シナリオ作成概論B【魔法学園RPGハーベスト】
どうも、フェインです。シナリオ作成進んでいますか?正直文に書き起こすのが一番面倒だとは思いますが、それは仕方の無い事なので頑張りましょう。一日でなくて良いので、ゆっくりと書いて完成させるのが吉です。
さて、前回の「シナリオ作成概論A」では取り扱っていない内容をここで取り扱おうかと思いこの文章を書きました。言ってしまえば「やらなくても大丈夫な内容」ですね。内容もあっさりしていますが、まぁ楽しんで読んでいただけると嬉しいです。ちなみにシナリオ作成概論Aを見ている前提で話を進めていきますのでよければそちらもどうぞ。
↓(場合によってはAとついてないかもしれませんが同一です)
0.で、何を書いてるの?
こんなことを取り扱おうと思っています。例によって、最後のまとめだけ読んでおけばなんとかなります。
1.理論編・事件に一貫性を持たせよう
2.実践編・シナリオの背景を作ろう
3.理論編・伏線はあると面白い
4.実践編・伏線を張ってみよう
5.理論編・型破りをするということ
6.理論編・NPCのテーマ
7.実践編・テーマを持たせよう
8.理論編・狂言回しの心得
1.理論編・事件に一貫性を持たせよう
では、今回はシナリオの根幹から考える手法について考えます。
いわゆるバックグラウンドですね。ここから作る事で、より格段に物語を練りやすくなります。では、そのバックグラウンドを作るにはどうすれば良いのでしょうか?
ここで意識するべき事は「フーダニット」「ハウダニット」「ホワイダニット」です。言い換えれば「犯人」「手法」「動機」ですね。
ではこれ以上説明することも無いと言えば無いですが、もう少し掘り下げてみます。
「フーダニット」
いわゆる「犯人」。この事件を引き起こした人、ものです。偶然に偶然が重なって―というのもありえますが、今回は「犯人といえるものがなんらかの意志を以て行った事件である」という前提の方が書きやすいよって話になります。多くの場合ここが「クリーチャー」だったりして、結果ボスにこの「フーダニット」に相当する人物・クリーチャーが割り当てられます。
「ハウダニット」
つまり「手法」。この事件を行った方法です。多くの場合「カース感染」がここに当てはまったりしますね。「フーダニット」でクリーチャーを選んで居る場合尚更です。もっと詰めるなら、「いつ感染させたか」「二次感染を行ったか」などで差別化は出来るかもしれません。
「ホワイダニット」
言ってしまえば「動機」に相当します。どうしてこの事件が起こったか、になります。ここに関しては、意志が「フーダニット」に依存しなくなります。例えばここが「偶然」になっているかもしれませんし、被害者側に主要因があるかもしれません。カース感染を例に挙げれば、「クリーチャーに近寄ってしまった」などです。
ちなみに3つの言葉の由来は「Who done it?」「How done it?」「Why done it?」です。
2.実践編・シナリオの背景を作ろう
では早速やってみましょうか。今回もシナリオ作成概論Aで取り扱ったシナリオをそのまま使います。ここで先ほどの3つの要素について考えて見ましょう。
「フーダニット」―クリーチャー。
「ハウダニット」―アリスがクリーチャーの近くにおり、それを攻撃したことによるカース感染。
「ホワイダニット」―アリスが近くにいたこと、クリーチャー側のアリスに対する興味。
といった感じでしょうか?このようにハウダニットとホワイダニットはやや被ってしまうこともあります。
3.理論編・伏線はあると面白い
シナリオは結構短いからか、結構特徴のある発言が覚えられたりします。それを応用しまして、「似た台詞を異なる状況下で発する」と伏線になったりします。また、何気ない描写としてNPCの行動を挟み、「表明」しても良いですね。(表明についてはシナリオ作成概論Aで取り扱っています!)他にも、既視感の感じる描写文、会話文もまた面白いですね。ただ、やるにしても2,3度に留めておきましょう。あまり繰り返すのもつまらないですし。
そして少し難しいですが「授業に伏線を張る」ことも出来ます。ある技術、知識または魔法の話をして、それがそのままシナリオの根幹に位置する重要な知識となる、でも構わないのです。ここで、わりとカース関連の知識はでっち上げても構わないかも知れないことは明記しておきます。説得力があると尚良いです。が、ある程度なら違和感無く受け取って貰えると思いますよ。
4.実践編・伏線を張ってみよう
では早速張ってみましょう。アリスを例にとります。
アリスのこのシナリオ中の流れとしては、大まかに分けて
・PC1に出会う
・カース感染する
・PC1と敵対(中間戦闘)
・PC1に謝罪(エンディング)
となります。
なので、ここで伏線を張れそうなのは……最初と最後のシーン、そして最初と中間戦闘のシーンでしょうか?
では早速。最初のシーンでやったことを中間戦闘のシーンで反復する、となると……「手を差し出す」が双方ともに違和感無いかもしれませんね。最初のシーンではよろしく、と彼女から駆け寄るシーン、一方で中間戦闘のシーンは同じような、しかし淀んだ笑みで手を差し出し、そのままPC1とずっと一緒にいようとする、といった感じにしてみますか。そうするとPC1の反応も分かってきます。最初ならば「手を繋ぐ」、一方で中間戦闘のシーンでは「手を繋がず、彼女を止める」選択肢をとるはずです。そういった風に繋げられると良いですね。一方で最初のシーンと最後のエンディングシーンでも「よろしくね」と言うことを共通させるなどすれば、PLは既視感を感じて少しでも感情が動くかもしれません。
5.理論編・型破りをするということ
さて、シナリオを書いていて無理矢理しっかりと型にはめようとしたことありませんか?自分は前に「シナリオはざっと5つのフェイズに分けられる」と書きました。その上で言います。別に6つ目、7つ目のフェイズ作っても良いのです。より具体的に言えば、中間戦闘を2回挟んでも良いし、情報収集やクルドサックが2回あっても良いし、クルドサックがボス戦の後にあっても良いのです。ボス戦が2段階あったって問題はありません。
現に模擬戦、という形でシナリオ中に授業のシーンでも戦闘を行ったりすることがありますし、なんならそれを自分も体験しました。なのでアリだと思っています。ただし、戦闘に関しては中間を2回行ったらボスは1段階で終わり、ボス戦が第2段階まであるのなら中間戦闘は1回、くらいで良いと思います。それ以上は面倒になりますからね。
情報収集を2回以上やる場合、割と1回当たりの情報収集は少し少なめの方が良いと思います。シナリオ作成概論Aでは「10個以上は多いのでやめておきましょう」と書きましたが、この方法なら合計10個でも1回あたり5回で済むのであまりストレスを感じないためオススメできます。
6.理論編・NPCのテーマ
NPCのRPをするにあたって、少し難しいと感じたことはありませんか?そうした時に、少し助けになるかも知れない手法をご紹介します。それは「NPCのテーマを定める事」です。それぞれの行動に関して一貫性を持たせると、そのNPCが次に取るべき行動がわかりやすくなります。また、NPCのテーマがある時点をきっかけに二つ目に移行しても構いません。そうなった時大事なのは「いつ変わったか」「どうして変わったか」「具体的にどう変わるか」になります。原則1つの方が取り扱い易いですが、そこは人次第でしょうか。まずは1人につき、1つテーマを定めてみましょう。ただ此処で「狂言回し」とか「ムードメーカー」というよりは「○○を救いたい」「○○と一緒にいたい」「○○を倒したい」などという行動的なもので書いた方がわかりやすいですよ。
7.実践編・テーマを持たせよう
では早速持たせてみましょう。アリス、ブライトにそれぞれ目的を持たせます。
・アリス→「PC1と一緒にいたい」
・ブライト→「誰かのヒーローでありたい」
としましょう。こうなると、不測の事態―アドリブでも一種の方向性が生まれます。例として、アリスが中間戦闘前に「カースに感染した状態で」PC1に離れられたらどうなるでしょうか?彼女は「PC1と一緒にいたい」ため、それに準ずる行動を取るでしょう。そこには正解はありませんが、例えば
・「どうして……?」と聞く
・「やだ、嫌だよっ」と走って駆け寄る
などでしょうか?
8.理論編・狂言回しの心得
狂言回しの心得とは書きましたが、アドリブ実践の方法です。本来のシナリオに書かれていない部分、もしくはPCを演じたりする際に、ちょっとでも円滑に進めるべく自分が意識している事です。少しでも参考になればいいなと思い、残しておきます。
・まず相手を肯定するか否定するか考える
基本そのキャラは肯定から入るか否定から入るか、です。相手との言葉のキャッチボールの中でどう動くかですね。
・「言いたいこと」を考える
そのキャラに言わせてみたいことを考えて見ます。決め台詞的なものから、相手に対する独白・告白まで様々ですね。
・テーマに従う
そのキャラの「テーマ」に従って動く、ということです。先ほど書いたNPCのテーマがこれに該当しますね。
・自分の好きな言葉などを言わせてみる
各自、好きな台詞とか言い回しとかあると思うんですよ。そういうのを混ぜてみるのも良いと思います。PCでの例になってしまいますが、自分はハーベストムーンの詠唱にだいたい「地」「水」「火」「風」「光」「闇」というワードを叩き込んでいます。
「芽吹く大地に水よ流れよ、篝火のもとに風よ至れ、遍く闇を月光の元に照らし、我らが未来を祝福せよ―!『ハーベストムーン!』」みたいな。
こればかりは自分も感覚でやっているのでなんとも言い切れないのが歯がゆいところですね。
9.まとめ
・シナリオの背景は「フーダニット」「ハウダニット」「ホワイダニット」から作れる。
・「似た台詞を異なる状況下で発する」と伏線になったりする。
・シナリオの根幹に関わる授業で「授業に伏線を張る」ことも可能。
・中間戦闘やクルドサック、情報収集が2回あっても良い。
・「NPCのテーマを定める事」で、NPCのRPが少し楽になる。
・アドリブには少なくとも4つのアプローチが存在する。
以上です。お疲れ様でした、楽しいハーベストライフを!
何かありましたらコメントやら何やらで連絡くださいませ!