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いけ好かない女
私が最も苦手なカード。女教皇。女司祭とも呼ばれています。
なぜ苦手かというと、とにかく恋愛相談を受けるとこの人が出てくる。
タロットカード大アルカナは22枚。単純に1枚引きで計算したって、確率は22分の1のはずなのに、体感的にいっつもこの女の辛気臭い顔を眺めている気がする…。
タロットリーディングを勉強していて、いつもキモだなといもうのが「女教皇」「吊るされた男」「節制」このへんのボンヤリとしたカードを掴むことだと感じるんです。
特に描かれているモチーフひとつひとつにたくさんの寓意が込められている女教皇は、様々な解釈が可能であり、その自由度ゆえに逆に難しい。
女教皇の回りにはとにかく両極的なものが描かれていて、どこにフォーカスしようか迷うほど。陰陽を表すボアズとヤキンの柱。男性性と女性性を象徴する花が描かれたベールがこの人物の向こう側への道を塞ぎます。頭には月の満ち欠けの様相を示すようなおかしな冠。いや、やっぱりおかしいだろ、そのデザイン
だいたい、女教皇って何者?そんな人聞いたことないよ!
伝説の教皇ジョーンともマンフリーダ・ヴィスコンティとも言われるけど、とにかく正体がわからない。
そのくせに自分は何もかもを知っているような顔をしてこちらをじっと見つめている。ちょっと…名前ぐらい名乗りなさいよ!って言いたくなっちゃうよね。
これからも長くタロットとお付き合いをしてゆきたいので、こちらが苦手と思っていても、彼女は私にきっと付き纏うの目に見えている。
敵を知るにはその懐に飛び込めとも言いますよね。
いつも一方的にこちらを見透かされてばかりなので、もうちょっとこの人のことも知りたいなと感じる日々です。