「ここは輝く巣崩しの土地」
私は日課として朝、会社で掃除を行っている。
その際、ほうきで倉庫の扉の表面をなでるのだが、私はその行為に意味を感じない。
蜘蛛の巣が張らないようにだと勝手に思っているが、毎日掃いていてはほぼ何も付いていない。
虚無を掃いている。
でも、掃かないとサボっているように思われるかもしれない。
こういう時は扉が120%で美しくなった様子を思い浮かべる。ほうきによって何万回も撫でられ続け、ピカピカとまるで鏡のように朝日を反射する扉……。
そうするとまだ完璧じゃないと思えてきてモチ