辺境・近境
今回はランニングをしながらの流し聞き。
ゆっくりと文脈をロストしない程度の強度で走るのは、大好きです。
今回は何度目かのコチラの村上春樹の紀行エッセイ。オーディブルでは初めての味読?味聞?でした。
朗読者は永山瑛太。いい声だね。なんとも心地よい。
この本を初めて読んだ切っ掛けは、メキシコ紀行のお話があったから。
春樹さんがメキシコを訪れたのが1992年。遡ること一年前の夏に、大学生の私はメキシコを周遊しておりました。メキシコ人の友達とに案内してもらっての比較的安全な旅行。春樹さんの文章を呼び水に当時の景色や感触をありありと再生されるので、後に何度も読むことになった訳です。
たくさんのいい言葉に出会えたけれど、今回一番心に残った一文は、
「ある意味では僕らの人生というのは孤独に慣れるためのひとつの連続した過程に過ぎない。」
「旅っていうのは疲れるもの…」から、全ての力強い文章がここに収束するような。初めて読んだ時には感じられなかった事。誰かに読んでもらって感じること。切り口は色々が面白い。
ヘッドフォンはこちら。
ショックスの骨伝導。走る時は、音楽を聞かず朗読を聴いばかりだから。
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