『芸術新潮』2020年11月号 ヤマザキマリ、とり・みき「リ・アルティジャーニ ルネッサンス画家職人伝 27 レオナルドの懊悩」 特集「トキワ荘と日本マンガの夜明け」
『芸術新潮』2020年11月号 新潮社 2020年10月25日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B08KQY7VLW
https://www.shinchosha.co.jp/geishin/backnumber/20201024/
http://torimikisblogarchives.blogspot.com/2020/10/72_26.html
「ヤマザキマリ+とり・みき『リ・アルティジャーニ』は第27回「レオナルドの懊悩」。壮年になったレオナルドが弟子とともに訪れたのは発掘途中のハドリアヌスのヴィラ。『テルマエ・ロマエ』とも大きな流れで繋がっています。」
ヤマザキマリ(1967.4.20- )
とり・みき(1958.2.23- )
「リ・アルティジャーニ ルネッサンス画家職人伝
27 レオナルドの懊悩
壮年期に達し、内省に耽るレオナルド。」p.10-13
2022年6月18日読了
Antonello da Messina (1430-1479)
Leonardo da Vinci (1452.4.15-1519.5.2)
今回の舞台は、ローマ皇帝ハドリアヌスの別荘だったという発掘現場ですが、何年の設定なんだろう?
1499年・ミラノ~マントヴァ・ヴェネツィア、
1500年・フィレンツェ、
以降で、チェーザレ・ボルジア(1475.9.13-1507.3.12)がスペインで戦死する以前ですね。
レオナルドと話している弟子は
1490年からのサライ?
1506年からのフランチェスコ・メルツィ?
「またしても ヴェネツィアで見た
あの絵が私の脳裏に浮かびあがっている
アントネッロ・ダ・メッシーナ「書斎の聖ヒエロニムス」1475
https://www.musey.net/7497
絵画という表現から関心が離れてから どれくらいの時間がたったろうか…
マエストロ・メッシーナが描いた聖母の 謎を秘めた微笑が私の中で何度も浮かんでは消える
アントネッロ・ダ・メッシーナ「受胎告知のマリア」1475
https://www.musey.net/7493
ミラノでは 自分にできるであろう あらゆることを手掛けてきたが もうその必要は無くなった
かといって神権政治下で絵画を燃やすようなフィレンツェ※ に戻ったところで 私の表現への意欲は持続するのか…
※ドミニコ会修道士サヴォナローナ[1452.9.21-14498.5.23]による神権政治下のフィレンツェで、1947年2月7日、異端・不道徳と見なされた芸術作品などが火中に投じられた事件「虚栄の焼却」が有名。
マエストロ あのスペイン人の将軍からの依頼は引き受けるのですか?
チェーザレ・ボルジア… でしたっけ
うん…いや まだ決めてはいない…
果たして私は 自分の一生を こうして 誰かの権力の為に捧げて終えていくのであろうか…
芸術は 人の権力や財力を象徴するだけではなく もっと個人的なものとして扱われてもいいのではないか…
マエストロ・メッシーナの絵も依頼者のために描かれたものだが 被写体の中には想像力を刺激する宇宙があった…
絵画の持つ可能性の大きさは 自由な精神を持った者にこそ表現し得るものなのかもしれない…」
この連載は、全29話で完結していますから、残りはあと2回です。
どんな風に幕を下ろすのかなぁ。
https://amazing-trip.xyz/t-blog/life-of-leonardo/
レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯 幼少期から晩年まで徹底解説
http://art.pro.tok2.com/D/daVinci/daVinci.htm
西洋美術史年表 レオナルド・ダ・ヴィンチ
https://ja.wikipedia.org/wiki/レオナルド・ダ・ヴィンチ
読書メーター ヤマザキマリの本棚(登録冊数73冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091917
とり・みきの本棚(登録冊数47冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11711791
マンガの本棚(登録冊数1703冊 作家名五十音順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091192
芸術新潮の本棚(登録冊数40冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11092029
特集「トキワ荘と日本マンガの夜明け」p.14-85
2021年5月29日読了
「トキワ荘と日本マンガの夜明け
手塚治虫を筆頭に、若き日の巨匠たちが暮らした「トキワ荘」。
その伝説のアパートで繰り広げられた熱きドラマと、黎明期の日本マンガの表現に迫る。
当時の貴重作品も厳選再録!
・「トキワ荘」とは
・トキワ荘の青春 絵 吉本浩二
・グラフ ようこそ! トキワ荘マンガミュージアムへ
・インタビュー 高野之夫(豊島区長)、加藤剛(丹青社)、 鈴木伸一、水野英子、よこたとくお、山内ジョージ
・黎明期のマンガ進化論 中条省平
・水野英子と「少女マンガ」誕生 構成・文 図書の家
・厳選! トキワ荘時代のマンガ再録
寺田ヒロオ「漫画つうしんぼ」「おんぼろ地蔵物語」
新漫画党合作「神様からもうひとつ目をもらったら」
石ノ森章太郎「墨汁一滴」
赤塚不二夫「ナマちゃんのにちよう日」
・エピローグ マンガ家たちのそれから
・ミニコラム トキワ荘こぼれ話
トキワ荘グルメ
マンガ家たちの遊び
悪書追放運動とは
手塚治虫のファンへの神対応
なぜ「不二雄」「不二夫」?
週刊誌時代へ 雑誌のうつりかわり
「漫画少年」のすごい投稿者たち
他にもあったマンガ家コミュニティ」
「グラフ ようこそ! トキワ荘マンガミュージアムへ」p.30-37
2020年7月7日、東京都豊島区立トキワ荘マンガミュージアム開場。
建物をリアルに再現。
「木造のように見えるが鉄骨造りコンクリートの二重構造で、窓が開けられず、窓の外の景色は絵で再現されているが、ひと部屋づつ、見える景色がちゃんとズレている」p.39
「インタビュー 高野之夫(豊島区長)」
1999年区長就任、最初の陳情が「トキワ荘を復元した記念館の設立。
石森章太郎『墨汁一滴』第6号 1955年10月10日発行
表紙と自己紹介
赤塚不二夫「ナマちゃんのにちよう日」『漫画王』1958年11月号
中条省平「黎明期のマンガ進化論」
「インタビュー 水野英子」
「当時の日本は、結婚も恋愛ではなくお見合い、小学校でさえ男女が分れて行動し、すこし手を握ったりするだけで大騒ぎになる時代でしたから、マンガでロマンスを描くのも暗黙のタブーになっていました。それはおかしい、絶対に描きたいと思い続け、ついに「星のたてごと」[『少女クラブ』1960年4月号]で青年男女のロマンスを真正面から描いた。出版社にはPTAから文句が来ていたかもしれませんが(笑)、読者は受け入れてくれました。時代の欲求だったのでしょう。ただ笑わせて楽しませるマンガだけでは満足できない時代になっていた。」p.45
「悪書追放運動とは 1955年前後、「日本子どもを守る会」「母の会連合会」、PTAがマンガの有害性を非難」p.50
図書の家「水野英子と「少女マンガ」誕生」p.58-63
「水野英子[1939.10.29- ]が登場するまで、「女児向けに描かれたマンガはあったが「少女マンガ」はなかった。花、ドレス、恋愛、歴史ロマン…… 水野が描くとそれらは少女マンガのスタンダードになり、継承され、伝統になった。水野英子は少女マンガを描いたのではない、水野英子の描くものが少女マンガになった。」p.59
「[高井研一郎(1937.7.18-2011.16.14)]秘蔵グラフ 手塚治虫九州逃避行事件写真とトキワ荘から届いたマンガ家たちの年賀状(関連記事 p.24-25, 50)」p.81
もいいなぁ。
「トキワ荘グルメ」p.41
は、「若葉」のラーメン、「チューダー」、キャベツの味噌汁、コロッケサンドです。
https://main-dish.com/2016/03/21/tokiwaso-matsuba/
トキワ荘近くの「松葉」は漫画家の聖地