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渦巻く社会へ | 『13の未来地図』感想

キングコング西野亮廣氏の『魔法のコンパス』をきっかけに、角田陽一郎氏のことを知り、『13の未来地図』を読んでみました。

大枠では、13項目のこれからやってくるであろう(もうすでに変化しつつある)大変化について、たくさんの問いが投げかけられている本でした。
この本を読んで、問題に対する解決方法を知るというよりは、挙げられた問いについて、読者の今までの経験やセンスのなかで、ピンときたものに対して、ささやかな行動を積み重ねてゆくのが大切なのだろう、と。

最後の項目には、特に目を開かせられました。

フレーム → ヴォルテックス

カッチリとした会社という組織のなかだけで働くのではなく、複業などもっとカジュアルに働こうとする人が出てきているなかで、ヴォルテックス=渦巻きという形・イメージは、とてもしっくりきました。

私個人のイメージでは、渦巻きは、中心に磁場のようなものが働いていて、それに引き寄せられるように周囲から集ってくる。それでも、中心点からの距離はそれぞれで、みんなが中心への最短地点にいる必要はなさそうだなぁ、ということ。
また、別の磁場に興味が出れば、その渦巻きから、離れてゆくことも、やはりアリなのだろう、ということ。

以前に、天気図をかじったことがありますが、高気圧や低気圧と、渦巻きもやはり関連がありそうです。渦巻き同士のあいだには、気圧の谷のようなものができるでしょうし、高気圧型の渦巻きと、低気圧型の渦巻きでは、やはり天気も違うでしょう。

角田陽一郎氏は、この本のなかで、太陽系の惑星の動きを示したとあるアニメーションを見たことで、「渦こそが宇宙の原理だ」と納得されたといいます。
フレームが解体されてゆくことで、それまでのコンテンツはフィールド(領域)と呼べるものになってゆくのでは、という著者の指摘もワクワクします。

人類のことからの生き方とは、無限に広がる平原=フィールドのどこかで、まず自分自身が渦=ヴォルテックスになれるかどうか、ということです。(中略)まず自分が渦としてフィールド上に存在しなければならないということです。

こうした著者の指摘を読みながら、いろんな渦巻き・らせんが生まれてくる世の中はやっぱりおもしろそうだと。
分からないことだらけですが、分からないなりに愉しんでゆこうと思います。

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