2023年にみた映画
映画館でみたもの、サブスクオリジナル作品の感想。
ネタバレ満載です。
★が付いているのは女性監督・プロデューサー作品
ザ・フラッシュ★
待ちに待ってたDCユニバース、正直エズラ・ミラーの問題でバットガールじゃないがお蔵入りになるのではと戦々恐々していた…ぎりぎりまでレッドカーペットやらないし、久々にやきもきした案件。ありがたいことに試写会に誘われ一足先に見たけれど、まさかの「これは編集中なんで完成版じゃないよ!できれば映画館でみてね」と監督チームからの冒頭メッセージ。
とはいえ、映画自体はめちゃくちゃ面白かったです!
スーパーガール→全クィアガールの夢なので1億点
ベンアフバッツ→筋肉5,000万点
キートンバッツ→無限大の愛
若いバリー→きゃわ
フラッシュ→苦労人
ママ→すごい好き
パパ→誰や でも好き(俳優が変わってた)
試写会と完成版の大きな違いは、最後の車から出てくる人物を映さなかったこと、キートンバッツの最期の台詞かな。ケイジのカメオ出演には興奮のあまり「はわわ…」と声をあげてしまった。海外ではCGの出来がうんたらかんたらとものすごーく悪意のある低評価をつけられているけれど、全然気にならなかったわ。主人公バリー・アレンにとっての幸せってなんだろう?を考え始めると胸が痛いので割愛。過去・現在・未来の時間軸を行き来するBTTFのオマージュ盛沢山なのでアラフォーには刺さるのでは。過去は変えられないのか、と己に問うのは古今東西ヒーローのあるべき姿だけどそれを三者三様やってるのが好きだった。正統派ぽくみせてるけど、ひとひねりあるのがDCらしい。★アンディ&バーバラ・ムスキエティ監督
WORTH 命の値段★
米国911テロと遺族のお話。マイケル・キートンはいいぞ。★サラ・コランジェロ監督 感想はこちら
ザ・クリエイター 創造者
監督のブレードランナー愛がすごい。感想はこちら
対峙
高校銃乱射事件の被害者家族・加害者家族の対話ドラマ。テーマのヘビーさは今年ナンバーワン。正直銃刀法がきっちり稼働している日本にいるとイメージわかないかもしれないが、こと米国だと職場・学校・スーパーマーケットとあらゆる日常生活の延長線上に銃の恐怖がある。なぜあなたは息子が銃に興味を持つのを止められなかったのか、なぜ私の息子は死ななければならなかったのか。答えはないとわかっていても次に進むための答え合わせをしなければいけない遺族のつらさ。原題「Mass」の意味がわかるラスト。できれば、我々のように銃社会に生きていないひとにこそ見てほしい。
ミッションインポッシブル デッドレコニング
グレースは悪くないんですよ。イルサを消した監督に怒ってます。以上。
ウェルカム・トゥ・ダリ★
ダリの作品より人物像に重点を置いた作品。奥様のクレイジーさが際立っていた。当時のデカダンスと美術歴史をさくっと学べるので良作。ベン・キングズレーって79歳なのか…すごいな。エズラ・ミラーが若い頃のダリ役でびっくり。エキセントリックな役が似合うのでしょうがない。★メアリー・ハロン監督
ジョン・ウイック コンセクエンス
1~3のあらすじ!をちゃんと映画館の冒頭で流してくれる親切設計。
真田広之、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルドと豪華メンバーなので文句なし。リナ・サワヤマもがっつり活躍していたよかった!ミッションインポッシブルよりカーアクションがえぐかった気がする。
首
結論:勝村政信の斎藤利三が推しです。次点は怪僧・多羅尾光源坊(ホーキング青山)ポスタービジュアルがGOEMONだな…と思いつつ鑑賞。たけし流の、大島渚監督へのアンサーなのか。西島秀俊演じる明智光秀が不憫でたまらず、帰宅してすぐ「きのう何食べた?」を再生して中和。遠藤憲一が誰よりも乙女でびっくりした。男だらけのときめき戦国メモリアル。伝説の樹の下で待ってます。おまえの首を置いていけ。
ゴジラマイナスワン
見る前「期待値マイナスだし損はせんやろ笑」
見た後「神木キュン…!」
さっさとでてくるゴジラ 50点
地味作戦 100点
マッド金田一耕助 10点
水島ダンケルク 10点
艦長 50点
背びれカウントダウン 10,000点
目に光がらない神木キュン 10,000点
典子の髪型 -50点
すいません本当に期待値マイナスだったのでポイント鑑賞でした…でもパンフレットは買ったよ!後日コミコンで山崎監督のトークセッションも聞きに行ったよ!絶賛されている水の表現とゴジラのCGIにブレンダー使ってるらしい。おい競合じゃねえか。弊社のMayaもお願いします。閑話休題。
(俺の戦争は)終わらないんだよ、っていう敷島のセリフも十分重かったし、典子と敷島のようなパッチワークファミリーは実際いたはず。ドラマパートは湿っぽいとはいえ、小僧な水島、橘整備兵の役割とかは割と好き。終わり方も含みがあるよね…戦艦や震電が出てくるたび、ひえっと喜びの声をあげていたミリオタっぽいおじさまが同じ列にいたんですけど、エンドロール後「よかった…」とつぶやいて帰っていった。よかったね。
SHE SAID/シー・セッド その名を暴け★
アシュレイ・ジャッドが好きです。だからみるのはつらかった。仕事をセーブしているのかな、と思ってたらハーヴェイ・ワインスタインを袖にしてからびっくりするくらいハリウッドでの仕事がなくなったらしい。彼女やスーザン・サランドン、ジェーン・フォンダのように女性の権利や生き方を訴えてくれるひとがいるから、#metoo運動はこれからもなくならないし、私たちは声をどんどんあげていく。そういう映画です。★マリア・シュラーダー監督
グランツーリスモ
やけに評判がいいので見に行ったらジャイモンフースー!師弟モノに弱い私なので安易に5,000点あげます。やっちゃえ世界のNISSAN!
それにしてもニール・ブロムカンプ監督、メカメカしい世界でもSFでもない映画も撮るんだ…って驚き。正統派熱血スポーツものなのも意外でした。親子で見てほしい。
Winny
東出昌大、嫌いになれないんですよね…「寝ても覚めても」のように演技が大根にみえるときもあれば、今回のようにドはまりしているときもある。実話ベースのモキュメンタリ―としてみるにはちょうどいいやつでした。日本のナップスターになれたとは言わないけれど、出る杭は打たれる世界は変わってほしい。弁護士を演じた三浦貴大がイチオシ。
バービー★
90年代青春ど真ん中のアメリカカルチャーを浴びた人間にはすっっっごい面白かったです。フェミニズムに振り切ったところも好き。★グレタ・ガーウィグ監督&マーゴット・ロビー製作 感想はこちら
エゴイスト
今年一番楽しみにしていた邦画。鈴木亮平と宮沢氷魚!裏切らなかったなー。クィア映画としてはひとつの到達点(byサムソン高橋)感想はこちら
バチカンのエクソシスト
孔雀王が好きだった人はみんなみてください
三上博史とユンピョウがアモルトとトマス神父なんで…
ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り
ずっと笑いっぱなしだったので安易に5,000点あげます。パッチワークファミリーに弱いから結構泣いちゃった。
鑑賞直後の私「クリス・パインはパステル・G・キングだった」
オペレーション・フォーチュン
やってくれたなガイ・リッチー…私がジョシュ・ハートネットの大ファンだと知っての狼藉か?(違う)相変わらずのヒュー・グラントのインチキ野郎男好きっぷりが大変良いです。ロマコメキングにこれをやらせる精神がすごい。ガイリチの男の趣味はいいぞ。おヒューは先日ロンドンの独居高齢者を数百人集めたクリスマスイベントにサプライズ登場して、ディナーサーブを手伝ったそうな。いい話だ。CUNT!
Hugh Grant Serves Christmas Meal to 500 Elderly London Residents: Photos (people.com)
テトリス
Apple TVで鑑賞。タロン・エジャトンはドラマ「ブラックバード」もよかったですね。日本の描き方が一癖あるとはいえ、あの名作ゲームがどうやって生まれ世界中へ拡散されたのか、ソ連との駆け引きはどんなだったのか、鉄のカーテンの向こう側のお話を学べる良作。製作にマシュー・ボーンがこっそりはいってた。だよね!
ニモーナ
Netflixで鑑賞。大好きな冴木忍の「卵王子カイルロッドの冒険」っぽさがあってもう、めちゃくちゃ好きだった。主人公のやんちゃさも、振り回されるゲイカップルも、とにかく2020年代に生きるクィアがエンパワーメントされる作品。こういうのを違和感なく10代のこどもたちがみて育っていくんだろうと思えるのが素晴らしい。終わり方も、ニモーナの姿を一貫して描いてないのがすっごくフルイドでよかった。クロエ・グレース・モレッツとリズ・アーメッドという配役も最高!
AIR/エア
Amazon Primeで鑑賞。映画館で見逃したくっそう。ベン・アフレック&マット・デイモンのタッグなら外れないよね。ナイキがその昔全然スポーツ市場をとれていなかったという事実や、80年代にはいっても根強く存在していた(今も続いている)人種差別を盛り込んだ作品。ビジネス、カルチャー、スポーツ、人種差別、夢がぜんぶうまい具合にはいってる。情操教育に最適。オープニングの80-90’sの雰囲気だけでも最高に楽しい映画だってわかるので、真剣に円盤がほしい。アマプラ作品よ、検討をお願いします。
クリス・メッシーナもよかったよ~!
ベンマット作品、グットウィル→ドグマ→最後の決闘裁判→Air ときました。全部好き!ドグマはぽんこつだけど…アラニス・モリセットで底上げ。
茶飲友達
Amazon Primeでレンタル鑑賞。今年の駆け込み邦画。想像していたよりめちゃくちゃよかったです…令和の寓話でもあり、未来のリアルでもあるお話。Z世代が運営する高齢者向け風俗、ありそうでないけどありそう!若手からジジババまで俳優さんたちがみんな上手いし、不倫リーマンのカスっぷりもハマっていた。佐々木マナ演じた岡玲子の演技、好き。最後の終わり方まで上手い。
キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
これはね、ちょっと円盤でたら感想書きたい。今年のベスト映画は本作になりそう。オープニングからエンディングまで(3時間半あったけど)全然気が抜けなかった。ディカプリオの繊細な引き・受けの演技って独特で、引き出せる監督は多くない。スコセッシとの相性が最強なんだと思う。最近だと「若草物語」のフローレンス・ピューのエイミー役がこれに近かった。デニーロはもう画面にいるだけで怖いですね。リリー・グラッドストーンにはアカデミー賞あげてください。
2023/12/29時点の覚書。まだ書き漏れてたら追記していきます!
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