W杯 GL第1節振り返り
(ヘッダーはKAMO柏店の展示)
ついに始まったカタールワールドカップ、日本社会での生活を捨てて毎日深夜の11時間をサッカーに捧げている皆様、いかがお過ごしでしょうか。私はとても眠いです。
ここまでは毎試合見ることが出来ています。見る側の疲労の山場は第2節ですね。19時から30時まで起きて、そこから日本でまともに社会活動できるような人はどのような鍛錬を積んでいるのでしょう。
毎試合ごとにTwitterに軽く振り返りを残しているので、それをまとめてコピペしていきます。グループ順に並べ替えてありますが、書いてるときは試合開催順なので、noteだと書き口に違和感があります。
グループA
○カタール 0-2 エクアドル
カタールのやりたいことをエクアドルが個の力と規則で完全に封じた印象。カタールはこのプレーが開幕戦に呑まれたものなのか、それとも実力なのか、第2節のセネガル戦が試金石であり背水の陣に。
○セネガル 0-2 オランダ
先程の試合とは打って変わって、両チーム守備と攻守の素早い切り替えによって引き締まった試合に。セネガルは途中内容では勝っていた。それでもその状況を跳ね返すのが強豪、ネーデルラントがメンディの守るセネガルゴールをこじ開けて初戦勝利。
グループB
○イングランド 6-2 イラン
※ネーションズリーグは参考記録です。
優勝を考えるなら個で圧倒できない強豪相手に対してどうなるかが分からないけれど、少なくともGLでは不安材料は無さそう。ここから🏴🇺🇸と実力が近くなる相手と対戦するイランは、是非切り替えてほしいところ。
○アメリカ 1-1 ウェールズ
W杯にかける想いが強い両チーム同士の試合は、初戦とは思えないほど力を出し尽くす死闘に。猛プレスの結果後半バテてしまったアメリカと、後半明らかにゲームを変えることができたウェールズ。どちらも🏴には敵わないような気もするが果たして。
グループC
○アルゼンチン 1-2 サウジアラビア
サウジは徹底したハイラインとライン管理でアルゼンチンの裏抜けを実質的に無力化。そして後半に逆転。慌てたアルゼンチンは効果的な改善手段を取れないまま試合終了。順当な試合結果が続いた中起きたアップセット、波乱は伝播するか。
○メキシコ 0-0 ポーランド
こちらもスコアレス。基本的にはメキシコの試合だったが、レバンドフスキが1人で破壊できるポーランドは割り切ってカウンターで攻勢をかけていた。PKを決めていれば戦術的勝利だったが、オチョアが許さず。グループCはさらなるカオスへ。
グループD
○デンマーク 0-0 チュニジア
今大会初のスコアレス。デンマークはチュニジアに撹乱されつつも勝てるぐらいの力の差はあったはず。勝ち点2の違いを生んだのは試合を決めきる力か。次戦のフランスまでに成熟できるかが今大会の鍵を握る。チュニジアは2弱の下馬評を覆す第一歩に。
○フランス 4-1 オーストラリア
前回王者のジンクスも、豪の守備も希望も、全て破壊したフランスの揚々たる凱旋行進。特に後半は仏のワンサイドゲームで終了。ベンゼマの不在もジルーが完璧に埋め、エムバペは絶好調。この破壊的な攻撃をデンマークはどう止めるのか。
グループE
○ドイツ 1-2 日本
後半に反転攻勢を仕掛けた日本が2得点、逆転で大金星!全てが上手くいったフォーメーション変更と選手交代、日本人の手の平が無くなる素晴らしい結果。コスタリカ戦も挑戦者のメンタリティで連勝を。日本万歳。
○スペイン 7-0 コスタリカ
グループC、アップセットの次は衝撃のワンサイドゲーム。ナバスから7点取り、被シュートは0本。完全試合とはこのことか。コスタリカは前半で粉砕された気持ちを全く立て直すことができず。この完敗から日本戦へどう来るのか、逆に対策が難しい。
グループF
○モロッコ 0-0 クロアチア
これまた渋いスコアレス。クロアチアはモドリッチ以外の選手が消えてしまい、モロッコの守備を崩せるほどの攻撃の形があまり見えなかった。前回準優勝チームの姿は初戦ではそこになく、次節のカナダ戦でどれだけ取り戻せるか注目。
○ベルギー 1-0 カナダ
🇨🇦に勝機は確かにあった。PK以外にも勇敢にプレスをかけて🇧🇪を困らせ、自分達の時間帯を作り出していた。素早いパス攻撃も確かに封じていたが、その結果選択されたロングパスをバチュアイに沈められた。🇨🇦は最後の精度が課題かな。
グループG
○スイス 1-0 カメルーン
GKオナナの奮闘むなしくカメルーンがW杯連敗記録更新。攻撃陣は応えたかったが元気も工夫もなし。一方スイスは手放しでは喜べないものの「らしい」勝ち方で、ブラジルの次点争いに一歩リード。
○ブラジル 2-0 セルビア
全チームの初戦が終了。最後に登場したブラジルが優勝候補本命の下馬評を裏切らない試合を見せて勝利。セルビアはよく守っていた。相手によっては7-0でも全くおかしくない攻撃を苦しめていた。🇧🇷はまだ可能性を祕めていそうなのが恐ろしい。
グループH
○ウルグアイ 0-0 韓国
決め手、サプライズに欠けていた両チームの戦いはスコアレスドロー。🇺🇾は豪華なメンバーと思われただけに意外だった。まだ整理整頓が上手く行っていない様子。🇵🇹戦までにどこまで仕上げられるのか。
○ポルトガル 3-2 ガーナ
45分に詰め込んでいい情報量ではない。
CR7の先制PKから始まったノーガードの殴り合い、ポルトガルは稚拙な守備によって追いつかれなかったことを喜ぶべきか。圧倒的と思われた2強はそれぞれ問題が露呈、グループHも混沌へ。
Twitterの180文字に収めるのが難しかった、一口レビューの一覧。文字数削減のために国旗を使ったり使わなかったり、統一感0な怪文書の束をご覧いただきました。そもそも深夜テンションでまともな文章が書けるわけないんですよねぇ!
個人的今節ベストゲーム
○ドイツ 1-2 日本
文句なしに日本の勝利がベストゲーム。23時過ぎにも関わらず普通に叫んでた。隣人さんごめん。
前半はドイツのサンドバッグだった日本。それでも体を張った守備に加え、絶体絶命のピンチで放たれたドイツのシュートが尽く外れてくれたことで、PKの1失点のみでハーフタイム。奇しくも前日にサウジアラビアが大金星を上げた試合と同じ展開、それでもあまりに圧倒的な内容の前にはポジティブになれず、迎えた後半。前半全く目立たなかった久保を冨安に変えて3バックへ。ドイツも血眼になって追加点を取るような姿勢ではなく、ある程度リスクを減らした戦い方をしていたように思えた。後半12分には前線で効いていた前田大然から浅野を投入したことで終了感が100倍ぐらいに爆増。後々、手の平をねじ切ってスライディング土下座することになるとは。嬉しい誤算でした。
浅野と同タイミングで入った三笘は当初守備タスクも受け持っていたことで本領発揮が出来にくくなっていたものの、長友から変えたことで攻撃姿勢がより明確になり、30分に酒井から伊東をWBにしたことで全軍総突撃フォーメーションが完成。日本人すら机上の空論止まりで実行するとは思わなかった戦術にドイツは対応できず。三笘起点から南野シュートの跳ね返りを堂安が押し込んで同点、そしてそれまで不評を買っていた浅野が裏へ抜け出し、プレッシャーを受けながらも、ノイアーの肩口を打ち抜いて逆転!
人間って本当に驚嘆すると声も出ないんですね。応援配信をしていた人たちの様子を見ても、1点目は全力で喜んでいるのに逆転弾は起こったことが信じられないような顔をしていて、みんな同じような感じで笑っちゃいました。
まさかの逆転弾を食らったドイツは猛攻をしかけるも次節のスペイン戦も考慮してか後半22分にギュンドアンやミュラーを下げており、満を持して5バックの絶対防衛ラインを敷いた日本を崩すほどの丁寧な攻撃は出来ず。クロスやセットプレーこそ恐怖したものの、7分のアディショナルタイムを根性で守り抜いたサムライブルーが勝利!
本当に感動的な試合でした。4年前のロストフの14秒が報われるような勝利。ドイツのシュートが日本同点までに一本でも入っていたら、きっとそのまま虐殺ルートへ入っていたことでしょう。
ただ、試合終了と同時に本田さんが言っていたように、まだここから。コスタリカ、スペインと2連敗してしまっては元も子もありません。ベスト8になれる地力はあると思います。あとはどう勝利までの道筋を切り開いて行くか。
と、冷静に分析しているように見えますが、この興奮が冷めるはずもないまま迎えたスペインとコスタリカの試合で7-0というホラー映像を見たことで冷静になりました。夢と現実の行き来が激しすぎる。
32カ国の初戦終了からすぐ始まる第2節、一体どのようなドラマが待っているのか。眠れない夜はまだまだ続きます。