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R4狩猟日記 よしよしキジさん 

2022/11/19
ハシボソガラス 発砲1発 命中1発 距離30M 倍率12倍
キジ 発砲1発 命中1発 距離30M 倍率12倍


暖かで風もない秋晴れ。13時猟へ出発。

家から近い池へ向かおうと車を走らせ道を曲がると畑の中にカラスがいるのが目に入る。すっと車を寄せカラスを観察。ハシボソ、2羽が畑の中で地面をつついている。数羽が道路にたむろしている。畑のボソはこちらをちらりとみるも地面をつつく作業に戻る。これなら撃てるかもしれないと準備をする。

車の中でマガジン装着、距離が近いので少し倍率を落とそうと適当に12倍程度にしてみる。カラスには視線フェイントがきく気がする。本当に効くかは知らない。でもやってみちゃう。車からゆっくりと降りる。体を変に隠すことはせず、進行方向にいるボソでなく、後方をうかがうようにしながら車を降りる。後方に気になるものがあるような動作をしつつ、周りを確認するふりをしてチラチラボソのほうをうかがう。こちらを見ているが体を起こさない。警戒態勢ではない。いけるかなと思いながら銃を構える。

スコープ内に日差しに照らされた稲刈りの済んだ畑、黄色く輝く畑の中、稲穂の刈後の隙間にハシボソガラスが見えた。すごいきれいだ。地面をつつくハシボソガラスの黒が際立つ。地面をつついているので首が胸の部分に来てしまい狙えないので胸の先に合わせ、近めだからとぐっと銃身をさげ一発。

当たったがボソは飛び上がった。弾が入った場所によっては遠くに飛ばれてしまう。これは逃げられてしまうかもと思いながらボソの行方を見守っていると降下してきて畑へ落ちた。二の矢が必要かと様子を見るが起き上がらない。回収することとする。

出発そうそうにハシボソガラスを手に入れられた。家に帰ることも考えたが、せっかく出たのだから続けていってみようと車を走らせる。

池をみるも何もいない。ここはキジでもいそうなのだけどなと思いながら移動する。去年初めてキジを手にしたからなのか今年はキジを見ようとする頭になっているようで赤によく反応する。あまりキジがいない地域なんだとか心の言い訳をもっていたせいか見やすい位置に偶然いたという程度でしか見つけられていないような気がするのだ。

池を出て次はどこへ行こうかなと移動すると軽トラ数台が並んでいてオレンジ帽子のおじいちゃんが見えた。

ああ、今日は土曜日かと。猟隊が山に入っていたようだ。会釈しつつ過ぎ去る。猟友会に所属している身でありながらほぼ参加していないので顔を見てもわからん。たぶんこっちはハンターには見えないだろう。スルー。

そこでスマホを家に忘れてきたことに気づき引き返す。おじいちゃん達の前をもう一度通ると怪しいよなと思っていると畑にカラスがいる。おっと、これは狙えるかなと車を止める。カラスはまだいるねと確認すると尾が長いじゃない。あれ・・・キジ・・・雄キジだ!
そういえば猟期ちょっと前にキジを見たところと全く同じじゃないか。時計を見ると時間も30分程度ずれているが同じ時間帯。同じ時間、同じ場所に出るって本当だったんだと感動しつつ銃を準備。

アドレナリンが出ているはずなのにすっと頭のどこかで冷静になる。たいてい興奮してあれこれ失敗するものだが、キジを前にしても落ち着いていられるようになったのか?4発残っているマガジンを装着。少し考え安全装置を確認した後弾を装填する。スコープ内に獲物を入れた後、撃てるとなってから装填する自分としては早めの装填。でも逃したくはない。

距離は40M・・・いや、気持ちが遠く感じさせているだけで、その前に撃っているハシボソガラスとほぼ同じぐらいの30M。このせいでよくキジの上を弾が通り過ぎるのだ。スコープもいじらず車からおり銃を構える。

見えない。

ちょっとスコープの位置があっていないのか、顔が近すぎてスコープ内が見えないことがある。で、見えないから顔を近づけようとしてしまうけれど離したほうが見える。これ、直したほうがいいのかな?
あわてるな、あわてるなと、頬付けを軽く調整、逆光でスコープ内がまぶしくて見えづらい。何とかキジをとらえる。地面をつついている。まだ慌てる時間じゃない。ほんと先ほどのハシボソガラスと同じ姿勢。首が狙えないので胸の先に狙いをつけぐっと銃身を下げて一発。

キジがはばたきその場に突っ伏した。

キジは走りまわるとか死んだふりをするとの話を聞いているため、銃を構えられるようにしながらキジに近づく。キジは動けないようだが目を開いてこちらを見ている。藪に飛び込まれないように藪とキジの間に入ったうえで近づいて取り押さえた。どこに当たったのか絶命していないが暴れるほどは動けない。そのまま捕まえナイフで絶命させる。きれいな羽をもった生き物だと思う。

キジ重い。うれしい。

出猟してから1時間程度。でもうれしいから戻る。


 ハシボソガラスは胸肉の少し上部分をかすめ背中を貫通し肺を損傷していた。よく飛び上がれたものだ。内蔵がやられているのでモツは諦めて胸肉ともも肉をとっておく。カラスはコンプリートスキン風に皮をきれいに剥がしておくと、畑に吊るしたいという人に喜んでもらわれていく。

キジはネックに当たったようだ。心臓、肝臓、砂肝は炒めてマキシマムかけていただく。うまし。
もも肉は野菜と煮込んでスープに。出汁はよく出てスープは美味しくできたがピーマン入れたのはちょっと失敗。キジの出汁は強いがピーマンの苦味に負けてしまうので、塩味しっかりつけてごま油を足し胡椒をふる、好みで醤油なんかも入れて調整。美味しい中華風スープの完成だ。
胸肉は「けもの道2022秋号」にのっていたものが美味しそうだったので作ってみた。胸肉叩いて湯通し、細かく切って、ネギ乗っけて、ポン酢とごま油をかける。うましうまし。これは美味しい。辛めのネギだったけど旨味が負けていない。肉の味がしっかりのっている。


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