ご近所ネットワークの正しい使い方
ありとあらゆる素行がバレちゃう
近所ネットワークの恐ろしさについて先日語りましたが
(そうではない)
私は実家のある団地の向かいに建っているマンションに住んでいる。
控えめに言って近すぎる。
だから一人暮らしを再開させたとは言え、【ご近所住民】は今までと変わらない。
近所には、甥っ子1号と同い年の ヤス君(仮名)という少年がいる。
ヤス君には小学校高学年のお兄ちゃんがいて
シングルマザーのママは朝から晩まで仕事を頑張っている働くお母さんだ。
ママが仕事を頑張っているおかげで、ヤス君やお兄ちゃんが子供だけで団地の1階で遊んでいることはよくあって、私も見かければ挨拶を交わしたり話しかけたりなどしているが
先日、ヤス君が
私のマンションの1階に入っていくのが見えた。
1階は最近引っ越しがあって2軒空きが出た。
そのうちの片方の部屋に、知らないおじさんと入っていく子供。
このマンションに子供がいるなんて珍しいな・・
しかも最近空いたお部屋に
もう新しい人が入ったのかな・・・
なんて思いながら、私はエレベーターを待っていた。
『ここがおうち?』
そう言っておじさんを振り返った子供が、ヤス君だった。
あっ
と思った時には もう二人は部屋に入って行ってしまい
一瞬にしていろんな考えが頭の中を駆け巡りながらも、降りてきたエレベータに乗って私は自分の部屋に帰った。
知ってるおじさんだったら
【ここがおうちかどうか】なんて確認しないよな・・
ヤス君たちみたいな【外で一人で遊んでいる子供】なんて、悪い大人からしたら格好の餌食だよな・・・
万が一のことがあった時のことを考えて
おじさんの容姿を思い出しながら脳裏に焼き付けた。
あの時私が声をかけていたら・・・・
なんてよからぬ想像をしてしまい
好きなオナゴに告白する前の男子中学生みたいに部屋の中をウロウロ動き回った挙句、とりあえず向かいの団地に住む自分の母に連絡した。
同じ団地にヤス君の家がある。
事の経緯を説明し
とりあえず【1階に住んでるおじさんが知ってる人なのかどうか】を確認してもらうことにしたが
生憎まだママは帰ってきていない様子。
私も再び1階に降りて、外から部屋を覗いてみるも
薄いカーテンが閉まっていて
家具が何もないことはわかっても、人の動きが確認できない。
1階で見張る私と
団地の上階から見下ろそうと試みる母
しばらく別行動をしながら
あらゆる角度から部屋を覗く不審者のような動きでウロウロしていたところ
お兄ちゃんが帰ってきたのを見つけて
急いで駆け寄って聞いてみた。
御『ねーねーあの部屋って知ってる人が住んでる?』
兄『あ、はい。』
御『ヤス君が知らないおじさんと入ってくのを見ちゃったんだけど、大丈夫なやつ?』
兄『大丈夫です。』
御『お母さんは、まだ仕事?』
兄『いえ、その部屋に一緒にいます』
御『あそうなの!心配しちゃった、じゃ大丈夫だね。』
兄『ありがとうございます!』
ということで
結論としては
お母さんの彼氏が引っ越してきた説。
そこまで小学生のお兄ちゃんにツッコミはしませんでしたが、いろんな意味で安心した近所のおばちゃんでした。
結局のところは何事もなかったし
なんならお母さんが頼れる大人が近くに来て
子供たちもいざとなった時に行ける場所が増えて
いいことしかなかった。
母にも連絡して各々のお家に帰って
部屋に戻ったら気が抜けて、安心してチョチョ切れそうでした。
ここで例えば
『あの部屋にはヤス君ママの彼氏が越してきたらしいよ』と
実際に確認してもいないのに言い散らかすのが、悪いパティーンのご近所ネットワークである。
私はヤス君とお兄ちゃんの安全が確認できただけで満足だ。
そんな事あえて確認もしないし、そうだとしてもみんなに言いふらしたりしないから大丈夫だよ。(誰宛)
小一時間ウロウロオロオロしてしまったので
19時~21時の宅急便を受け取るべく
急いでお風呂に入りましたが
要するにこういうご近所の良いコミュニケーションが
地域の子供を守る一歩なんだと思うわけで
これが巡り巡って
甥っ子の危険を察知したご近所住民が動いてくれたり
今後年老いた母が家の近くで不調を訴えたときに
ご近所住民が助けてくれたりするかもしれない。
甥っ子の家にしょっちゅう出入りしていることにより
甥っ子の友達や、妹のママ友とも仲良くなることが多い。
自分の時間が削られる葛藤もあれど
地域の子供たちや、ママたちが
少なくとも知っている頼れる大人が一人でも多くいる という環境が大事だな、と思ったりする。
私は子供を持たない選択をしたけれど
こうやって、間接的に子供やママの力になれるなら、そんなに嬉しいことはない。
だから私はご近所ネットワークを割と大切にしているし、困っている人がいれば知らん人でも声かけるし、仲良しな近所のじいちゃんばあちゃんの安否確認も絶やさない。
おかげで自転車がパンクすれば誰かが直してくれるし
いつも野菜を分けてくれるおばちゃんがいたり
せっかく買ってきたパンをくれるおじちゃんがいたり
出かける度に、ちょっといいお酒を買ってきてくれるおばあちゃんや
私と握手すると「元気が出る」と言って、会うたびに手を握り合ってパワーチャージするおじいちゃんがいる。
たとえ実家の目の前のマンションに住むのは勿体ないと説得されようが
早く結婚せいだの子供を作れだの余計なお世話を注がれようが
ご近所の皆様とコミュニケーションを欠かさずに
私自身も、近くに住む家族も、地域のちびっ子たちみんなも、安心安全に暮らせる街であり続けるよう
一般人として尽力して参ります。
(何様)
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