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ストライカーになりたくて|山本怜央
FW #2 山本怜央
神奈川県立光稜高校出身
スケールの大きなセンターフォワード。得点感覚に優れたダイナミックなプレーはチームから愛された。
山本怜央の最後のメッセージ。
足は遅い。パスは浮く。トラップは明日の方向へ。身体はでかいがすぐ負ける。ヘディングは上空へ。ドリブルはできない。相手をかわすなんてもってのほか。守備は一向に改善されない。
この状態から4年間を通じて多少は成長したと思う。でも自分は大学レベルでは何もできなかったし、いくつかに関しては諦めていて直す気もなかった。
そんな自分だったけど絶対に譲れなかったことが一つだけある。それはゴールを決めることだ。執着と言っていいくらいここだけはこだわっていた。忘れたなんていってチームメートと話をするときはとぼけてたけどほんとは大学に入ってから決めたゴールはすべて覚えている。逆に決定的なチャンスを外したのも全部覚えている。自分のゴールに対する信条は「一本のチャンスを絶対に決めること」である。悲しいことに、自分は技術が無い分シュートチャンスがあまり巡ってこない。だからこそ、一試合に一本あるかどうかのチャンスは絶対に決めようと思っていた。
4年間ほとんどの時間をBチームで過ごした自分がチームへの思いを語っても薄っぺらいし、「意思決定がうんたら」みたいな抽象的な話は引退ブログで書いても面白くないので自分の4年間のゴールへの軌跡を書こうと思う。しばしお付き合いを。
1年生、当初は相手のレベルに圧倒されて全く活躍することが出来なかった。だが、初ゴールを挙げるとそこから大学のリズムに少しずつ慣れ、ゴールを決めることが出来るようになった。
ビッグチャンスを外すこともあったけど、自分の中では及第点には達していたと思う。
2年生、コロナの影響で試合出場時間が限られたが、大学で初めてハットトリックを達成することが出来た。実数は少なかったけどプレータイムに換算すれば悪くはなかったと思う。
3年生、前半と後半で天と地を味わった。前半シーズン最初のTMでゴールを決めることが出来た。その後少し遠ざかったものの怪我明けにゴールを決めることができ、さらにサタデーリーグという準公式戦の場でハットトリックを達成できた。他の部分を棚に上げて、ゴールを決めるという点だけみればよかったと思う。
秋以降シュートが入らなくなった。決めるイメージは見えるのに一対一で上にそれてしまう。4試合連続で一対一を外した。この時期は本当に苦しかった。あくまで紅白戦だけど久しぶりにぶち込んだときは本当にほっとした。
そして4年生、怪我から始まったが、復帰後初戦でゴールを決めることができた。次の試合では3年連続のハットトリックを達成することができた。シーズン頭、自分でいうのは恥ずかしいがものすごいペースでゴールを量産していた。右足首、腰、両膝と度重なる怪我と、コロナの影響で3分の1くらいは離脱していて、さらに最後はペースを落としたがそれでもかなりのペースでゴールを決めることが出来たと思う。引退試合で最後ゴールを決めたことで悔いもなく終わることができた。4年間の中では最高の出来だった。
こんなこと書いてきたが所詮相手もBチームだからあくまで雑魚狩りにすぎない。
常にゴールを決めていた城所さん、僕が入ってから2年間の間ずっとストライカーとして君臨していた瀬山さん、リーグ戦で10点も決めちゃう七條さん。ずっと上で活躍していた人たちばかりで自分とは戦うフィールドが違った人たち。でもゴール数だけは負けないと心の中でひそかに闘志を燃やしていた。そしてそんな偉大な先輩方に「お前すごいな」「怜央はゴール決めてるイメージ」なんて言われた時本当にうれしかった。後輩にいじりか本気か分からないけどレオバズーカの略でレオバズって言われるとき(後半は怪我の影響でほとんど振り切ることはなかったからほとんどイメージだと思うけど)うれしかった。そしてゴールの裏には沢山のチームメートがいる。守備をしてくれたチームメート。ボールを運んでくれたチームメート。ラストパスを託してくれたチームメート。みんながいなければ一点たりともゴールを決めることはできなかった。本当にありがとうございます。ありがとう。
対外試合4年間36ゴール。
他に何にもできないし、4年間碌にチームに貢献もできなかったけど、これだけは少し胸を張っていいんじゃないかなと思ってる。
最後に
入部当初のブログで書いたように自分のサッカー人生は途中までどうしようもないものでした。そんな状態から体育会サッカー部で4年間を終えたというのは奇跡のように思えます。過去の自分に言っても信じてもらえないでしょう。悔いもありません。今のところ今後やる予定もありません。
ア式のチームメート、指導者、ぼっしーさんをはじめとするOBの皆様。4年間本当にありがとうございました。
今まで一緒にサッカーをしてきたチームメート、指導者、そしてずっと応援し続けてくれた親。恐らく自分の気持ちを公に吐露する最後の場であろうこのブログ。この場をお借りしてお礼を言いたいと思います。本当にありがとうございました。
これをもってブログの締めとさせていただきます。