ボーイスカウト活動で培い、実践しつづけている“漕ぎ方”

幼少期から、ボーイスカウト活動を続けて15年以上になります。

ボーイスカウト運動の創始者のロード・ベーデン-パウエル氏は、『ROVERING TO SUCCESS』(日本語版は中村知氏の訳)のなかで以下のように記しています。

はじめはおだやかな流れの航行、それから広い湖水にでて危険な目にあい、次々に襲いかかる波、注意深い操舵によってのみ避けられる危険な暗礁、危険を乗り切った勝利感、うまく舟をあやつって木かげの舟着場に入り、楽しいキャンプの火を燃やし、そしてぐっすり眠って夜をすごす――というこの航行の全コースは、ちょうど一人の男の人生航路と同様だといえる

『ROVERING TO SUCCESS』という青年たちへ向けて書いた本のなかで、これから予期されるであろう「暗礁」について挙げながら考え、ちょうど進路方向へ向かってカヌーを漕ぐように、人生と向き合ってゆこう、というような内容です。

ボーイスカウト活動も、ハイキングやキャンプなどをしているイメージがあると思います。
実際そういった活動も、私も本当にたくさん経験できて幸せだったのですが、俯瞰的にみると、こうした「漕ぎ方」をボーイスカウト活動を通して、(現在進行形で)学ばせてもらっているな、と感じています。

そこで、最近、植松努さんの「思うは招く」というTEDxSapporoでのスピーチを4年ぶりくらいに読み返して、
私がボーイスカウト活動で教わってきた「漕ぎ方」をこれからどう生かしてゆけそうか、思い巡らせました。

植松努さんの最近のブログでは、

人口が減ると、仕事が減ります。
他人と同じ事をやると、比べられて安い方が選ばれます。
これでは喰っていけません。
だから、成功の秘訣が、まったく180度変わってしまいました。
「ちがう」「見たことがない」「前例がない」が成功の可能性を持つのです。
その中でも、世の中の、「困ったこと」「悲しいこと」「苦しいこと」を
改善するものが、仕事として成功する可能性をもっています。

と書いています。フランチャイズ的に、前例を踏襲すればある程度成功が約束される時代ではなくなりつつあるのだと思います。

だからこその、研究開発なのです。
おいしいお菓子を生み出す会社は、その作り方を誰かに教えてもらうでしょうか?
フェラーリは、誰かに車を設計してもらうでしょうか?

植松さんはご自分の得意分野や今までやってきたことを組み合わせて開発などをされ、新しい仕事をお作りになってきたようです。

「教えてもらったことをおぼえる」が通用したのは、
人口が増えている頃の話です。
これからは、「自分で考えて、自分で試す」能力がものすごく重要です。

「自分で考えて、自分で試す」――文字にすると簡単ですが、失敗についおびえてしまってできないことってあると思います。

だけれども、冒険や今まで他の人がやったことがなさそうなことに挑戦するのは、ボーイスカウト活動のなかで、鍛えてもらいました。

自分の力では足りない時は、専門家や身の回りの詳しい人に助けを求めること。

企画、計画を立てて、何か結果が出たら振り返る。

指導者からも助言をもらう。

まだまだ私の漕ぎ方は危なっかしいけれど、それでもこれから変わってゆく世の中のなかでは、だいじな技術。

ボーイスカウト活動についてはまだまだ書き足りないことがたくさんあるので、またさらりと書かせていただきます。


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