知能指数0で語る指数関数とTRPG ~サンプルボスをワンパンしよう~

1.はじめに

皆さんこんにちは、フェインというものです。
この記事の担当日付は12月4日ですね。すなわち$${2^0=1,2^1=2,2^2=4}$$と連続している2の累乗なわけです。綺麗ですね。人によってはよく分からないって顔をしたかもしれませんね。仕方ないね。
今日はそんな数学とTRPGの話をします。まぁ基本的にはダイスを振るわけなので確率を取り上げるのが一番いい気もしますが、12月4日にあやかってすごく簡単に指数関数の話をします。そしてそことTRPGを絡めて、なんやかんやであるシステムのボスをワンパンします。
皆好きでしょこういうの。めんどくさい説明より単純な解の方が分かりやすいんです。というわけであるボスにはぶん殴られてもらいましょう。
パンチ!

2.指数関数って?

かるーく説明します。
そもそも指数関数とは、$${2^x,3^x,10^x}$$みたいに「○○のx乗」という風にいうものたちのことです。指数は右上の小さい数のことですね。
逆に$${x^2,x^3,x^{10}}$$といったものは冪関数べきかんすうというそうです。漢字がカッコいいですね。
で、指数関数の性質としては、$${a^x}$$という指数関数があったときに、
・aは0じゃないし、負の数でもない(0<a)
・aが0から1の間なら、xが大きくなると値として小さくなる
・aが1ならxの値で変動しない(定数である)
・aが1より大きいと値として大きくなる
というものがあります。今回はダメージと指数関数について取り扱おうと思っています。つまり、「ダメージを○倍にするスキルを連打できちゃったらどうするの?」という話です。そのため、aは1より大きいものが基本です。なので、基本的には「xが大きくなるとクソデカ値を出す関数」として思っていただければと思います。
デカいぜ!

3.○倍にするスキル

さて、TRPGに話を戻しましょうか。皆様はこんな風に感じたかもしれません。
「指数関数はあまりTRPGと関係が無いのではないか」と。
確かにぱっと見はそうかもしれませんね。実際あまり多くはありません。ダメージを2倍にするスキルなどを見かけることは少なく、あっても大抵は連打できないようになっています。戦闘系で個人的に著名な『アリアンロッドTRPG』に代表されるいわゆる『FEARゲー』、『ダブルクロス The 3rd edition』などでも見なかった気がします。ニッチなものだとあるのかも知れませんが、少なくとも最も普及しているであろう『CoC』も、KP裁定でしか見かけないことが多いです(そもそも戦闘向けのシステムじゃないというのも大いにあります)。しかしそれは、ある理由に基づいているからだと考えています。それ即ち、ゲームバランスの崩壊の阻止。
連打したら戦闘がそのスキル一強になるし、HP調整が極めて難しくなるのでTRPGとしてのバランスが崩壊します。個人的には『ダブルクロス The 3rd edition』のゲームバランスが極めて良いという感じもしませんが……。
ではもし仮に、それが連打できるシステムがあるとしたら。その指数関数の威力を身を以て知ることができるのではないでしょうか。
「でもそんな都合のいいシステム、あるわけが……」
あるんだなぁ、これがッ!!

4.2倍を連打しよう

ここからは気合いが全てを支配する領域です。体裁は気にしません。
冬場ですが心を温めて行きましょう。テンション上げてけ。
今回紹介するシステムは「魔法学園RPG ハーベスト」。
このシステム、基本ルルブが無料である上に、Discordサーバーまである完備っぷり。実は結構老舗のシステムです。
このシステムの面白いところは、「ダイス目にハズレがない」ことでしょう。6面ダイスのどんな出目が出ても、キャラクターによっては切り札になり得るということです。ちょっとルールが難しいことは弱点ではありますが、慣れれば楽です。
さて、このシステムではダイスを振って魔法を撃ちます。その中に「カーディナルコスモス」という魔法があります。効果は、

「カーディナルコスモス」火5
攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、この魔法攻撃での合計攻撃力を2倍にしてダメージ計算を行う。

「2倍にして」と書いてありますねぇ!!
しかも回数制限がありません。工夫してこの魔法を連打できれば指数関数の威力を知ることができます。ただ、この魔法コストがちょっと重いのです。
火5、ということは火属性のマナを5個使うという意味なのですが、ルール的には「3の出目のダイスを5個使うよ」ということです。このシステム、初期作成では5個ダイスを振って、増えても9個とかでキャッキャするTRPGです。とても2回撃つのにも一苦労します、が。
ここ数年のサプリメント導入によりダイスの供給量が増えた今なら、連打だって夢じゃありません。今回は「1ラウンドでどこまで撃てるか」試してみましょうか。自分はサプリメントを全部持っているので、使えるものは全部使います。初期作成相当で何処まで打点が出るのか楽しみですね。
ちなみに初期環境だと、1Rだとダイス目が最強であってもダイス数は11です。しかもこれ6の出目を5個素で出すので確率的にはとても低いです。よく見かけるのはアタッカーが7個くらい。どこまで増えるかご期待下さい。
どっかーん!

5.本編1-下準備

ハーベストでは盾役、支援役、火力役の3人でPCチームを組んでシナリオに挑むことが多いのですが、今回は火力の上限を検証したいので火力役だけ使います。
今回殴る相手は、サンプルシナリオ1のボスです。名前は伏せます。かわいそうだし「ボルガハ=カセ」にでもしますか。お許し下さい。
(チャージマン研 ボルガ博士で調べると元ネタがわかると思います)
このゲームの戦闘は3~5R(ラウンド)かけて行なうのが基本ですが、記事にするには長すぎるので1Rで行きます。ダイスはちゃんと振るものとします。

改めて戦闘ルールを確認します。
・持ちうるものを全て使ってボスを殴る。
・シナリオ1回の特技も許可する。
・戦闘はPC支援、攻撃役に対してボスは「ボルガハ=カセ」。
・手番を行なうのはPCのみ。
・PCは全員初期作成、戦闘には1Rのみを使用する。このゲームで獲得出来る追加手番である「時空転移」も許容する。
・カーディナルコスモスを気合いでぶっ放す。
・指数関数で気持ち良くなったら勝ち。

という感じでやっていきます。
いくぜ!

6.本編2-選手入場

というわけでありとあらゆる手段を使って火力を出すので組んできました。

支援役:シンシア・J・セシーロ

支援役。自分が作ってきた中で一番汎用性が高いです。
サプリによってもたらされた「フュージョンマジック」や追加特技は、ハーベストの環境を大きく破壊しました。今回、その力を借ります。

火力役:マーシー・アータートン

火力担当。瞬間火力、つまり今回の検証のために作りました。名前の割には割と容赦ないかもしれない。 NO MERCY.

というわけで準備は万端。遠慮無く殴りにいけます。
ボルガハ=カセ、お許しください!

7.君を、殴る。

ココフォリアで会場を作ったのでそこで回しています。ログはそこで確認して下さい。大事なのは、「どれだけ撃てたか」と「どれだけダメージが出てオーバーキルしたのか」なので、そこは此処にまとめます。

会場はここから行けます

さて、ボルガハ=カセのHPは100です。
それに対して出たカディコ(カーディナルコスモス)の数は4回。
倍にする元々のダメージ数値は124点です。素で倒せてますが気にしない気にしない。ここから何処まで高くなるかが大事なので。
$${2^4=16}$$なので、ダメージは16倍。
ちなみにボスの出した防御力は4点です。
このシステムのダメージ計算上、倍加した攻撃力からこの防御力を差し引くのですが、なんとボスは2×2マスで、複数マス範囲に取られた場合その数だけ倍になるので、2×2マスで4倍。つまり(厳密には違いますが)2倍補正が6回かかり$${2^4×2^2=2^{(4+2)}=64}$$より、約64倍。


まずカーディナルコスモスの魔法効果で16倍して

パワー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


防御力差し引いて

ヤー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


4マスボスを4マスで殴っているから4倍!!!!

ざっくり消し飛びました。ボスのHPの79.2倍の火力出てます。楽しい。
これが指数関数の威力な訳です。こんなのポンポン出してたらとても困る。
本来は2R,3Rかけてもっと丁寧にダイスを増やしまくれるのでそうしたらカーディナルコスモル10回も夢じゃありません。
やべぇ。

8.補足

というわけで普段どんなTRPGでも見ないエグい数字を見て貰えたと思います。これがハーベストだ。
攻撃が優勢の環境ではありますが、防御も考えればなんとかなりますし、そもそも今回のものは結構特殊な目的で行なっているので普通に駆け引きを楽しめますよ。
ハーベストはいいぞ。

9.まとめ

というわけで指数関数のヤバさを味わってもらえたでしょうか。ボスのHP(3桁)を70倍以上で殴れちゃうというのは、指数関数の強さを知らしめるには十分なのではないでしょうか。ちなみに筆者は35億ダメージとかを出したこともあるので、ハーベストは突き詰めると面白いダメージが出ます。気分はホー○ランコンテスト。
というわけで

・指数関数は上昇幅がとても高い
・基本的に2倍の魔法は連打できない方がバランスはいい
・2倍を連打すればボスのオーバーキルも夢じゃない

といった事項がお分かりいただければ幸いです。
ここまでご覧頂きありがとうございました!

10.おまけ キャラシの「No.」のお話+あとがき

No.を付けてるのは何人作ったかを可視化するための自分なりの指標です。今のところNo.346まで居ます。PTは「Periodic Table」、周期表。つまり元素モチーフがちょっと入ってる奴です。他にもEXで作ったりとか色々いまして、なんだかんだ400枚くらいはキャラシを作ったことになりますね。ここ数年、PLとして使っている(使う予定のある)普通の「No.」達には全て立ち絵を間に合わせておりますが、PT・EXシリーズとかはPicrewなどで楽してます。ありがとうPicrew。

この文章はあの「パワー!!!!!」がやりたかっただけです。戦闘特化のシステムでもそうそう見ない桁数がポンポン出るハーベストは大変面白いですね。ディスガ○アやってる気分になります。
先述のとおり基本無料、かつ戦略を好きな用に試せるので楽しいよ、とは重ねてお伝えします。何より魔法学園で青春ができるのが要素として大きい。
気になったらぜひお声がけくださいね。

おまけ含めてここで完全にこの記事はおしまいです。改めて、ここまで見ていただきありがとうございました!



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