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ミュージック・フロム・アナザー・ルーム


留学する記念にと慕っていたお兄さんがくれたMDはトム・ウェイツ。「Grapefruit Moon」「Downtown Train」は何度聞いてもあきなくて、つらい試験勉強のおともになった。


シャーデーはボストンで偶然出会ったお姉さんに連れられてコンサートに行った。上下ぴっちりのホワイトスーツだったのに、とんでもない色気をふりまいていた、当時齢40を超えたシャーデーにノックアウトされた。


ブルース・スプリングスティーン。渡米前に出会ったアルバム「明日なき暴走」を大事に聞いていたから、一目ボスに会いたくて、ボストンとワシントン州タコマに2度見に行った。ドジだからワシントンD.C.と間違ってチケットをとって大慌て(結局行ったけど)右も左もわからぬ小娘を世話してくれたタコマのおじさんたち、ありがとう。


レイ・チャールズ。両親の結婚祝いにプレゼントした来日チケットは運よく前の列で、コンサート終了後興奮した母は、思わず舞台に駆け寄ってレイに声をかけたら、手首をすっと握られてお礼をいわれたらしい。のちに映画「Ray」でその意味を知ってニヤリ。


ジェフ・ベックは昔あこがれてた人のお気に入りで、部屋に遊びに行くたび流していた。「哀しみの恋人たち」をたまに聞きたくなる。あと、シンディローパー「Time After Time」ペットショップボーイズ「You are always on my mind」もよく聞いてたな。


キース・ジャレットは叔父がスピーカーにこりだす原因をつくったひと。バッハの「ゴールドベルク変奏曲」を聞いたのは映画「羊たちの沈黙」。レクター博士がグールドのピアノにうっとりしながらシリアルキラーに変身する場面がなんともいえない。いまでも仕事に煮詰まるとかけている。


友人が「My Mr.Lonely Heart」をカラオケで歌ってて、ASKAソロを好きになった。いろいろある歌手だけど、才能と行動は比例しない。女心を良くも悪くもここまで描けるひとは、かれか来生たかおくらいじゃないか。


サム・スミス。「Stay with me」からはいってアルバム買って、ちょうど遠距離恋愛中の相手に(地球の裏側まで)会いに行く途中で胸にドストライク。旅のお守りでした。別々の道にいくことになったけど、あの曲のおかげで、伝えたいことは伝えられたと思う。


中島みゆき。はじめて買ったアルバムが彼女のベスト。過去に迷いそうになったら「御機嫌如何」でリセットするのがどんな薬よりも効く。


アラニス・モリセット。「ジャグド・リトル・ピル」地元のCD屋においてあったジャケットに魅かれて購入。歌詞も声も衝撃だった。はじめてひとりでいった武道館コンサートのツアーTシャツはまだもっている。


サヴェージ・ガーデン。「Crash and Burn」PVをMTVでみて大好きになった。最後の歌詞が手話で、一生懸命おぼえたな。


T-BOLAN。「愛のために 愛の中で」を学校の放送室でかけて怒られた思い出。森友嵐士の歌詞はロマンチックすぎるけど、たまに聞きたくなる夜がある。


米米CLUB。中学の同級生がくれたカセットテープにはいってたのは「浪漫飛行」だった。当時のライブ映像のビデオをもらってずっと見てた。「ひとすじになれない」とかの歌詞の重みは、いまならすごくわかる。ちなみに同じマンションに米米ダンサーが住んでいた。


桑田佳祐。サザンよりあなたが好きです。「祭りのあと」が名曲すぎるので、友人とふたりで「ああいう生き方をしたいわけじゃないけど、ああいう生き方をするんだろうな、俺たちは」と話していたら夜が明けた。


デイヴ・コズ。友人がジャケ買いして、巡り廻って私の手元にやってきたアルバム。フュージョンサックスというジャンルを越えてる気がする。聞いてると気持ち良すぎて、天国に行きそう。


エニグマ。J-WAVEの公開録音に渋谷に通っていたら、店員さんにもらったデモCDがこれだった。「Return to Innocence 」は中二病の私をいやしてくれました。いや、悪化させたのかも…


ヤニー。母が文通相手に教えてもらった、ギリシャの音楽家。「Yanni Live at the Acropolis」アテネの神殿で行われたライブパフォーマンス、これ以上のものをまだ見たことがない。留学中にであった友人のロシア人も偶然このアルバムを持っていて、狭い学生寮でふたりでイヤフォン分け合いながら聞いてうっとりしてた。


私の古いiPodにはいろんなひとの思いがつまってる。


以上!






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