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経験を積んでわかった、新任時代にもっと早く気づきたかったこと3つ!

日本語教師としての集大成シリーズ。
日本語教師を離れて、日本語教師という仕事を客観視できるようになりました。 

私の経験が誰かの役に立つなら、また日本語教師をするときに自分のために書き残そうと思います。

今日は5年半やってきて、「これ新人時代に気づけていたらよかったなー」と思った3つのことについて、書いていこうと思います。

1:学生を信じることと対話

新人1年生のころ、「お母さん先生」みたいな先生でした。
学生の世話をしてあげているような先生でした。
宿題を忘れたら学生を叱り、学生が寝ていたら叱り、学生が悪いことをすると叱り、クラスでも授業中でも叱る毎日を送っていました。

それが私にとって理想の先生だと思っていました。

私にとって理想の先生だとしても、学生にとってはどうなのか?

いくら叱っても何も変わらない。
毎日同じことの繰り返し。
どうして同じことの繰り替えしなのか

日本語学校や専門学校に来ている学生たちは決して子どもではないんです。
18歳以上の高校を卒業した大人なのです。

よく先生方から、「何度言ってもやってくれないから、ここまでしてあげないと、わかってくれないの。」と聞きました。
なぜか、我が子に言うかのように。 

何度言ってもやらない、忘れるのは、先生自身が「学生たちは絶対やってこないし、絶対に忘れてくる」という過程があるからだと思う。 
「あなたたちやってこないでしょ?忘れてくるでしょ?」とハッキリ言葉にされなくても、人間ですから言葉から気持ちを察せる。
学生たちは「あー、先生は僕たちが忘れてくるし、やってこないって思っているんだなー」と思って、信頼されてないと思う。
そうすると、「先生が信じてくれないなら、やらない。忘れてもいいや。」という考えになるんだと思う。

私がこれに気がついたのは3年目の後半。
相手は子どもじゃない。同じ大人なのです。
伝える言葉や教師が話す言葉を理解するのが難しいのであって、教師側が伝える方法を変えれば、ちゃんと伝わるし、理解できます。

2:文法ノート作り

新人1年目はずっと教案をストックしていた。
各レベルでどこのクラスで使ったのかをファイル分けして残していた。
2年目はそのストックを使っていた。

ある日、ストックしていた教案を作り直すようになっているのに気が付いた。いくらレベル分けしていても、クラスが違えば学生も違う。結局新しく作り直す。
作り直す時間はもったいないし、突然の代講にも対応できるいいものはないかなーと思った。

「教科書にメモを挟む」ことをやり始めた。
→ メモを落としたり、メモが無くなる。
「教科書に直接書き込む」
→ 汚くなる。書き場所がそもそもない。

いろいろ工夫を重ねていきついた先が文法ノートでした。

私が作る文法ノートは当時勤めていた学校がみんなの日本語だったので、みん日の課に合わせて作っています。

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こんな感じで作っていました。
左側に導入例や例文右側に板書を書いていました。
例文や語彙が多いときは、1ページを例文と導入例2ページ目を板書と語彙のリストを書いていました。

授業をするたびに付け加えたいものは付箋に書いて、貼るようにしました。

これを作ってから、そのノートだけ持ち歩けば、いつでも代講もできるし、瞬時に次の課の話もできるし、復習したいと学生に言われたときに瞬時に対応できるようになりました。
学生からは「ちーちゃん先生の魔法のノート」と言われていました。
これは、N3やN2などの検定対策ノートもあります。

当時はiPadをもっていなかったので、このノートをデータ化したいなーと思っています。時間があるとき、やろうかな。

3:教えているレベル以外のレベルのことを知る

新任時代は、今目の前にあることに必死でした。
当時、ずっと初級を教えていました。結構しっかり目に語彙コントロールをしていました。
でも、学生がレベルアップしていくにつれ、
「先生、中級ではどんな授業するの?」
「N3に行く前に何を準備していたらいい?」
「N2ってN3と何が違うの?」とよく聞かれるようになりました。

その時の私は、わからなかったので、
「●●先生中級も教えてるから、明日話してもらおうか。」と逃げたり、他の先生にお願いしたりしました。
それはそれで詳しい方に聞いた方が学生たちもよかったでしょうから
そういう対応は悪くはないですが、それがそのまま続いていいのかと思うし、「初級しか教えられません」そんな教師を学生は必要かなーと思いました。

中級の授業をしていたら、学生に「この語彙をもっと早く知りたかった」と言われたことがある。
学生がそう思うということは、教師が思っている以上に学生は今のレベル+1ぐらいの情報を知りたいし、ほしいと思っていたんだと気が付きました。
学生がもっとその情報を早く知っていたら、アルバイトのとき、日本人と話すとき、市役所に行くとき、どんな時でも困らなくなる。
他のレベルでどんなことをするのか、何が必要になって、前後のレベルと何が違うのか教師も知っておいた方がいいんだなーと思いました。

余裕があるときに、違う課や違うレベルなどを教師も勉強していくといいと思います。
でも、余裕のない時にやるとパンクしますから、自分と無理のない程度にお話ししながらやってください(笑)


以上がちーちゃんが経験して早めに知っていたらな~と思ったことでした!

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