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働く妊婦さんとその同僚の方へ!みんなに知っておいて欲しい妊娠中に働くということ。

こんにちは✦ฺ

この記事では、働く妊婦さんが知っておくべきリスクや対処方法についてまとめましたので、「妊娠を考えている」「現在、妊娠中!」という方や、職場の管理者である方にはぜひ最後まで読んでいただきたいです。

では早速はじめていきまーす!!


流産の確率は平均15%

女性が流産をする確率は平均15%といわれています。
その多くは、胎児や胎盤が不安定な妊娠初期に起こります。

妊娠初期の流産の原因は
受精卵の染色体異常であることがほとんで、予防することはできません。

「ストレスが溜まっていたから」とか「生活リズムが悪かったから」とか、女性はどうしても自分を責めてしまいがちですが、あくまでも原因は胎児側です。

ただ、これはよく耳にすることではありますが、女性の年齢が高くなればなるほど卵子の染色体異常の確率が高くなります。

それに比例して流産のリスクも高まり、母体が40歳以上の場合は流産の確率は25~40%まで上がってしまうとされています。



妊娠中期以降に起こる切迫早産

妊娠中期に起こる「切迫流産」
妊娠は継続しつつも、出血やおなかの張りなどの流産の兆候が見られることです。

切迫早産・流産が起こる確率は平均10%といわれています。

先ほど、妊娠初期の流産の原因は、胎児側の染色体異常であるとお話ししましたが
切迫早産の原因は、医学的な原因の他にも母親のストレスなどさまざまです。


理学療法士は切迫流産になりやすい?!

日本理学療法士協会の調査で
19.3%の経産婦PTに切迫流産が発生したという報告があります。

切迫早産・流産が起こる確率は平均10%であるといわれているので、一般的な経産婦の発生率と比較しても高い数字です。


早産のリスク因子は

早産の既往、子宮頸管異常、やせ、肥満、遺伝的因子、不妊症、多産婦、多胎妊娠、未受診妊婦、高血圧、糖尿病,、心疾患、慢性疾患、尿路感染症、ストレス、18歳未満、高齢初産、低学歴、低所得、白人以外の人種、未婚、重労働、家庭 内暴力、喫煙、薬物

早産の予防と管理、林 昌子、日医大医会誌 2020

療法士に関わる項目として、上記以外に

  • 立ち作業

  • 同一姿勢

  • 歩行

などが労働形態別のリスク因子と考えられていて、
移乗動作や歩行練習の介助などの身体的な負担が理学療法士の切迫流早産リスクにつながっているのではないかと考えられています。

厚生労働省も、
母体への負担の大きい作業として

  • 6〜10kg以上(継続した作業)

  • 10 kg 以上(断続的な作業)

と提示しており、これは移乗動作など
療法士の仕事内容にガッツリ重なりますよね。。


新型コロナウイルスと妊婦

ここ数年は新型コロナウイルスへの感染も考えなければなりません。

妊娠中は重症化のリスクが高く、
出産時に陽性の場合は感染予防管理のため原則帝王切開となる病院も多いです。

病院勤務であれば尚のこと感染リスクも気になりますよね。


ほな、どないしたらいいねん!

切迫早産や妊娠悪阻(つわりの重症度が高いもの)など診断名がついた場合、診断書を書いてもらい傷病手当を受け取りながら休業することになりますが、

  • 妊娠悪阻と診断のつかないつわり症状だったり

  • 仕事でお腹が張ることが多く気になる

などの症状では診断書をもらえないケースが多いようです。

そんな時の頼れる味方が
母子健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」です。


母健連絡カードには、
妊娠中の症状やその対処方法について書かれていて、事業主はその指導内容に基づいて必要な措置をとることが義務付けられています。
(※母健カードは診断書と同じくらいの価値を有しているようです)


また、厚生労働省は「コロナウイルス感染リスクへのストレスが妊婦さん自身や赤ちゃんへの健康に悪影響を及ぼしかねない」として、コロナウイルス感染に対しても母健連絡カードの適応を認めました。
令和5年3月31日まで対象期間が延長されています


母健カードの使い方

  1. 母健カードを用意(母子手帳に付属/ダウンロード)

  2. 妊婦健診の際に医師に記載をお願いする

  3. 本人が会社に提出、措置を申し出る

詳しくは厚労省の出しているパンフレットをご参照ください!

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000927537.pdf


同じ現場で働くスタッフとして知っておいてほしいこと

妊婦さんは自分のことなので母健カードについて知っている方も比較的多いと思いますが、当事者でなければなかなか知る機会の少ないもの。

妊娠中は単純にお腹が大きくなるだけでなく
循環器・呼吸器など全身が変化します。

https://ccpat.net/ccpat/wp-content/uploads/2020/05/FCCSOBBook-2017-Ch01-Physiologic-Changes-During-Pregnancyen-ja.pdf

そんな状況で働き続けるだけでも大変だし
それに加えてコロナウイルスへの感染リスクも考えると……


2回目以上の妊娠の方は、比較的「こうしてほしい」と意見を言いやすかったりもしますが、初めての妊娠だと「こんなもん」と我慢しがちだったりもします。

職場に先輩ママがいないと尚更、
言い出しにくくてギリギリまで頑張ってしまったり。


なので、男性の方も「自分にはあんまり関係のないことだ」と思わずに、こういう制度があるみたいだよって声をかけてあげたり、妊娠中の体について理解を示してあげるだけでも妊婦さんは働きやすくなります。


わたし自身、現在妊娠8ヶ月で現在もクリニック勤務を続けていますが、連続10単位入るだけで、その後バタンキューだったりするので今日はこんな記事を書かせていただきました✦ฺ

職場の理解があるかどうかって
本当に大きいなって妊娠してからはより思います。



今日もここまで読んでくださり本当にありがとうございました♡

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よろしくお願いします❤︎



ライター:徳嶋美希

理学療法士。整形外科クリニックで産前産後のママのリハビリをしています!体は硬いし運動は苦手な私だからこそ「本当に必要な運動を必要なだけ」お届けしていきます。「すべての女性が産後のからだケアを受けられる世の中に」をスローガンに掲げ正しい情報でママの体を守るために活動しています。YouTube10万回再生超。妊娠出産で変化した体を守り正しく整える方法をお伝えします!

わたしについてさらに詳しく知りたい方は
こちらにまとめています。



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