ドキュメント72時間 年末SP '24 After Essay
今日12/30の昼から夕方にかけて放送された「ドキュメント72時間 年末SP 2024」。
今回もAfterEssayと称し、個人的雑感を徒然と綴っていく。
今年も投票開始が発表されたその日のうちに、付箋1枚1枚にすべての回のタイトルを書き込み、その付箋を貼るためのB4程度の紙でフォーマットを作成。
投票期間終了日まで悶々と1位~11位までを予想。
サッカー等で選手達に動きの説明をするのに用いられるボードをイメージして頂きたい。
(1位から順に)下記を予想順位として最終決定。
今年も昨年に引き続き(嬉しい)、3作品まで投票出来るシステムだったので、予想1位~3位の作品に投票した。
1. 別府 ”貸間”の人生物語
2. 中国 がん専門病院 路地裏の貸し台所
3. 日本海 フェリーで旅する人生行路
4. 東京郊外 24時間営業の中国料理店
5. 札幌 雪道を走る灯油配達車
6. 和歌山 格安のガソリンスタンドで
7. 北の大地の競馬場
8. フランス・パリ 街角のマンガ喫茶で
9. お盆の鳥取 海辺の墓地で
10. 岐阜・長良川 流れを見つめながら
11. 鹿児島空港 旅立ちの春に
さて、ここから結果発表と行こう。
OPトーク
五郎さんが原発不明がんになった話からスタート。
最初はぎっくり腰かと思ったらしい。
それでもお元気そうで良かった。
関係ないけど、吹石さんの髪長くてめっちゃ可愛かった。好み。
10位 別府 ”貸間”の人生物語
2024年1月5日放送。予想1位。
私の予想1位……!!!!(でも10位当てるのもムズい)
五郎さんとおさむさんと一緒にびっくりした…
あと、若者率が少なく感じた。
静かであたたかく、おだやかな時間が流れていくその様は、まるで「もうひとつの家」のよう。
お客さんが出迎えてくれるのに笑ったけど、それくらい馴染みのお客さんてことなんだろうなと。
私がこの回で1番好きなのが、1人旅の男性と眼鏡掛けた男性3人組が一緒に呑むシーン。
旅の出会いは素晴らしい。
忘れてはいけないのが物腰やわらかな99歳の男性。
人生100年時代と言えど、あんなにお元気なの凄すぎる…。
夫婦で来ている、癌を患った女性の「そんなこと言ったら私死ぬみたいじゃん、死ぬんですけど」が「死ぬなんて言わないでよぉぉ!!」てこっちが泣きそうになった。
本編終了後のその後情報で、癌を患った女性の旦那さんより直筆の手紙が。
文脈が過去形だったから、嫌な予感がしてたけど、今年7月に女性は亡くなられたそう。
私は思わず、「そうかぁ…そうかぁ……!!!!!」と女性を蝕んだ癌を憎み、代読している吹石さんが涙ぐみ、五郎さんの目が赤くなっていた。
一方で、あの99歳の男性は、無事100歳を迎え、最近は中1の英会話をやっているという。
そんな彼の存在を貸間のスタッフさん達は、「家族」という。
来年はどんな年にしたい?と尋ねられると、「毎日機嫌よく過ごしていたい」とおだやかに答えた。
いつまでも元気でいてほしい。
9位 お盆の鳥取 海辺の墓地で
2024年10月4日放送、予想9位。
ドンピシャ!!
大分マニアックな所を言うと、佐藤理幸Dが帽子取って1礼してから敷地内に入ってたのとお墓に来ていた方に声を掛ける時に帽子を取っていたのが好きだった。
鳥取では迎え火で「このあかーり ござーれござーれ」、送り火で「このあかーり いなはれ いなはれ」と唱えるのが習わし。
長崎では、花火やったり爆竹鳴らしたりするから(2016年9月23日放送 「長崎 お盆はド派手に花火屋で」)、地域の風習知るの楽しく感じた。
最後、「きっとお父さんは喜んでる。そしてまた会いに来る。」で終わるのかと思いきや、「1年後のお盆の頃に」と畳み掛けてきた感じに、(表現変だけど)やられた…と思った。
ちなみに、おさむさんによると、南房総では、米焼いて、「やんごめくいくい」と唱える?のが習わしだとか。
8位 和歌山 格安のガソリンスタンドで
2024年7月19日放送。予想6位。
え、こんな下!!?と思ったが、まぁ妥当と言えば妥当。
ノブコブの徳井さんは、「自分が泣いてることに気付かないくらい泣いた」。
そのシーンは恐らく、私の好きなシーンでもある、夜中、高野山に行く途中に給油しに来た家族。
息子さんを事故で亡くしたことがきっかけ。
お母さんの「一生で1番嫌な体験をした」という言葉に、強い怒りや憎しみ、哀しみを感じて、ぞっとした。
帰りにまた来て下さったのだが、岡田歩D?の「何で初対面の私達に話して下さったんですか?」と質問する声が震えていて、胸が締め付けられた。
前を向いて生きていく姿に胸を打たれた。
あと、笑えたのが、「川べりの家」が流れている時に「ワンちゃん!!」てスタッフさん?が興奮していたこと。どうした急に。
7位 札幌 雪道を走る灯油配達車
2024年3月1日放送、予想5位。
雪は強い。何故かは分からない。
「灯油のない冬は考えられない」とあったように、灯油は冬の生活の必需品だ。
それもストーブだけじゃない。ジェットヒーターに融雪槽…あらゆる所に灯油は使われていることを知って、凄く驚いた。
私も東北で生まれ育ったが、雪はそれほど降らず、灯油もストーブに使うくらい(今はもう使ってないけど)だったが、可愛いもんだわと思った。
野球選手にカフェの店主と本業じゃない方も働いている(冬だけ)。
92歳の女性の「もうここまで来たら何時でも良い、来てくれるだけで助かる」という言葉を聞いた時、彼らはこの季節の「ヒーロー」なんだと思った。
71歳の長髪で釣り好きの明るい男性は、糖尿病で妻を、うつ病で息子を亡くした。
もう20年くらい前だが、当時、息子は24歳。
「人間は弱い、でも生活してれば良いことある」といった言葉に、彼もまた、前述のガソリンスタンドの買いに出てきた両親のように、「前を向いて生きている」人間の1人だ。
終盤、1台の車が雪にハマったのを集まった人々で助けるシーン。協力あってすぐ抜け出せた。
72時間の雪シリーズ見てると思うのが、「雪国の人達は、心があたたかい説」がある気がする。
本編終わりで北海道出身の徳井さんに振ると、「北海道の人はTシャツで過ごしてる、厚着しない」らしい。慣れてるんやろか…
視聴者投票コメントの「春のありがたさを知っている」にその視点はなかったと驚いた。
今年の年末年始も稼働しているそう(勿論、野球選手の配達員の方も)。
6位 金沢 大きな図書館で
2024年8月30日放送。
何で!!?と思ったが、見ていくうちに(本編中にもあったが)「ネットは特定のことしか調べられないけど、本は詳しく書いてある」というのが、要因だったのでは。
他にも、本読む以外に勉強や仕事、(周りの妨げにならない声の大きさでの)会話、(1部スペースのみ)飲食と「自由さ」が決め手な所も。
能登の地震で被災し、珠洲市から家族で避難してきた男性の「43(歳)で自分探しは辛い」「今だけいさせて、という気持ち」が印象的だった。
『避難所』と表現されていたように、図書館は、誰かの心の拠り所なのかもしれない。
本編後にその後情報で男性が登場。
被災時は家も倒壊(よくぞ生き延びた……!!!)。
さらには、豪雨で仕事で使っていた田んぼも流されてしまい、今も復興していない。
今も図書館に通い、週3、4で宇宙・物理学の本を読んでいるという。
最後に「能登半島地震のことを忘れないでほしい」と呼び掛けた。
5位 秋田 真冬のそば屋で
2024年5月17日放送。
夜にだけ開店する「昼夜逆転のそば屋」が舞台だが、正直…もうそばはええ…(好きな人すいません)
大学生5人がバイト終わりに遠出(仙台)行くの、青春というか若さだなー…て思った。
誕生日を迎えた男性の「(隣の人に話し掛けたりして)友達を作る努力をしています」という言葉に、とうの昔に忘れた友達の作り方を思い出させてくれた気がしたのとここは彼にとっては「コミュ力を上げる場所」「社交性を磨く(上げる)場所」なんだと強く感じた。
男性2人組(双子)の帰り道、背中?尻?を蹴り合ってる後ろ姿から仲の良さ伺えて好き。
4位 フランス・パリ 街角のマンガ喫茶で
2024年7月24日放送、予想8位。
本編は45分だったが、今回は37分版でお届け。
そういえば、フォロワーがここに聖地巡礼しに行ったみたいで、行動力…!!てなった(海外怖くて行けない民)。
日本語に興味持ったり、話したりしてる方が多かったので、フランスって親日国なのかなと思った。
編集者の男性の日本語の流暢さ(カタコトじゃなく自然な感じ)には驚かされた。
「子供騙し」なんて難しい言葉使わないよ…(多分)
この漫画喫茶は、家みたいにゆっくり出来る空間だと思った。
面接受けた帰りに寄った男性が去り際に「いただきます」と「ありがとうございます」を間違えてたの何か可愛かった。
本編終わりに五郎さんが、男性が買ってた「ブルーピリオド」の14巻(ちょっと良いやつ by五郎さん)がもう訳されてる!!と驚いてたけど、「ブルーピリオド」知ってるのね…(私は名前しか知らない)
その後情報として、この男性が撮影の日に受けてた面接は採用を見送られたものの、別の面接で採用され、今は週6でスーパーで働いているとのことだった。身体壊さないで頑張って。
3位 中国 がん専門病院 路地裏の貸し台所
2024年6月21日放送、予想2位。
お前…!!そこなのか…!!投票したけど…!!
愛や願い、祈り、いつくしみ、やさしさに満ち満ちた料理達。
こんなにあたたかい、心のこもった料理を私は他に知らない。
20歳の料理人の男性と16歳の女性の兄妹のような赤の他人が助け合う姿が印象深かった回。
女性の危なっかしさに「あぁ…!!たまねぎの皮(剥いてない)…!!根っこも取ってない…!!」「何か凄いぎこちない(卵の)殻の割り方…殻入っちゃってる…」とハラハラしながら見守っていたが、不器用でも「作りたい、助けたい」という想いが伝わってきた。
農民工の男性の「泣くな、たまたま癌になって死ぬ。それだけのことだ」、「生まれてきただけで満足だ」という言葉に前向きな想いを感じた。
「誰かを思い、料理を作る。その営みは何よりも尊い」という言葉にこの回が伝えたかったすべてが集約されている気がした。
OPにもあったように原発不明がんになってしまった五郎さんは、「俺も食べなきゃ」と響いた模様。栄養バランスって大事なんだな…よく分かんないし、食にそんな興味ないけど←
工場で働いてる人はそうだと思うんだけど(少なくとも私の周りはそう)、昼はカップ麺だけとかおにぎりだけとかて人がわりといる。
ちゃんと食えと言うけど、そんなに優雅に時間割いてらんないんだよなと思うのも事実。
その後情報で、料理人の男性(お父さんが入院)はお父さんの癌が治ったそう。良かった…!!
一方、女性の方は姿を見なくなったらしい。元気でいれば良いな…
また、この2人の関係は分からないというが、「病室が一緒」じゃ駄目なんかな…
2位 日本海 フェリーで旅する人生行路
2024年6月28日放送、予想2位。
トラベルナースの女性、めっちゃ明るくて友達になりたいレベルだった(同い年だし)。
「生きてる時間が欲しいの。自分のための生きてる時間」、
「幸せには良い言葉を出すの。良い言葉を出して、良い言葉をもらう。それだけ」(2つとも元看護師の女性)、
「高齢者になると、失った時間が少し惜しくて。たくさん時間があったのに、気が付いたら高齢者になってた」(最後に取材したバイク漕いでた男性)
等々、人生に大切な、あるいはこれからの人生について考えさせられる言葉が多かったこの回。
その中で私が好きなのは、絵描きが趣味のトラック運転手の男性のシーン。
「自分の知り合った人が自ら命を落としたり、ホント若い子だったんだよ。(中略)
(妻がやってる喫茶店の)常連客の彼氏が年末に自殺して亡くなっちゃったの。(中略)
(彼女が)正月に後追いしてしまった」
「だってこうやって喋ってても普通に喋ってくれるんだもん。それの数日後にいなくなっちゃうんだもん。そんなこと想像もしないじゃん。
だって普通に喋ってたんだよ。
そういう心に迷いがある子なんてさ、人の言葉なんて入んないんだよ、やっぱり」
涙ながらに語る彼の姿、言葉に人の心の難しさ、沈んだ心の救い方の難しさを感じた。
取材クルーが去っていく時の「いい人生送ろうね、みんなでね。何かのきっかけに、幸せのきっかけになるように宜しく」という言葉は、何気ない別れの言葉に聞こえるが、人の死を経験した彼だからこそ説得力があった。
その後情報で、その男性は、今もフェリーに乗り、雑貨を運んでいるという。
登場した写真で抱えていた「金魚と翼」は、斜めに見ることで、固定概念に囚われないことをテーマにしている。
彼の絵、儚さと力強さが同居しているようで格好良かった。
1位 国道4号線 ドライブインは眠らない
2024年4月5日放送。
普通に飯テロだった(雑)
我らが福島がはじめて1位を取った!!(但し行けない)
建物が古く、閉店も視野に入れているほどの古めかしさが高ポイントだった?と思いきや、途中で雪降ったり(病んだ)、最後の女性の「ちゃんと見てくれている」て言葉に心動かされたり、歩きで来たという中学生4人組が良かったのかなと。
「お腹が空く歌」、サブスクなかった…可愛い曲だった…ホントに腹が減った…
吹石さんも言ってたけど、群馬で生まれ育った男性、お母さんに会えると良いね。
その後情報で、ドライブインには大勢のお客さんが来るようになり、1番遠くて沖縄から来てくれた方も。
あと、お孫さんが料理修行しているそうなので、将来は手伝ってくれるかも?とか。
建物以外は安泰…かな。
総評
五郎さん?が1位発表前に言ってたけど、今年は珍しいことに東京が入っていない。
あんなにロケしたのに。
あと、おわかれ(さよなら)シリーズが全部入らなかった。
今までの「24時間シリーズ」だと、良いと思うけど、特に…みたいな微妙だったけど(好きな人申し訳ない)、「東京郊外 24時間営業の中華料理店」(2023年12月15日放送)は結構響いた。なのに入らなかった。
登場した方に大切な人が亡くなって、前を向いて生きている人が多かった。
にしても、貸間が10位はキツかったなぁ…(まだ言う)
番組の締めくくりの「川べりの家」、今年は5年ぶりに「鹿の一族」の皆さんが演奏。
新発見は、ベースラインの格好良さ。
あと、3人体制の時のHakubiの編成と一緒だなと。
何と、新春SPと題し、1/3に徳井さん・五郎さん・おさむさんが選んだ回も放送されることになった。
このお知らせだけで嬉しいので、2026年もやって下さい(早)
ドキュメント72時間に出会って、来年で10年。
ファンを辞めようなんてことはなかったし、ここまで見続けた番組はこの番組がはじめて。
自分の生き方や「人間らしさ」とは何か、死生観。
自分に重ねたり、言葉が刺さったり。
何か大事なことを考えたり、感じたりせずにはいられない、そんな番組だと思っているし、これからも続いてほしいと願っています。
さて、今年も早いもので最後の更新となりました。一見さんも常連さんも閲覧下さり、ありがとうございました。
フジの休止(+脱退)、Hakubiの脱退、派遣会社退職と「別れ」が多かったとTwitter等で話しましたが、Hakubiのliveへの初参加、京都藝劇で京都まで行ったこと、たくさんのフォロワー様との出会い、大小問わず色んな「音の鳴る場所」に行ったりと「はじめて」も多かった年だったと思います。
年末はいつもさみしくなる。
だけど、私の人生は、まだまだ続いていく。
大好きな人や音楽にたくさん出会って、たくさん別れていく。
さぁ、2025年はどんな出会いが待ってるだろう。
来年もどうか宜しくお願いします。
それでは、良いお年をお迎え下さい。