【ポケカ考察】テラスタルフェスはブイズバレットの夢を見るか?【全文無料】
※完全なるエアプ考察記事です。
年末のハイクラスパック、テラスタルフェスexでブイズの全てが揃うこととなった。
それぞれ興味深い性能をしているが、ここまで揃うとなるとやはり気になるのは「ブイズバレット」が通用するのか、というところだろう。
今回は全ブイズの性能を確認すると共に、共存しやすいポケモンや有効なアーキタイプについて考察していく。
・イーブイ
今回追加されたexを含めて優秀なカードが多い。
特に採用を考えたいのは「ブーストしんか」と「きょうめいしんか」、「にじいろDNA」あたりだろう。
特にブーストしんかは後手1からアカマツやラッパを駆使して現実的にテラスタルブイズに乗れた上で攻めていけるのは魅力が大きい。
きょうめいしんかについてはブイズで組むとなるとバレット形式になるので横に並べることはあまりないだろうが、ボール系を圧縮しながらブイズを並べられるのはデッキの枠的にも優しいかもしれない。
exは言うまでもなく進化元でありながら各種テラスタルサポートに適応しているのが非常に強い。
ブイズバレット以外では宝石リザのパゴスのように使いながら下記のブイズのどれかをピン差しにするのもいいかもしれない。
ガラスのラッパ、ヨルノズク、ゼロの大空洞、テラスタルオーブなどデッキを回すことに関してはかなり強いが、低HP故に負け筋にはなりやすいのでケアは重要になる。
・ブースターex
下わざは赤緑の3ブイズで共通しているので以後は割愛。
反動込の280は終盤では押し込みに使える上、3種でエネルギーが共通なので構築さえ整えれば比較的撃ちやすいのは魅力。
上わざはジェネリックトリニティノヴァ。
130という中打点からエネ加速が行える。色指定もポケモン指定もないので炎デッキなら比較的出張はしやすいか。
もちろん色の散らばるブイズバレットでも活躍はさせやすい方のカードだと思われる。
生きるアカマツみたいなものなので、初動には一番適している気がする。
ブイズのみならず炎を含むテラスタルのサポートとしても汎用性は高いかもしれない。
後手1で技を撃つ手順としてはブーストしんかのイーブイから進化するか、その他のイーブイからセイジで進化。
エネ加速手段は進化前にガラスのラッパを使うか、マグマの滝壺を進化後に使うか。セイジを使わなければアカマツでも起動が出来る。
テラスタルオーブをカイやペパーから持ってきてもいいし、初動に寄せるならおたすけベルなどの採用もありかもしれない。
アクセス手段自体は多いので、アルセウスよりは起動がしやすいだろう。
・シャワーズex
下わざは割愛。
上わざはバラ撒きとしては優秀に見えるが、何分現環境のexポケモンは大半がテラスタルだ。
ご存じの通りテラスタルはベンチにいるとダメージが通らないので文面以上に気を遣うわざである。
狙撃先として想定できるのはライコポンのタケルライコ、リザその他のピジョット、ミライドンのミライドンやカイナ、あとは汎用性の高いキチキギスやイキリンコ、ミュウあたりだろうか。
あとは勿論バトル場にいればテラスタルだろうとダメージは入るので、テラスタルを呼んで3面くらいに撒ける場面であればわざとして使う価値は高くなるかもしれない。
しかし60ダメだと主力にするにはなかなか打点的に厳しい……。
現実的なところとしては後述のグレイシアとのコンボか、ユキメノコあたりへの採用だろうか。
バラ撒きの対象になっているポケモンは全員まどろっこしいことをしなくても下わざでワンパン出来るのが何とも、という感想。
リザやドラパを正面に呼んで上わざと下わざの組み合わせならダメージ的にはちょうどいいが、上わざのバリューを高めることがシャワーズである必然性に繋がるためやはりバラ撒きに価値を見出せる構築にしないとならない。
・サンダースex
下わざは割愛。
上わざはジェネリックきょくらいごう。2エネからベンチエネトラッシュで最大240ダメ。
きょくらいごうと違い天井が決まっており、自身からのトラッシュが出来ないという点があるが、軽さとバレット戦術に価値を見出せば十分差別化は可能と思われる。
特にミライドンなどの雷デッキだとレアコイルが入っていることも少なくないので、エネトラッシュは一概にデメリットとも言い切れない。
ただし雷デッキだとライコウが同じエネ要求でたね、森の封印石の付け先にもなれると非常に強力なので、本当の活躍の場はライコウのレギュ落ち以降かもしれない。
また、雷弱点のピジョットやパルキアなら1エネトラッシュで十分なのも手軽さに繋がっている。
総じて加速に全力を傾けて膨大な火力を無尽蔵に出すきょくらいごうとはコンセプトの時点で結構異なっているような気がする。
ブイズバレットの観点で見ると逃げエネ0は単純に偉い。下わざも3種の中では一番扱いやすいだろう。
ブースターやラッパともシナジーがあるので現状だとブイズバレットの方が席はあると思われる。
・エーフィex
上わざは中打点+ランダムハンデス。
無色が多いとはいえ3エネでランダムハンデスとなると主戦力としては厳しいところがあるかも。
単純に殴りながら手札を減らすという用途であれば使えるとは思う。
採用理由は主に下わざ。
生きるデヴォリューションだが、大きな違いは手札ではなく山札に戻すこと。
現状のデヴォリューションは実質ふしぎなアメを枯らすための対2進化専用わざだが、このアマゼツは撃つだけでシンプルに妨害となる。
アメを使った進化はもちろん、1進化のシステムポケモンなんかも山札までぶっ飛ばすので復帰はかなり面倒。特にビーダルとかノココッチとかにも刺さるのはデヴォとは大きく異なるところ。
ダメージがないのでこれだけで勝てるものではないが、相手のデッキによってはシンプルな高打点よりも価値が高くなるので、バレット戦術でこそ強みを発揮すると言えるだろう。
・ブラッキーex
上わざは中打点+こんらん付与。
こんらん自体は強力なものの、やはり運任せとなる以上主軸に据えるにはもう一声がほしい。
3エネというのも若干の使いづらさがある。
下わざはエネトラッシュ条件のサイド強制取得。
サイドを無条件に取れる時点で強力ではあるが、テラスタルエネ3エネと引き換えのサイド1枚はどんな場面でも歓迎できるものではない。
何せ1進化テラスタル3エネトラッシュという条件なら擬似的にサイドを取りながらグッズロックまで出来るデンチュラという蜘蛛がいる。
上わざと合わせて活躍の場面を見出すのであれば、やはり逃げ縛りの状況となるだろう。
重力玉、災いの荒野等で逃げを縛ってサイドを取り進めるのであれば、むしろ火力がないことは有用に働く。
縛りで活用する以上は構築の幅を取るのでどちらかというとバレット向きではないかもしれない。
バレットで使うのであれば最後のデカブツを無視してリーサルとするような形だろうか。
・リーフィアex
上わざは相手の場のエネ総数に応じた青天井わざ。
相手依存なので安定はしないが、ダブタも2個に換算するので意外とダメージは出やすいのかも。
終盤のライコポン相手に4エネあればワンパン、5エネあればお守り付きでも取れる火力になったり、進化前の天敵であるテツノカイナなどをごっつぁんの返しでワンパン出来るのが大きなところか。
草タイプであることも大きく、悪リザもれんごくしはいで3エネ付けていれば返しでワンパン出来たりする。れんごくしはいでは後ろのヒトカゲやかがリザに1エネ付けるケースが多いので、それを活用できるのは魅力的なポイント。
ブイズの中ではサンダースと並んで省エネ高火力が望めるので、エネが多くなるデッキ相手には立たせるだけである程度の牽制になるかもしれない。
下わざは自分のベンチを回復しながらの火力わざ。
システムのexをワンパン出来るほどの火力でありながら、ばら撒かれたダメカンを消し飛ばせるのはかゆいところに手が届く器用さ。
ドラパルト、レジドラゴ(ファントムダイブ、トライフロスト)、ユキメノコと環境にいるデッキに対してある程度の回答となるのは心強い。
ブイズ全体を通してHPが260以上あるので、からておうを加えてもファントムダイブでワンパンされないのも追い風。
総じて両方のわざがそれぞれ環境にいるデッキに有利に働くため、現状を見ればデッキの主軸となるポテンシャルがあると思っている。
・グレイシアex
上わざは中打点+30の狙撃わざ。
正面も狙撃も微妙に火力が低く、このわざでないと困るという場面はちょっと思い浮かばない。
特に狙撃に関しては同タイプでテラスタル、しかもたねポケモンのオーガポンいどのめんという優秀な存在がいるので余計に割を食っている。
上手い活用方法求ム。
下わざは強制きぜつというインパクトのあるもの。
とはいえダメカンが「6個」ピッタリでないといけないので、主軸に据えるのであれば構築から寄せる必要があるだろう。
現環境でダメカン6個というと下記のようなパターンがある。
・シャワーズexの上わざ1回(わざ)
・自身の上わざ2回(わざ)
・マシマシラのアドレナブレイン2回(特性)
・ユクシーのいたみのきおく3回(わざ)
・テツノブジンのタキオンビット3回(特性)
・デスカーンのめいふのおきて1回(わざ)
・ディンルーのグラウンドクラック2回(わざ)
もしくは変則的だがかがやくフーディンなどだろうか。
流石に公式もわかっているのか、カースドボムとは容易に結びつかないようになっている。他にダメカンがあればサマヨールからかがやくフーディンで準備は出来るが、正直あまり安定感のある動きとは言えないだろう。
上記に挙げた中だとエネの色もありやはりアドレナブレインが一番相性と使い勝手が良い気がする。
ただしメノコを絡めると6個を越えてしまうこともあるので、自身の場にダメカンを貯める動きから考えると越えるべきハードルは多い。
総じて実用性という意味では現状一歩劣るが、結構ビルダー好みの性能をしている気がする。
僕はこのカード好きだ。
・ニンフィアex
今回のブイズの中では唯一の既出カード。
同時発売のソウブレイズに結構話題を食われてしまった感はあるが、こちらもこちらで面白い性能をしている。
上わざは中打点+火力デバフ。
打点-100は強力だが、いかんせん解除されやすい。
これを活用するのであればブラッキーあたりと構築を共有して縛りギミックを盛り込むのがいいかもしれない。
エネルギーも雷と超が共通なので取り回しは悪くない。
下わざはポケモン強制送還わざ。アーケオスには言うまでもなくド天敵。
エーフィのアマゼツと似ており、どちらにも良い点がある。
というかブラッキーと3匹で運用するのもギリギリ不可能ではない(5色)。
縛りながら進化アタッカーやシステムを山に吹き飛ばして妨害しまくるのはブイズのかわいさに似合わない楽しさが得られそうである。友達はいなくなると思う。
特に進化ポケモンを吹き飛ばすのは戦力的な面から見てもかなり強力であり、今まではニンフィア一本鎗であるがゆえに日の目はあまり見なかったが、今回登場のエーフィとのシナジーには少し期待したいところである。
各ブイズの性能についてはこんなところだろうか。
続いて、バレットデッキを組む場合にどのブイズが相性がいいのかという点を踏まえて語っていく。
やはりスピンロトムからイーブイを並べて相手のデッキに合わせて進化していくのが安牌な気がする。テラスタルオーブも使いやすく、テラスタルフェスに再録されるのはそれを狙っているのだろう。
ACE SPECはきらめく結晶、アンフェアスタンプ、ハイパーアロマ、マキシマムベルト、プライムキャッチャー辺りが候補だろうか。
(気が向いたらサンプルデッキレシピ追加します)
先に書いておくが、全ブイズバレットは全員に役を与えるにはどう考えても枠が足りない。組むだけなら出来るが活躍しないブイズの方が多くなるので結局かわいそうなことになると思う。
・ビートダウンバレット
使用ブイズ:ブースター、サンダース、リーフィア、(シャワーズ)
安定した火力を持つブイズで固めたバレットデッキ。
ブースターによるエネ加速、サンダースによるお手軽高火力、リーフィアによる青天井と使い勝手は良さそうである。
環境への役割としては以下のようになるか。
対ライコポン:オーガポンお守り付きをワンパンしながらエネ加速できるのが非常に強い。また、出遅れた場合や終盤ではエネを貯める動きに対してリーフィアでライコを返していく対応に変えていくことが出来る。
対レジドラゴ:ファントムダイブとトライフロストに対してリーフィアで回答できるのが心強い。準備が出来る前のトライフロストがあまりにも痛いので、早めに進化をするのがカギになるだろう。アイアンローリングをされるとワンパンがほぼ出来なくなるのがつらいところ。
対悪リザ:れんごくしはい3エネに対してリーフィアが回答となる。ピジョリザであっても宝石リザであってもサンダースでピジョ、パゴスは突破出来るので回答札自体は多そう。
対ドラパルト:回答札自体はドラゴと共通。ファントムダイブしかない分リーフィアの刺さりは良い方か。リーフィアのところでも書いたが、ワンパンされる恐れが少ないうえにダメカンをなくせるのがとても噛み合っている。
対サーナイト:2面取りが出来ないので相性は悪い。サンダースやブースターあたりで継戦火力を出すしかないが、そもそも他の環境ポケモンに比べて低耐久なので相手のワンパンの敷居も低い。
対ルギア:ルギアの弱点を突けるサンダース、エネ過多やカイナに対するリーフィアと回答札は多いが、逆に相手もチラチーノやレジギガスによるサイドずらし、イーブイに対してのごっつぁんなど手段は豊富なイメージ。非exでブイズを取られて追いつけないパターンが多そうなので、干渉を絡めて何とか、という相性かもしれない。
・妨害バレット
使用ブイズ:エーフィ、ブラッキー、ニンフィア
妨害性能を持つブイズで固めたぼっちデッキ。ブイズさえいれば友達はいらないという人向け。
こんらんや火力デバフ、進化剥がしに山札強制送還と相手の場を徹底的に崩すコンセプトとなっている。
環境への回答は以下の通り。
対ライコポン:苦手。全員がアタッカーとなり得るポケモンで構成されており、そもそも縛りが効きづらい。交代を縛ったうえでニンフィアのマジカルチャームで詰める動きになりそうだがこのデッキは入れ替えも豊富。山札に返してもそもそも場に出てすぐに仕事をするポケモンが多いので粘り強く戦う必要がある。
対レジドラゴ:ドラゴが縛り耐性があまりなく、また入れ替えも少ないので縛り自体の刺さりは悪くない。かがリザあたりがねらい目だろうか。エンジェライトでエネが付いたドラゴを戻すだけでも結構効くはず。
対悪リザ:ピジョリザであればアマゼツが非常に強力。逆に宝石リザだとほうせきさがしを再利用される恐れがあるのでアマゼツが少々使いづらい。ロトム辺りを縛ってアタッカーを枯らす動きになるだろうか。
対ドラパルト:2進化が多いのでアマゼツの刺さりがいい。エネ加速もドラパは自力では賄えないのでエネの面からも妨害になるのは大きい。どのブイズも正面から2パンで倒せはするので、相性自体はそんなに悪くないかもしれない。
対サーナイト:2面取りは出来ないのでやはり苦手の部類。そもそも低耐久のルール持ちが主軸という時点でサナには不利が付く気がする。サナexはブラッキーでワンパンが取れるのでそれを狙っていくような形になるか。
対ルギア:アーケオスを全力で枯らす。枯らせれば勝てる……気がする。
こんなところだろうか。
結論から言えばブイズバレットは環境とまではならなそうなものの、ブイズを活躍させたいというモチベで握るのなら十分強力そうな印象を受ける。
勿論それぞれのブイズを単品で各種デッキに採用するのであっても十分に活躍できそうだ。
特に書いていてブラッキーエーフィニンフィアの害悪バレットは強いかはともかく楽しそうだったので余裕があったら組んでみたい気もする。
昔にゾロアークバレットでブイズを使っていた身としてはブイズバレットはとても夢が広がる。
環境が進めばきっとポケカIQの高い人が思いもよらぬ活用方法やデッキなどを出してくれるはずなので、それを楽しみに待とうと思う。
今回の記事がブイズ好きやデッキビルダーの考察の一助になれば幸いである。
以上、リコでした。
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