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ホンダのF1撤退について、残念な点と撤退して良かった点を自分なりに書いてみる

note作ったはいいけど何も書くことがないな~と持て余していたら、

こんな衝撃的なニュースが

驚きすぎて未だにすこし引きずっています。

ホンダのF1活動は10年以上続かないというのがありましたし今までも会社としての売り上げが落ちるとスパッと止めていたので、近々撤退するんじゃないかな~と薄々感じていましたが、参戦前のインタビューではこんなことも言っていたので今回は違うと思っていただけにショックが大きいです。

↑ソースが見つからず5chからで失礼します

やはりホンダといったらF1というイメージもありましたし、第1期はもちろん第2期も第3期もよく知らない世代の自分にとって初めてF1のホンダを生で実感したので止めてしまうというのはとても残念です。

ですがファンとしては残念でも会社として止める決断をしなければならなかった事情もあるのだと思います。

そこで浅知恵ではありますが、自分なりに残念な点と仕方なかったと思う点を考察してみたので書いてみたいと思います。

自分と同じように衝撃を受けてる人たちの気持ちの整理をつける助けになれば幸いです。

F1撤退が残念だと思う理由

①本気で勝ちにいける体制が整ったばかりだった

これが撤退を残念に思う一番の理由です。

レッドブルという強豪チームと組めている今の状況はF1での成功を目指していたホンダにとってまさに千載一遇のチャンスだったと思います。関係も良好でたとえライバルに圧倒されてもPUのせいにせずむしろ庇うようなコメントを出してくれる関係なんて頑張って作れるモノではないでしょう。

また、PUも序盤3年間の苦労の末ようやく形になってこれから車体側と協調して安定的に行える土台が出来上がってさらなる突き詰めた開発が出来ると期待していただけに今までの努力を捨ててしまうようで非常に惜しいです。

もしまた復帰ということがあってもこんなことがあったらもう一度組んでくれるとは思えないし、仮に組めたとしても禍根が残って今回のような良好な関係は築けないでしょう。

②ドライバーやチームを裏切るような形になった

ホンダのF1活動に将来を賭けてくれた人たちの将来を不安定にしてしまった点も間が悪かったと思います。

まだまだ若くチャンピオンになれる才能を持ちホンダを信じてレッドブルに残ったマックス・フェルスタッペンや、F2で活躍中でF1昇格を目指しているホンダ育成ドライバーの角田裕毅のハシゴを外すような状況に図らずもなってしまいました。

特にマックスに関しては親のヨス・フェルスタッペンにも過去に裏切るようなことをしているので親子二代に渡ってホンダが裏切る形になってしまいます。(開発者の急病という事情はあるにしても)

マクラーレンとのゴタゴタ契約解消後にリスク承知で選んでくれてトロロッソ代表フランツ・トストの決断や、事前に日本人とのコミュニケーション法をスタッフに研修するなどの気遣いと努力も無に返してしまうことに。

撤退まで1年ありますが参戦継続が既定路線のような空気だったので結果的に多くの人を混乱させているのでタイミングが悪かったと思います。

③レギュレーション変更の直前だった

今まではメルセデスが圧倒的すぎて正直手も足もでませんでしたが、2022年からレギュレーションが大幅に変わり勢力図がどう変わるか予測不可能な状況だったのでもしかしたらレッドブルが他を出し抜いてチャンピオン獲得という可能性も十分にあったのです。

しかもこのレギュレーション変更直前での撤退は2008年と重なります。

2008年の時はホンダ撤退後、プロジェクトを引き継いだブラウンGPが衝撃のダブルタイトルを獲得し、もし続けていれば・・・とホンダファンを非常にやるせない気分にさせましたが今回もそのようなことが起こりうる可能性があるということです。

ホンダPUをベースにレッドブルが自力で作ったりポルシェが作ったりしてそれが勝ったとしてもそれはレッドブルやポルシェの勝利であり、ホンダはまた高い金を出して貧乏くじを引いたことになってしまいます。

2021年までということは本来だったらレギュレーションが変わった1年目なのでそこでの結果を鑑みて継続か撤退か判断する予定だったのでしょうが、新型コロナの影響で予定が一年ズレてしまい、この間の悪いタイミングになってしまったのでしょう。


F1撤退しても良かったと思える点

と、このように撤退の判断が間違っていたように思える要素がありますが、冷静に考えると仕方ないかな~と納得できる事情もあります。

次は撤退して良かった、これから良い影響があると思えた要素を書いていきます。

①本業が不調でF1どころじゃない

撤退の会見では新型コロナの影響を否定していましたが、それ以前からホンダの台所事情は厳しい状態でした。

利益率というのは簡単に言うと車一台売った金額のうち何%が利益になるかという数値ですが上の記事を読んでくれれば分かるとおり、今のホンダは利益率が1.9%ともの凄く低くて全然儲かっていません。

参考までにトヨタは8.2%で、フォルクスワーゲンは昨年よりちょっと下がって6~7%です。それを見ると今のホンダのヤバさが分かっていただけるかと思います。

現在は世界規模で派生車種を減らして効率的に生産出来るように動いていますがその成果はすぐに出るわけじゃありません。

加えて欧州でのCAFE規制を始め各国でガソリン車販売禁止の流れもあり、電動化への対応など新型車開発のコストが今後さらにかさんでくることは確実な状況です。

そんな状態で正直あまり販売にも結びつかないF1を続ける理由はあまり無いでしょう。後にも書きますが技術的な部分でも以前と比べておいしい所が少なくなってるので撤退しても仕方が無いように思えます。

②魅力的な市販車が出てくる可能性が高まる

そんな厳しい状態でも最近のホンダ車は個性たっぷりな良い新車が出てきていると思います。(個人の主観です)

最近モデルチェンジしたフィットは流行の厳ついフロントマスクやスポーティな走り路線から外れて、使いやすさと心地よさに重点を置いた他とは違うヒューマンフレンドリーな独自の雰囲気が出ていて独立独歩のホンダ風味がしっかりと感じられます。

この人のレビューがよくまとまってて好き

特にホンダeは電気自動車という新時代のでありながら各メーカーが必死になって突き詰めている航続距離をあえて追求せず、デザインの良さと走りやすさにこだわるという意表を突く戦略を取って独自の世界観を醸し出しています。

ちょっと前のモデルですがシビックも同じクラスのベンチマークであるフォルクスワーゲンゴルフの後追いではなく、装飾の多い派手なデザインと走りの良さや荷室の広さを独自の尺度で追っていてホンダらしい個性が光るモデルとなっています。

上で書いたように決して余裕のある状況ではないのにもかかわらずこれだけいい車を作れているので、単純に考えればF1撤退で浮いたリソースが加わってさらに良い車が出てくるのではないかと期待できます。

③そもそもF1自体の魅力が下がってる

F1という競技自体ホンダが勝ちまくっていた頃とは様変わりしています。具体的には自由に出来る範囲がすごく狭くなってガンガン試したりというのがやりづらくなっています。

2014年から導入されたハイブリットPUなんか最たる例で、何がどんな機構で動いていてどういう効果があってどれがどれだけの性能を発揮しているのか素人にはさっぱり理解できない状態です。

そのPUもレギュレーションでがんじがらめになっていて自由な開発が出来ない状態です。

興味深いツイートを見つけました。

もうエンジン技術は行き着くところまで来ていて、ボアピッチやVバンクの角度まで決められてたらエンジンの性能はどこが作っても大体似たり寄ったりになっちゃいます。

唯一個性が出て自由に出来るのがどこで充電してどこで放電するかというエネルギー回生の部分ですが、上のツイートの続きにもある通り回生制御もある程度のレベルまで到達してあとは自社内で洗練させられる段階まで来たのだと想像しています。

④まだ二輪がある

これは完全に蛇足ですが・・・

F1では出たり入ったりしてますがMotogpでは盤石の体制を築いていて、今は絶対王者のマルク・マルケスが離脱して精彩を欠いていますがそれまでは連戦連勝という状況が年単位で続いている上、将来有望な日本人ライダーの中上貴晶も擁しているのでまあ撤退はありえないでしょう。

さらにパリダカにも出場を続けていて今年は復帰後8年目、1989年以来となる31年ぶりの優勝を成し遂げ、二輪ではオンロードオフロード両方で実績を残しており尚且つ販売も好調が続いているので当分安泰だと思われます。

なのでもしモータースポーツで活躍するホンダを見たいなら二輪も残っています。

結論:それでも自分はホンダのファンであり続ける!

これまで色々と書いてきましたが、今現在自分はホンダの決断を受け入れています。

確かにF1は確実にホンダのDNAですが、ホンダにはそれだけしか無いということでも無いです。人々の生活を豊かにするモノを作るというのも新技術への挑戦もホンダのDNAです。

アメリカではGMとの電気自動車共同開発が始まり、上海モーターショーではCR-V PHEVが発表され、ホンダeが大好評になっていたりとホンダ自身も次世代へ向けて動き始めています。

F1の挑戦は終わりますがそれ以外の部分でホンダ独自の道を切り開いていってくれるでしょう!

よく分からないまとめになってしまいましたが今後のホンダに期待しましょう!!!



追記:この展開最高すぎでは・・・?

しかし、この記事を書いている最中にこんなニュースが

からの

レッドブル・無限 Designed by Honda

これはマジでありうるんじゃ...!!!

撤退は受け入れたけど続けてくれるならそれはそれで嬉しい!!!

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