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3週連続決勝進出!元日本代表が徹底解説!環境トップ篝火R-ACE!

最初に

こんにちは、ふぇーりです。


普段は関東近辺で遊戯王をしていて公式や非公式での大型大会などによく出場しています。

Noteでは初めましてという方が多いかもしれませんので簡単な自己紹介を下に書いておきます。

【大会実績・入賞経験】
公式イベント... 
2018年遊戯王選考会突破
2018年遊戯王世界大会一般の部 日本代表選手


非公式大型イベント...
CS(大型非公認大会)優勝40回以上
かつてのブログ→ https://feriferi.hatenadiary.jp/

過去記事→https://note.com/feriferiygo/n/n7dfbd9bfc23c#3d3de39b-2769-44ac-b7dc-c2a26e3e004d

今回のnoteでは

11/3 朝霞杯 3人チーム戦 個人成績 5-1-1準優勝
11/12 オグイベ3人チーム戦 個人成績 5-2 準優勝
11/19 つりおcs 3人チーム戦  個人成績 6-1-1 優勝
11/23 朝霞杯 3人チーム戦 個人成績 5-0 ベスト8 

優勝や準優勝、今期出場したCSでの勝率80%超えと高いアベレージを出すことができた篝火R-ACEについて、今回のnoteで書いていきたいと思います。
 


①篝火R-ACEのデッキコンセプト


1...タービュランス1枚で稼げる膨大なアドバンテージ




R-ACEというデッキのコンセプトを1枚で体現しているモンスターです

タービュランスの効果を起動するだけで、2〜3妨害+後続を構える事ができるといった点から、このデッキのメインのコンセプトはいかにこのカードを通すかといったところにあります。

また、R-ACEを既に使用している人でもこのカードについて大きく勘違いしている点があります。

それは、このカードは多数の妨害を作るモンスターではなく、
1枚で4枚分のアドバンテージ取るモンスターである。といった点です。

何を当たり前の事を言っているんだ、と文面だけ見たら思われてもしょうがないと思いますが、今の罪宝R-ACEはタービュランスを使用して1ターンで制圧しきるといったデッキでは無く、このカードで稼いだアドバンテージからヘッドクォーターをサーチして、次のターン以降も継続してタービュランスを使用し続けて膨大なアドバンテージでロングゲームを制するといったデッキです。


単純な制圧盤面を作るデッキにしては魔法罠に対しての万能無効が無いため捲り札に弱い点(羽根帚や拮抗勝負等の捲り札)

ギミックでの妨害が全て対象を取る効果である為に対象耐性に弱い点(超融合や簡易融合で出てくる沼地のドロゴン、ストレイピュアリィストリート、粛声なる結界、反魔導帯域)

など、展開デッキとしては致命的な欠陥を持ちながらこのデッキが強力なのは、毎ターンアドバンテージを継続的に取り続けられるミッドレンジデッキのような性質を持っているからです。

2… PHANTOM NIGHTMAREでの強化


新段以前のR-ACEは二つの大きな欠点を持つデッキでした。
 
1つ目の欠点は
タービュランスの効果が通らなければ、妨害もアドバンテージも稼げない点
です。

タービュランスに絞られた無効系誘発を避ける手段として、emergencyの素引きorアウローラドン展開の2つしかありませんでした。

毎試合emergencyを持つ事が出来ない上に、もう1つのケア手段はエクストラデッキ6枠+メインデッキに2枠の素引きの弱いチューナー を導入する必要があり、最終盤面こそ硬いものの、対応力や安定性等あまり高いとは言えないデッキでした。
 
2つ目の欠点は、
初動が少なく単純に事故が多い点
です。

完全な1枚初動がエアホイスターとディアベルスターしかなく、ディアベルスター初動は相手の誘発1枚に対して手札を2枚失うカードでした。

準初動であるハイドラントやemergencyも1枚では初動にならず、他にR-ACEカードが揃わないと使えないプリペンダーやタービュランス、各種R-ACE魔法など事故要素を多く抱えるデッキでした。
 
PHANTOM NIGHTMAREで登場した 賜炎の咎姫 蛇眼の炎燐 は上記2つの欠点を補い、デッキの完成度を上げました。
 


賜炎の咎姫

墓地から炎属性を蘇生するこのカードと、相手のカード発動に合わせて盤面を除外するリトルナイトを組み合わせる事によってタービュランス1枚に狙いを定めた無効系誘発を1枚なら完全に避けれるようになりました。

リトルナイト+タービュランスの盤面を作る事によって

・タービュランスの効果にチェーンして無効系誘発を発動
→リトルナイトで無効系誘発を避ける

・タービュランス成功時に無効系誘発を発動
→そのまま2体で賜炎の咎姫でタービュランスを蘇生して効果発動

1枚の無効系でタービュランスの効果起動を止める事が非常に難しくなり、無効系はタービュランスまで待たずに初動のモンスターに当てるのが定石になりました。


 

蛇眼の炎燐

召喚権で好きな炎レベル1モンスター+リンクリボーを盤面に供給できるモンスターです。

また、サーチで手札に加わると特殊召喚される効果も持ちますので、篝火を用いて召喚権を使わずに上記の動きを行う事ができます。

このムーブは、コストを必要としないディアベルスターのような物なので純粋な1枚初動が3枚+ポプルスがボーナス付きのハイドラントなので準初動が3枚増えました。

また、篝火は初動として使わなくても1枚で召喚権を使わずリンク2を盤面に吐き出せるカードなのでリトルナイトを絡めて後手で盤面を踏み越える事ができます。

動きの中で自然にリンクリボーを墓地に送る事ができるので、ハイドラントへの無効系ケアも後に容易になります。
 
 

3...R-ACEギミックからの多数の手数


 
このデッキは継続的なアドバンテージで戦うミッドレンジのような性質を持ちながら、他のミッドレンジデッキと異なり誘発や捲り札のような後手札に割けるデッキの自由枠が少ないです。

しかし、全くメイン戦の後攻が勝てないといったわけではありません、
むしろ後攻が強い部類のデッキです
 
他のミッドレンジデッキが1ターンに2回のムーブや多くても3ムーブしかできない中で、レスキューは平均3ムーブ、多いときは手札すべてを手数として動くことができます。
 
具体的な手数としては、

・召喚権でのハイドラントやエアホイスター、ポプルス
・召喚権を用いない展開札である、ディアベルスターや篝火、インパルスやemergencyとrescue。
・墓地が整った場合使える手数である、プリペンダー、タービュランス 等

があります。
 
基本的に手札1枚から1ムーブを行う事ができるカードが多く、蓋としての終着点であるタービュランスもまた手札1枚から出せるため後手捲りを行う際の手札の要求値はそこまで高い訳ではありません。

インパルス→ファイアエンジンなどの、ティアラメンツファフニスのような相手ターン中に展開を行う事ができるギミックもありますので、メインギミックで比較的後攻が捲りやすいと言えます。
 
プリペンダーやタービュランスの墓地コスト、emergencyとrescueのR-ACEモンスター要求等を考えると、むしろ不純物である誘発等を入れた方が後攻の勝率が落ちるとまで言えます。
 
上記の点から、メインデッキに採用する後攻札の方向性としては、

・基本的に癖が少なく多数の対面に刺さる後攻札(例としてはエフェクトヴェーラー、無限泡擁)をメインデッキに大量に投入。

するプランよりも

・使いづらい対面が一部あるけど1枚でパワーが高く、6枚目のドローでも打てる捲り札を少ない数メインに採用し(羽根帚、超融合、三戦の才)、ギミックを多数メインデッキに投入。

するプランを選択しました。
 

4...メタに対しての強さ



R-ACEは特殊召喚やサーチ、除外を繰り返すデッキですので、ニビルやドロール、ロンギヌスや増殖するGは良いメタカードに一見見えるかもしれません。

ですが、ギミックの根幹となるタービュランスが1回の特殊召喚で出せる点、emergencyが相手のアクションに合わせてモンスターを特殊召喚する点などから、R-ACEはこのようなメタに非常に強いと言えます
 
それぞれのメタに対するプレイは下記を参照してください。
 

 
増殖するGに対してのプレイング

・相手のGに合わせてエマージェンシーを発動する、特殊するモンスターをemergencyでリリースできれば更に良い。 (0枚ドロー~1枚ドロー)

・次の特殊召喚でタービュランスを出す。そのためにも事前に墓地を肥やしておく。(2枚ドロー~3枚ドロー)

・召喚権を使わずに展開を行うorヘッドクォーターを絡めてタービュランスを通常召喚する。

篝火からのポプルスにチェーンGの場合 …

篝火+タービュランスorヘッドクォータ
ポプルスに原罪宝を打ちハイドラントを特殊召喚、ハイドラントでタービュランスかヘッドクォーターに繋がるエアホイスターの足りない方をサーチしてヘッドクォーターの効果でタービュランス通常召喚。

ディアベルからの原罪宝にチェーンGの場合 …

ディアベルに原罪宝を打ちハイドラントを特殊召喚、ハイドラントでタービュランスかヘッドクォーターに繋がるエアホイスターの足りない方をサーチしてヘッドクォーターの効果でタービュランス通常召喚


ニビルに対してのプレイング

・タービュランスを出すまでの展開にプリペンダーを絡めず、タービュランス特殊にニビルを打たれた後にタービュランスを除外してプリペンダー特殊召喚、プリペンダーとニビルトークンをリンクしてプリペンダーを墓地に送り、プリペンダー効果でタービュランスを再度特殊召喚。

・タービュランスを出すまでの展開にプリペンダーを絡めず、
リトルナイト→その下にタービュランスを特殊召喚、
ニビルにチェーンしてリトルナイトでタービュランスを除外、
emergencyでプリペンダーを特殊した後にそのままプリペンダーを墓地に送り、プリペンダー効果でタービュランスを再度特殊召喚。

・タービュランス特殊にニビルを打たれた後、emergencyでタービュランスを特殊して手札のR-ACEモンスターをリリース。

・タービュランス特殊にニビルを打たれた後、相手の墓地に炎属性モンスターがいる場合、炎属性モンスターを横に追加して ヒーター→咎姫 につなげてタービュランスを再度特殊召喚。

・特殊召喚4回以内にタービュランスを特殊召喚。


ロンギヌスに対してのプレイ

・emergencyを使ってのタービュランス特殊召喚。

・ディアベルスター効果でタービュランスを墓地に送り、Rescueや咎姫で墓地から吊り上げ。

・増殖するGのケアと同様のパターンや、盤面にモンスターを特殊していった後にタービュランスを通常召喚。

 


ドロールに対してのプレイ

・ディアベルスターからのハイドラントの効果でのタービュランスサーチ、エアホイスターからのemergencyサーチを一度目のサーチとして動き、
タービュランスの特殊召喚は絶対にドロールで止まらないように動く。
 

②3CSを通しての環境と構築の変遷



1...最初の週 誘発型R-ACE


自分の使用した構築


構築を共有し、当日優勝したがんも(@18kanakana)の構築


環境読み...
YCSJの結果を受けて ラドン型R-ACE 炎王 ラビュリンス 魔術師等のデッキが多数いると想定しました。

ラドン型ではニビルケアや無効系ケアを行うのが難しいことが多く、
ミッドレンジ構築のR-ACEに誘発が弱い事は理解しながら練度の高いミッドレンジ構築のR-ACEが少ないだろうと考え、展開系やラドンに負けないような構築を選択しました。

決勝で構築を共有していた友人に当たり、個人は勝ったもののチームが負けてしまい準優勝でした。
 

2...2週目 三戦超融合プラン


自分の使用した構築


構築を共有し、当日優勝したリュウくん(@yuusenken) ライトくん(@rai_10y)の構築


環境読み...
ミッドレンジ構築のR-ACE、魔術師、炎王、スネークアイ

ミッドレンジ構築のR-ACEのミラーをやりこんだところ、誘発1枚ではゲームにならないことが多く誘発型を断念。

サイドデッキに入っていたインパルスからのファイアエンジン+エアホイスターの展開を処理しながら盤面にウーサを出す要求値が高い

ミラー後手で生命線になるemergencyの確保
 
上記の点からインパルスの評価が上がり、サイド後先行でも後攻でも入れていたこともありメインに投入。
 
当時関東ではほぼ流行っていなかった事から、
ケアを行える人間が少ないと想定できる点+炎王やラビュリンスにも強く、先行でも妨害になる超融合

誘発型のR-ACEが多少いるだろうという分布読み+ミラーマッチのウーサや盤面のR-ACEを盗れたら強いとの想定 先行でも誘発に使えるだろう三戦の才

ギミック強め+上記の捲り札をメインデッキに投入した構築を使いました。

サイド後は、
展開系には誘発 
ミラーマッチでは割物+簡易融合ドロゴン
で捲る事を考えたプランです。
 
当日は予選で粛声の先行G+ローガーディアンが捲れずに負けたゲーム
+分布的にいないだろうと考えたピュアリィに決勝で負け、準優勝の結果となりました。
 

3...3週目 割物プラン


自分の使用した構築


構築を共有し、当日同じチームで優勝したシーアーチャーさん(@seaarcher)の構築


環境読み...
ミッドレンジ構築のR-ACE、ピュアリィ、粛声、炎王

ミラーをやりこんだところ
三戦でウーサ等のカードを盗ったところで捲れないゲームが多い

メイン戦の誘発の減少から先行で腐る。
といった点から三戦の才の評価が落ちメインアウト。

超融合はケアが流行れば抜くつもりでしたが、ケアをしたところで自盤面を絡めたドロゴンが強力な事には変わらず続投。

メインデッキでも投入可能な汎用性のある割物としてメインに羽根帚+後手札へのアクセスを増やしながらポプルスに対応していたり初動を拾えたりする金謙をメインデッキに投入しました。
 
サイド後は、展開系には誘発 ミラーはケアできるにしても返し合いのゲームの土俵に立てる割物を多数採用しました。
 

③篝火R-ACEの採用カードの役割、各種カードについてのプレイング



1...後手捲りについての考え方


篝火が絡んだギミックの入っているデッキ(R-ACE、スネークアイや炎王、スネークアイと炎王のハイブリットデッキ)
は誘発1枚で止まるハンドが少なく、誘発を打つ場合は基本複数持ちが要求されます。

R-ACEはギミックでの手数が非常に多い代わりにメインデッキの自由枠が少なく、複数枚の誘発を打って後攻勝つことは現実的ではありません。
ギミックを厚めにする事は先行の負けを減らし、セットで持つ事で捲り札の通りを良くします。

ギミックを多く引いてもGに対して強いので、今のR-ACEはギミックを厚めに構築するのが後手先問わず強いです。
 

2...サーチ先に関しての考え方、枚数比率


直近で使用したこの構築について解説していきます


 
R-ACEギミック
レスキューモンスターの比率




エアホイスター×2 増援×1…
1枚初動+emergencyサーチで様々な誘発をケアして動けるカードなので最大枚数投入しています。

ハイドラント×2 プリペンダー×2 …
ギミックの根幹を支えるサーチ+除外からの面展開及びリカバリーを行う事ができるモンスターです。
共にデッキ内リソースになるカードなので三枚目を投入したらプレイが楽になりますが、プレイで十分ケア可能+ヘッドクォーターの存在からリカバーが可能なので枚数を削っています。

タービュランス×2  …
1枚目を盤面に出した際に、相手の妨害に合わせて2枚目をemergencyで特殊召喚する必要があるゲームが発生するので2枚投入しています。
割物や捲り札を受けた後に、デッキ内リソースとして2枚が必要となるゲームも多いです。

インパルス×2…
後攻時に盤面にファイヤーエンジン+エアホイスター+手札にemergencyを展開できる後手札です。
エンジン展開は後攻時の捲りで必須になるemergencyの確保、墓地レスキューネームを埋めてプリペンダーやタービュランス素引きの出力を上げる、こっちの盤面処理のため相手にリソース消費を強いる等、妨害にならなくても見えてる以上に相手の先行展開を弱くしています。
先行時も、タービュランスの罠以外の持てる妨害としてサーチできる点、超融合を打たれた際に相手ターン中に盤面へR-ACEモンスターを再展開できる点などから被り以外強力なカードなので2枚採用しています。

ファイヤーエンジン×1…
インパルスの相方として1枚だけ採用しています、相手の特殊召喚に合わせて効果を発動する受動的な性質を持つカードなので、ゲーム中複数回絡めるカードでは無く複数枚欲しくなることは殆どありませんでした。
 
R-ACE魔法罠の枚数比

emergency×3 …
相手の妨害に合わせて展開を行えるこのデッキ随一の強力なカードです。
R-ACEモンスターと合わせて初動にもなるので3枚入れて困る事はありません。

Rescue×1 Alert×1 ヘッドクォーター×1…
タービュランスからプリペンダーを蘇生して妨害を増やしたり捲りの際に手数となるカード
エアホイスターから実質的にモンスターサーチに繋がるカード
2ターン目以降のタービュランスの起動+盤面のR-ACEネームの打点を上げてバトルフェイズで妨害を踏みやすくするカード
素引きが各々弱くなく、対応力を上げる為に3種類採用してます。
ヘッドクォーターやサイド後のreinforceのおかげで1枚採用でも複数回ゲーム中打つ事ができるので、最低枚数の1枚づつです。

extinguish ×1 contain ×1…
タービュランスから設置できる妨害として採用しています。
素引きが非常に弱いので後攻時サイドチェンジで減らしてるプレイヤーもよく見ますが、個人的には後手の蓋をタービュランスに任せるゲームが多く、罠の枚数で勝ちに繋がるゲームが減る事を考えると個人的には減らせないと思ってます。

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