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池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)『江戸前通の歳時記 酒肴エッセイ選集(集英社文庫)』高丘卓編 イラストレーション矢吹申彦 集英社 2017年3月刊 224ページ

池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『江戸前通の歳時記 酒肴エッセイ選集
(集英社文庫)』
高丘卓編 イラストレーション矢吹申彦
集英社 2017年3月刊
224ページ
2017年4月24日読了

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087455571
「“てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、
親の敵にでも会ったように、
揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ”
「通のたしなみ」より。
料理人が喜ぶ意外な食べ方から、小鍋だて、
白魚の卵落とし、鯛茶漬、小鰭の親子等々、
旬の味を堪能する料理まで。
食通作家をうならせた酒肴のメニューと
人生の折々に出会った忘れられない味。
本当の通のたしなみを知る食道楽による
名エッセイ集。
目次
1章 江戸前とは(深川の二店)
2章 味の歳時記(一月 橙 二月 小鍋だて ほか)
3章 江戸の匂いのする情景(どんどん焼 好物雑感 ほか)
4章 通のたしなみ(鰭屋へ行ったときはシャリだなんて言わないで、普通に「ゴハン」と言えばいいんですよ。
そばを食べるときに、食べにくかったら、まず真ん中から取っていけばいい。そうすればうまくどんどん取れるんだよ。 ほか)
5章 食べる」

https://www.amazon.co.jp/dp/4087455572
https://www.amazon.co.jp/dp/489456081X

「成熟は舌とともにあると考える池波流“通"の嗜み。
下町生まれの作家が、人生の折々に出会った忘れられない味。
東京に残る“江戸前"を味わう暮らし。
本物の食通による名エッセイ集。
(挿絵 矢吹申彦)」

『江戸前食物誌(ランティエ叢書)』
角川春樹事務所
1997.7
改題、再編集

巻末に
「収録単行本」p.209-211
が掲載されているけれど、
初出をぜひ記載して欲しかった。

1923年1月25日生まれで
1990年5月3日に亡くなられた
池波正太郎さんが
何歳の時に書かれた文章なのかを、
「池波正太郎略年譜」p.198-208
で確認しながら読みたかったなぁ。

高校生の頃(1970-72)毎月読んでいた
『ニューミュージックマガジン』の
表紙にミュージシャンを描いてた
矢吹申彦さん(1944.4.7- )による挿絵と
「くいしん坊正ちゃん」p.212-215
も楽しいです。
なので、

矢吹申彦(1944.4.7- )
『池波正太郎のそうざい料理帖 (深夜倶楽部) 』全2巻
平凡社 2003.7-2004.12
https://www.amazon.co.jp/dp/4582831648
https://www.amazon.co.jp/dp/4582832458
平凡社ライブラリー 2011.1
https://www.amazon.co.jp/dp/4582767206
https://www.amazon.co.jp/dp/4582767214
を読んでみたいです。




「どんどん焼き」
『食卓の情景』朝日新聞社 1973
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J97A6O
https://www.amazon.co.jp/dp/4101156069

「食べる」 
『男のリズム』角川書店 1976
https://www.amazon.co.jp/dp/4048834096
https://www.amazon.co.jp/dp/404132324X

「深川の二店」  
『散歩のとき何か食べたくなって』平凡社 1977
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8SMD0
https://www.amazon.co.jp/dp/4101156107

「冷奴」
「花見とだんご」  
『新年の二つの別れ』』朝日新聞社 1977
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8UBF2
https://www.amazon.co.jp/dp/4022650214

「小説の中の食欲」
「東京の下町」  
『私の歳月』講談社 1979
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8IX4I
https://www.amazon.co.jp/dp/406183231X

「通のたしなみ」  
『男の作法』ごま書房 1981
https://www.amazon.co.jp/dp/4341012541
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J7Y6IQ

「味の歳時記 一月~十二月」  
『味と映画の歳時記』新潮社 1982
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J7O8SE
https://www.amazon.co.jp/dp/410115628X

https://viewer-trial.bookwalker.jp/03/15/viewer.html?cid=29abb76c-ccc5-4dd6-99b9-07885eebb8c6
で16ページまで試し読みできます。


「私を可愛がってくれた曾祖母が八十をこえて、
老衰の床についたとき、亡くなるまでの三カ月間、
私は小学校から帰ると、すぐさま台所で、
曾祖母が好物の素麺を茹であげ、
附汁(つゆ)までつくった。

できあがって盆に乗せ、
二階の三畳に寝ている曾祖母の枕元へ持って行くと、
曾祖母はさもうれしげに笑って、
巾着の中から二銭くれる。
別に、それがほしくてやったわけではない。
母は働きに出ているし、祖母は家事にいそがしい。
だから、十歳の私がやったまでだ。

曾祖母が亡くなったとき、
毎日もらう二銭が一円五十銭たまっていた。
そこで、すぐさま、かねてから食べたい食べたいと
念願していたビーフ・ステーキを、
上野広小路の松坂屋の食堂へ食べに行った。

食券を売っている女店員が、
「お母さんは来ないの」と、問いかけたことを、
いまもおぼえている。
そのときのビーフ・ステーキの味は、
いまも舌に残っている。」
p.184「五章 食べる」

http://swdworld.starfree.jp/syotaro/ike-nen1.htm

池波正太郎年譜 その壱 1923-1955

http://swdworld.starfree.jp/syotaro/ike-nen2.htm
池波正太郎年譜 その弐 1956-1975

http://swdworld.starfree.jp/syotaro/ike-nen3.htm
池波正太郎年譜 その参 1976-1998

https://ikenami.info/
池波正太郎公式サイト
https://ikenami.info/database/
作品データベース

読書メーター
池波正太郎の本棚(登録冊数28冊) https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091233

食べ物の本棚(登録冊数794冊 著者名順)
エッセイ、小説、マンガ、絵本、レシピなど
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091194

https://note.com/fe1955/n/n3970a7b5632c
池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『味な映画の散歩道』
河出書房新社 2013年2月刊
224ページ

https://note.com/fe1955/n/n3b2fb5b392a8
池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『正太郎名画館』
河出書房新社 2013年4月刊
232ページ

https://note.com/fe1955/n/n618d4e74e848
池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『鬼平犯科帳 一
(完本 池波正太郎大成 4)』
講談社 1998年5月刊
838ページ

https://note.com/fe1955/n/n7d801714fa4c
池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『鬼平犯科帳 二
(完本 池波正太郎大成 5)』
講談社 1998年7月刊
846ページ

https://note.com/fe1955/n/n340dc7ac9d04
池波正太郎 (1923.1.25-1990.5.3)
『真田太平記 一
(完本 池波正太郎大成 18)』
講談社 1999年3月刊
908ページ

https://note.com/fe1955/n/n1c1d20c365dd
池波正太郎(1923.1.25-1990.5.3)
『真田太平記 二
(完本 池波正太郎大成 19)』
講談社 1999年4月刊
908ページ

https://note.com/fe1955/n/n5c9aefbf1967
池波正太郎 (1923.1.25-1990.5.3)
『真田太平記 三
(完本 池波正太郎大成 20)』
講談社 1999年5月刊
912ページ
真田太平記読本(新潮文庫)』
新潮社 2015年12月刊
 328ページ

https://note.com/fe1955/n/naa86fd8067c2
池波正太郎 (1923.1.25-1990.5.3)
『雲霧仁左衛門 忍びの女
(完本 池波正太郎大成 17)』
講談社 2000年2月刊
954ページ

https://note.com/fe1955/n/n58b2b7088b0f
北村薫(1949.12.28-)
「中野のお父さん
[池波正太郎]「白浪看板」と語り」
『オール讀物』2023年1月号
六代目三遊亭圓生
「白浪看板」


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