り組んだ経験もありません。
きっかけとなるような、強烈な体験は特にありません。
偶然気候危機に日本の大多数の人より早く目覚めてしまったから、としか言いようがないのです。
なぜ気候変動に取り組まないのか?
そもそも、「なぜ気候変動に取り組むのか?」という問いよりも「なぜ気候変動に取り組まないのか?」という問いの方がずっと大事なのではと僕は思います。
というのは、気候変動に取り組むことはむしろ自然なことだと思うからです。
例えば、ゴミ箱にきちんとゴミを入れた人に「なぜポイ捨てしなかったのか」を聞くことはない一方で、ポイ捨てをした人を見るとその人が無責任な人だと想像するでしょう。ポイ捨てをしないこと、これが今の日本において当たり前で自然なことだからです。
確かに気候危機に取り組む人は「今の日本では」圧倒的少数派です。しかし、それは必ずしも気候危機に取り組むことが本質的に特別だということではありません。
むしろ、今より気候危機の影響が悪化している時代に暮らす未来の人からすれば、大多数の人が気候変動に取り組んでいない今の状況の方がよほど不思議でしょう。
気候変動の影響はもはや明らかであり、壊滅的な温暖化を避けるためにどれくらい排出量が減らせばいいかもわかっていて、それを実現するための技術(再エネなど)や、政策(原発ゼロエネルギー戦略、2030年エネルギーミックスへの提案など)が提案されているのにも関わらず、なぜ2020年当時の日本人のほとんどは気候危機に動かなかったのか。
考えれば考えるほど分からなくなるはずです。
本来、気候変動に取り組むことは特別なことではない、むしろ気候危機に抗わないことの方がよっぽど普通じゃないといったのはこういう意味です。
あなたが気候危機に取り組む理由。
だから、このnoteを読んでいる人のほとんどが、アクティビストもしくはアクティビスト予備軍だと思っています。行動するきっかけや周囲に活動している人がいないから気づかないだけで、あなたにはきっと気候危機に闘うべき理由があると思います。
もし、あなたが科学と合理性を尊重する気があるなら、人間によって温暖化が進んでいること、このままではますます深刻化してしまい、様々な問題(貧困、難民、食料水問題、紛争など)を悪化させる脅威になることをまず認める必要があります。
そして、あなたが他の命を大切だと思うなら、気候危機によって失われる命のために、気候変動に声を上げる必要があります。もし間接的に人を殺したくないのであれば、気候変動によって将来世代の命が奪われるのを傍観するべきではありません。
また、あなたが若い人で、受験勉強に取り組めたほど、将来のために努力ができる人なら、自分の命を守るために今行動することができるし、やるべきだと思います。受験勉強という形で、何百、何千時間と投資した自分の将来を、気候危機によってふいにされてたまるのかという話です。受験勉強の数分の一でも気候危機について考え、行動した方が自然だと思います。
これらを踏まえて考えれば、気候危機に取り組む「理由」がある人は本来、そんなに珍しくはないと思うのです。
一人の力が馬鹿みたいに大きい戦場
とはいえ、気候変動に対して意識があったり、行動している人は残念ながら少ないです。
が、少ないからこそ一人一人の力はとても大きなものになります。
もしあなたの住む地域・学校にシステムチェンジを求める気候運動がなければ、それを立てることの意味はとても大きいし、何らかの団体に入ってうまく活動できれば、その団体にできることのキャパシティーは一気に広がります。
時間がなくても署名に署名・拡散したり、気候変動のことについて周りに話したりすることはできます。
せっかく危機に気づいているのであればそれについて何らかのアクションを起こすべきです。あなたがどんな人かはこの際どうでもいいし、別にそれに人生をささげる必要もありません。ただ自分のいる場所で自分にできることをやっていくべきなんだと思います。
今の日本において危機に気づいている人は貴重です。だから、あなたが何をするかにこの先の日本や気候がかかっています。
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