保険外サービス     てごナースきたひろ   救急対応について2

前回からの続き

居間で横たわるAさんを発見する

私は「しんどい、しんどい」と悶えて苦しむAさんに声をかけて近寄りました。
会話は成立するので意識ははっきりしていました。
真夏の暑さなので熱中症も考えられます。直ぐに心配しているだろう娘さんに状況説明の電話をしました。
電話をしながらAさんの手首に指を当てて脈拍を確認しましたが正常範囲の脈拍、熱感も無かった。
私が駆けつけたことに娘さんは安堵しておられました。
「今からバイタル測って、また報告しますね。」と言って電話を切りました。
Aさんの血圧を測ろうにも吐き気がひどくなり身悶えするのでなかなか測定が出来ず。
頭痛や胸の痛みの訴えは無いが、だんだん吐き気がひどくなっていくので、私は救急車の手配をしようとしました。
すると遠くに救急車のサイレンの音が聞こえてきました。
「娘さんかケアマネジャーが救急車を読んでくれたのかな?」と考えながらその音が近くなるのを待ちました。
そして救急車が来たことを娘さんに連絡しました。
その間もAさんは「苦しい苦しい、しんどいしんどい。」と言って横たわっていました。
救急車の音が家の前で止まったので、私は走って玄関の扉を開けに行きました。
玄関から救急隊員に
「この家です。こっちに来て下さい。」
と叫んで家の中へ誘導しAさんの元へ急いで戻りました。    
Aさん宅は車が家の前まで入ることが出来る庭があるので、救急車は道路から庭に入ってきました。
玄関から救急隊員が家に入ってきたので、「ここにいます」と部屋へ呼び込みました。
救急退院は私の声を頼りにAさんが横たわる居間に入ってきました。
救急隊員から
「あなたはどちら様ですか?」
と聞かれたので首から下げている名札を見せました。救急隊員も一体この男性は何者なのかと疑問に思うのも無理は無いですよね。
名札を見た救急隊員は
「ああ、てごナースさんでしたか。」と私を認識しました。
私はAさんを搬送しやすいように導線を確保するためテーブルなどを動かしながら、Aさんのそばに来た救急隊員へ状況を説明しました。
救急隊員はAさんの状況を確認しながら、救急搬送する準備を始めました。
救急隊員からAさんの保険証があるかと聞かれたので、いつもAさんが持っているバッグから保険証を取り出して救急隊員へ手渡しました。             救急隊員3名でAさんをストレチャーに乗せて救急車内へ移動しました。
とりあえず救急車へ乗ったことを娘さんに電話連絡し、搬送する病院が決まったらまた連絡すると言って電話を切りました。
救急隊員がAさんの名前や年齢を確認したので私が答え、持病の有無や、かかりつけ病院、担当医など必要な情報は全て伝えました。

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