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大きな決断にあった感情 4年 主将 本間洋平
4年生のブログの最後を努めさせていただく本間洋平です。この1年間の感じたことや想いを書いたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
いつからだっけ?同期や後輩のプロ内定が決まって、それを悔しいと思えなくなってきたのは。1ヶ月前くらいになるが、悠太(3年/新井悠太)がU-22日本代表に選ばれた時も昔なら悔しくて仕方なかったはず。今はただ心からおめでとうが出てくる。それもいいことではあるけれど。
大学に入ってからすぐは中学、高校と選抜で一緒だった選手がプロの世界で活躍していると、「悔しい、早く自分もプロになって追いつきたい」そう本気で思っていた。
しかし結局4年生になるまでスタメンで試合に出れたのはほんの僅か。就活は元々すると決めていたが、サッカーを続けない選択が4年生の最初にはすでに現実味を帯びていた。
シーズンが始まってありがたいことに毎試合スタメンで出ることができて、本気でプロを目指してやっていた。でも試合を重ねていくにつれて、「試合出てるけど俺なんもしてなくね?」自分のチームにとっての存在意義はほぼ感じられていなかった。
自分がプロのスカウトなら自分を取るか?いや取らない。そんな風に思っていることがずっとで、プロに行っても活躍できる未来が自分の中で想像出来なかった。
プロになることがゴールではなく、そこから活躍することが大事だと分かっていた。だからこそ厳しいなと感じていた。
そんな中就活は順調に進み、5月の終わりには内定を貰っていた。将来の道が1つあると安心できる。これでサッカーに集中できる。でも今考えるとその安心感が、がむしゃらさを無くしていたのかもしれない。
去年の夏、現在水戸ホーリーホックで活躍している井上怜(井上怜選手/2023年度卒)が“就活を全くしないで自分を追い込んでプロだけを目指す選手”と“就活で内定を決め、サッカーに集中してプロを目指す選手”がいると言っていて、怜は前者だった。そして見事にプロになっていた。
私はその話を聞いた時から後者が合う人間だな、と勝手に思っていた。その選択も間違ってはいなかったのかもしれないが、最後までプロになりたいと足掻く気持ちがあっても良かったのかなと思う。
これまでサッカーで関わってきた、先輩や後輩、友人などからは、一時期インスタグラムで誰かがプロが決まったストーリーをあげる度に「洋平はどうするの?」「どっか練習参加行ってるの?」など多くの連絡が来ていた。
最初はまだなんもないよ、頑張る、などと返していたが、次第に自分のプロへの意欲が無くなって行く中で、そういった連絡がくるのがなんだかモヤッとすることが多くなり、インスタグラムもストーリーも上げなくなった。多くの人が自分に期待してくれているのはとても嬉しかった。しかし今の自分の現実を見て不甲斐なさばかり感じていた。
関東リーグが中断する8月、9月この時期に多くの選手はプロの練習参加に行く。この期間私はずっと怪我をしていてリハビリをしている日々。もう、その少し前からプロには行かないという選択を自分の中でしていたからこそ、そんなに焦りはなかったが、この期間で自分の中ではっきりと区切りはついたんだなと思う。
中断期間の最初の1週間はoffで、私は北海道に帰省していた。この時両親に初めてプロという選択肢は今のところない、そう伝えた。
私は両親がとても好きで尊敬もしている。リーグ戦の後にはLINEで「お疲れ様」や「頑張ったね」、「怪我は大丈夫かい?」など常に応援してくれていた。だからこそ面と向かって伝えるのはとても勇気が必要だった。
「洋平の人生だし好きに決めていいんだよ」そう言ってくれたが、ずっとプロになると願っていてくれたはずなのに、ならないと言われたら本音はどうかは分からない。自分の中でプロは厳しいなと考えている時も常に両親の顔が頭に浮かんでいた。両親への感謝は計り知れない。この先たくさんの恩返しを私なりにしたいと思っている。
中断期間も終わり、リーグ戦も再開した。怪我が良くならず応援をしている日々だったが、本気でチームが勝って欲しい、そう思える日々だった。
多くの選手がかどうかは分からないが、自分が出れていない時は、チームに勝って欲しいものの、みんながいいプレーだとまた試合に出られない、そんな想いから本気で応援できる人は少ないんじゃないのかなと思う。
実際試合に出れていない3年生の時なんてそう思うことの方がほとんどだった。自分だけが思ってる事だったらめっちゃ嫌な奴になっちゃうけど(笑)
チームの勝利を1番に考えられる、これが良い心境の変化と言えばそうなのかもしれないが、第一線でサッカーを続けていく人間はこんな気持ちにはならないはずだ。
これまでの文章だとプロにならなかったと聞こえるかもしれないが、ただなれなかっただけだ。能力も熱量もプロになるには欠けているものが大きかったんだと思う。
約17年間本気で続けてきたサッカーでプロになれなかったのは残念だし、今はまだ分からないが、将来もっとやれたのに、と後悔する日が来るかもしれないなぁーと思っている。
でもこの1年悔いは残さず最後までやってきたつもりだ。普段ヘラヘラして、冗談ばかり言っていたがこの1年はこんなことばかり考えて過ごしていた。
このブログの通り明るいことは少なかった大学4年間だった。辛く感じることが多かったのかもしれない。普段そんなに悩む方でもないので気付いていなかったが、こうやって文に書き起こすと改めてサッカーを辞めるという実感が湧き、涙も出てくる。
こんな感じで頼りないキャプテンを1年間支えてくれた、同期、後輩、マネージャー、スタッフありがとう。
この1年、人との関わりは特に大事にしてきた。今後人生でサッカー以上に本気に、そして熱くなれることは見つからないと思う。だからこそ、そこで出会う人は大切だと感じたからだ。残り少ない期間だが、生意気な後輩達はがめつくご飯誘いにこいよ。
長くなってしまったが、自分の思ったことを正直に書けて良かったなと思っている。読んでくれた人ありがとう。
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そして今週末は関東リーグ最終節。勝てば自力でインカレ出場を決めるチャンスである。次の試合を人生ラスト試合にする気は全くない。なんとしてでも勝ち、このチームでもっと上へ進みたい気持ちでいっぱいだ。
東洋として1年間積み上げてきたことを全面に出して、チーム全員で戦い、必ずインカレ出場を決めます!
*関東1部リーグ第22節
11月18日(土) 14時00分キックオフ
vs法政大学
@埼玉スタジアム2002 第2グラウンド
是非会場に足を運んで、応援よろしくお願いします!
東洋大学体育会サッカー部 4年 主将 本間洋平
本間洋平(ほんま・ようへい)2001年7月23日生まれ
コンサドーレ札幌U-12→コンサドーレ札幌U-15→コンサドーレ札幌U-18
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