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指す将順位戦9th A級1組第11局 vsおわたんさん

こんにちは。フェローチェです。


先日、10/27におわたんさんと指す順11回戦を戦いました。
ここでは、その対局について振り返っていきたいと思います。

なお、前々回、前回は、かなり気合いを入れて自戦記を書いていたのですが、大変だったので少し簡略化させていただきます。


対局内容

 勝った方が直接昇級となる最終局。大一番です。
 戦型選択ですが、自分は対抗系党なので、後手なら相手の動きを見て対抗系にする方針。
 問題は先手。おわたんさんは3手目▲6六歩に△3二飛とするなど、場合によっては振り飛車も指すタイプ。
 自分自身、相振り飛車がすべて嫌というわけではないのですが、3手目▲6六歩や、▲5六歩~▲5八飛に△3二飛とされての相振り飛車は自信がありません。
 ですので、先手の場合は3手目▲7五歩から石田流を目指そうと考えていました。3手目▲7五歩も相振りになる可能性はありますが、まだ指しやすい部類に感じているからです。

こういった準備もありましたが、結局振り駒の結果後手に。そして・・・


(本局、便宜上先後逆でお送りします)

おわたんさんが3手目▲7五歩。やろうと思っていたことを逆にやられてしまいました。
おわたんさんが先手で振ってくるのはとても意外でした。
相振りにするか少し迷いましたが、普段よくやっている棒金でいくことに。


ここまでは普通の駒組み。
ここでおわたんさんは△5四銀でしたが、△3三桂のほうが普通でしょうか。
ちなみに、△3三桂とされた場合は▲2六金として、△5四銀に▲7九角と引くのが自分流です。本譜とは関係がありませんが、少し紹介させてください。


以下、△6五銀、▲7七金、△4五歩、▲6六歩、△5四銀、▲6七金と進むのが一例です。


こうやって無理やり振り飛車の攻めを抑え込みにかかります。
振り飛車もここまでされるといきなりは仕掛けづらいので、△6四歩とかでしょうか。厳密に言うと居飛車あまり良くないような気もしますが、力勝負でおもしろい展開です。

本譜に戻ります。

本譜は△5四銀に▲5五歩と強く突いて勝負。棒金側はこの歩を突くことから考えたい所だと思います。
少し進んで次図。


△7四銀と引くのも普通ですが、本譜はいきおい△4六歩から大勝負に。



馬を作られましたがこの▲4八銀打が手厚い。これで受かっている読みで、実際大丈夫なようです。
この後、馬を切って攻めを繋げにきましたが、しっかり受けて次図。


駒割は飛車角と銀2枚の交換で大きな駒得。相手の攻めも切らしており、こちらが相当優勢な局面です。
ただ、ここからおかしくしてしまうのが今の自分の実力で、かなしい。

まず、ここで▲7九角と引いたのが良くなかったです。
ここでは先に▲4一飛とすべきでした。
△5六成銀とするのは、本譜と違い8八の角の効きが残っていて△6六銀と打てないので継続手がありませんし、△5七成銀ならそこで▲7九角とすれば相手困っていたはずです。
本譜は先に▲7九角としたため、△5六成銀と寄られ、△6六銀と絡まれてちょっと嫌な形になってしまいました。


次に、この局面では▲6四歩とすべきでした。
△同金は▲4四角と出ておしまいなので△同歩ですが、そこで▲6三歩と垂らせば、次の▲6二歩成を受けるために相手は持ち駒の金を使わなければいけなくなります。
そうやって金を使わせてから、悠々▲2一飛成と駒を拾えば相手は有効な指し手がなく、安全勝ちだったでしょう。


最後にこの局面。相手の△8四歩がいい粘りで、先述の▲6四歩~▲6三歩には△8三玉と立たれると案外手が見えません。

無理せず勝つということを考えれば、ここも▲2一飛成と駒を補充する一手でした。次に▲7五桂の攻めを見ていますし、△7六成銀として受けたらさらに▲1一竜と香車と取り、▲7九香と打つ要領で問題ありません。

こういう逆転を許さない勝ち方は自分の得意とするところなのですが・・・。対局中は▲2一飛成とする発想がなぜかそもそもなかったです。昇級を意識してはやる気持ちがあったのかもしれません。

このように、楽に勝てる順を逃し、いよいよ怪しくなったのが次図。


一時期を思うと相当迫られていますが、元のリードが大きく、どうやらこの局面もまだこちらが残しているようです。
本譜は△9七歩成からばらして△8五桂と勝負されて、嫌ではあったのですが、入手した桂を▲9四桂と打って逆に寄せの形を築き勝つことができました。


本局の総括

本局はおわたんさんの3手目▲7五歩で、準備のない将棋にはなりましたが、棒金からの手厚い受けが刺さり優勢となることができました。ここまでは上手く指すことができたと思います。
そこからの勝ち方はいただけなかったのですが、本局は大一番でしたので、勝利という結果を今はただ喜びたいと思います。

最終局を勝ってS級に直接昇級となりました。最上位のリーグで戦う権利を得たこと、非常に嬉しく思います。

今期の振り返りは次の記事で行おうと思いますのでそちらもお読みくださると嬉しいです。ひとまず、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。



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