虹の彼方に
全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2024決勝ラウンド最終日現地で見てきました。
まずは飛鳥FCのみなさんおめでとうございます。ホームスタジアムは橿原でしょうか。三重県民としては近くて助かります。
で、現地で見た人間としてはしばらく忘れる事のないであろう第2試合VONDS市原vs福井ユナイテッド
数日経ったら過去と結びついて考えがぐるぐる回ってるので、自分のためにここに吐き出させて下さい。
逆転でJFL昇格の可能性をつかみ取るには3点差で福井を倒すしかない市原。市原5-3福井で後半ATに突入。なんとしても1点を取りに行く市原。その相手に押され気味の福井。
後半47分くらい。市原のコーナーキック。市原はGKまで上がるパワープレーを仕掛ける。しかし市原の選手のシュートは福井GKがキャッチ。
福井の選手が市原ゴールに向かって走っていく。当然だ。市原のゴールは守人が誰もいないのだから。福井サポさんからも前へ!の声があがる。
しかし福井GKはそうしなかった。その場でボールを抱えて倒れて試合を落ち着かせる事を選んだ。それを見て私は「福井は2点差での敗戦を受け入れる事にしたんだな」と思った。
https://www.youtube.com/live/RH9YIQA_LL8?si=ObE0t40oJs3Q5BAH&t=7644
その約2分後、福井自陣左サイドでボールを奪う事に成功。相手のプレッシャーはきつくない。2点差の負けを受け入れる事にしたと思った私は一旦落ち着かせるか、大きく蹴り出してFW陣を信じるのかなと思った。私には福井の守備は混乱状態にあるように見えたし、福井には押谷選手、大石選手というJリーグでの百戦錬磨の経験を持つFWがいる。後半途中にはフィジカルの強いFW北脇選手も投入されている。
そこから福井の展開としては、前線へつなごうとして相手のディフェンスに引っ掛かり市原ボールに。そこからシンプルな攻めでフリーの市原、谷口選手が落ち着いてゴールを決める。
https://www.youtube.com/live/RH9YIQA_LL8?si=HfBFDdcXlcOqwFsj&t=7708
もしかしたら、福井のプレーは問題なくて、市原の気力が上回った結果なのかもしれない。福井としてはそういう戦い方で今まで成功してきたのかもしれない。全ては結果論でしかない。ただ、あの時のピッチに立っていた福井の選手たちの共通の意思としてはどうだったのかが気になってしょうがない。
そして、福井がそこから希望をつなぐために残された時間はあまりにも少なかった。
8年前、地域決勝の決勝ラウンド最終戦。鈴鹿アンリミテッドvsヴィアティン三重。勝ったほうがJFL昇格。負けたほうは来年地域リーグからやり直し。
その試合での鈴鹿のスタメンは、その年のほぼ全ての試合を見てきた私にとっては不可解だった。勝利とは別の目的があって組んだようにさえ見えた。(監督もその試合のコメントでメンバーチョイスについては間違いを認めてたなあ)
結果は1-4で鈴鹿の敗戦。本気で昇格したいならわずかな隙ですら作ってはいけないのだと思った。
私は某資格試験を受験する際に、模試をいくつも受けました。そこで模試開始後わざと5分くらい何もせず時間が足りない状況を作り出して、焦らずどう対処するかの練習をしたり、笑われるかもしれないけど、マークシートの塗り方とかも色々試しました。
試験は1年に1度しかなく、また合格率は一桁。それくらいやらないとと思ってました。(おかげ様でその年合格しました)
地域CLってあらゆる場面を想定して対処する術を持ち合わせないと勝ち抜けない大会になっているのだなあ…と改めて思った。
超狭き門なうえに、どこも戦力、経験値が上がって差がない。故に当然ではあるのだけど、なかなかしんどい大会ですね。
両者がその想いを達成される日が来る事を祈っております。