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【新・着物生活】着物で飛行機ってどうなの??

読んでいただき、ありがとうございます。
《身体と着物》から着付けを考える着付け講師かほです。
不器用さん向け空飛び着付け教室として「身体を調える着付け」を全国レッスンしています。


着物旅をしていると、時々、聞かれます。
「着物で旅行って疲れない??」

わたし的にはむしろ、逆!
着物の方がらくちんだと思うことが多いかな?
「多い」というのは、状況次第だから。
ここで「何でもかんでも着物の方が楽ですよ♪」って逆に嘘っぽくないですか?(笑
実際、着物よりも洋服の方が向いているなと思うことがあります。

「本当のところ、どうなのか?」
を、「着物ってとんでもなく最高!!」と言いたい気持ちをちょっと抑えて、客観的冷静にお答えしてみたいと思います。
今回は【飛行機】編です。

まずは「国内線」


飛行機と言っても、国内線ならまずまずなんの問題もありません。
問題ないどころか、特にエコノミー席のように足元に余裕がなく、スリッパに履き替える余裕がない場合には、着物(というか、草履)の方が全然らくちんです。
また国内だと1時間~3時間ぐらい? 短いとはいえ、離着陸のときには席を立てないことも多いですし、座りっぱなしのことが多いかと思います。
座りっぱなしの腰に優しいのが着物!
国内線なら、着物の方がいいかなと思っています。

ちなみに、着物は保安検査対象です。
わたしも3回に1回は袖の中になにか入っていないか確認をされました。
場合によっては別室で、着物を脱いでなにも隠し持っていないことを確認されることも(わたしが聞いた限りは、すべて海外での保安検査)。

じゃあ、国際線は?

国際線の場合、2つの視点が必要になります。それがこの2つ。

1.機内で快適に過ごせるかどうか
2.出国・入国がスムーズか

国内線の場合は、(1)の機内のことだけでほぼOK。
ところが、海外になると(2)の方がやっかいかも?(笑

1.「機内の快適さ」 国際線編

国内線に比べて乗っている時間が長い国際線。
特に中で睡眠をとる際には要注意なのが、リクライニングです。
残念ながら、着物はリクライニングにはあまり強くありません。いえ、弱い。着物文化は前に倒れる文化であって、反る動きには弱いのよ。

快適に座るための少しのリクライニングならば問題はありませんが、睡眠のためのがっつりリクライニングだと帯が邪魔になったり(わたしは背中が平らになるサッシュ帯を愛用 ※1参照)、衣文がつぶれたり。

長時間フライトの場合、襦袢ではなく下に洋服を合わせたり、背中がペタン子になる帯結びや帯を使用されるといいかなと思います。
帯むずびを前に回したり、「睡眠時間」と割り切って、帯をほどく方もいるらしいです、ご参考までに。

ちなみに、ビジネスクラスだとフルフラットになるので……着物でも問題なくらくちん♪
※ わたしはマイルでビジネスクラスで台湾に行きました! 全然らくちーん♪

2.「出国・入国がスムーズか」 国際線編

「日本出国」は問題なし!
しいて言うなら、保安検査でお袖をばたばたされるぐらい。
あ、和髪を結うために髪にいっぱいピンをさしていると、国内国際問わず、金属探知機が鳴るとか鳴らないとか(笑
お便利グッズで金属を使っているものも一応はご注意を。

じゃあ、「外国入国」は?

これはお国によって違うみたい。
台湾は全く問題なし。
二回ほど着物で入国していますが、とくになにも問題なかったです。

ただ、「入国が厳しい」国(今ならアメリカ?)はちょっと注意をした方がいいかもしれません。
着物だけではなく「一般的でない」服装はわりと目を付けられます。


では、「海外出国」は?

出国そのものは問題ないですが、「保安検査」でややこしいことになるかも?
先に書いたように、着物はそもそも保安検査対象です。
日本国内なら着物を知っている人も多いですが、外国となると「こいつ、大丈夫か??」と追われる可能性もあり、別室で全脱ぎ!ってこともあります。
実際、わたしのお知り合い2名がなんどか別室送りになってます(笑
←笑いごとでない

「全行程、絶対に着物じゃなきゃだめ!!」なんて方以外は、洋服の方がいいかも?って思ってます。
※ 全行程着物の予定の方も、一枚はワンピースがあるといいかもって思ってます。

そもそもね、海外の保安検査、怖いのよ。
体格のいい目つきの厳しい人たちが多いの。
気が小さいわたしはできるなぎり穏便に済ませたい!!

もちろん、全行程、着物で行けます。
行けるけれど、わたしは帰りは洋服です。
理由は前述の通り「保安検査員さんがこわいから」です(笑

あ、「日本入国」は間違いなく大丈夫ですが、わたしは海外から戻るときには洋服なんですよねー(笑

※1 サッシュ帯&作り方についてはこちら

旅NOTEはこちら

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かほ@《身体と着物》をマニアックに研究している人
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