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Big4税理士法人の退職理由

2016年にBig4税理士法人に入社し、2025年にBig4税理士法人を退社することになりました。
退職する理由は人それぞれですが、私のケースについてご紹介できればと思います。


退職理由①ライフワークバランス

これはBig4税理士法人の退職理由としてあるあるだと思います。私は33歳の時にBig4税理士法人に入社しました。
中小零細会計事務所からの転職でしたので、最初の頃は慣れるまで苦労しました。ただ、少しずつ仕事に慣れてきて上司から仕事を回してもらえるようになると、それが嬉しくて深夜まで働くようになり、それがまた新たな仕事につながり、土日も働くというループに入っていきました。
仕事が辛かったという記憶はなく、むしろ楽しかったので、妻の付き添いで行った産婦人科の待合室でも仕事してたように思います。
中小零細会計事務所の頃は薄給でしたので、残業代がどんどん膨れ上がって手取りが増えていくのもとても嬉しく、がむしゃらに働きました。

転記が訪れたのは2019年に生まれた娘の存在です。
当時はコロナ禍の真っただ中でテレワーク中心だったので、子供の成長を間近で見て感じることができました。
妻の育休が終わり、娘が保育園に通うようになると、朝の早い妻に代わり、私が保育園に連れていく生活パターンになりました。
そんな中、2023年のGW頃には新型コロナの感染症法上の位置づけが2類相当から5類に変更され、季節性インフルエンザと同様の取扱いになりました。

(上司に依ると思いますが)徐々に出社も求められるようになり、Due dateが厳しい仕事が続くと連日の深夜残業で疲弊してきます。
今まではそれを何とも思ってなかったのですが、子供が生まれて仕事の優先順位が変化したことにより、子供と過ごす時間が制限されることにストレスを感じるようになってきました。

今はBig4税理士法人でも多様な働き方が認められるようになってきたので、残業NGといった働き方を選択されている方もいらっしゃいます。
現に私も上司に退職を申し出た際には、残業NGの働き方を提案されました。
ただ、私はBig4税理士法人=ハードワークという考えが染みついてしまっているので、ある程度Saveした働き方という選択肢が自分にはなく、退職という決断をしました。

退職理由②複業の選択肢

税理士のキャリアとして、「独立開業」という選択肢があります。王道の選択肢と言えるかもしれません。私も頭の片隅でいつもこの「独立開業」という選択肢がちらついてます。

会計事務所で働きつつ、自ら委嘱を受けて「税理士業務」をする場合、「その都度、あらかじめ、その使用者である税理士又は税理士法人の書面による承諾を得なければならない。」と税理士法に定められています。
会計事務所で働きながら、複業として自らも「税理士業務」を行うのは上記の税理士法の絡みもあり、少しハードルが高く感じます。

なので、勤務している会計事務所のクライアントを何件かもらって独立し、規模をどんどん拡大していくというのがよくあるケースだと思います。
ただ、Big4税理士法人に勤務の場合、クライアントの規模が大きいので、もらうというのも現実的ではないし、クライアント側もBig4だから依頼しているという事情もあり、基本的にはゼロベースで独立開業することになると思います。
(もちろんバイネームで仕事を受けているパートナーもいるので、そこまでいってしまえばゼロベースでスタートということはないかもしれません)

ゼロベースで独立する場合、やっぱり気になるのは収入です。子どもがいて住宅ローンもあると、なかなかゼロベースで独立する踏ん切りが私にはつきませんでした。
サラリーマンとして事業会社で働きながら、複業としてまずは税理士業を始めてみる、そんな形であれば無理なくチャレンジできると思いました。
いつか絶対独立開業する!といった強い気持ちではなく、事業会社でリストラされてもなんとか食べていけるくらいの感じが当面の目標です。

退職理由③自信喪失

実はこれが一番大きな理由です。
私のチームのパートナーは50代ですが、レビューを頼むといつも0時を過ぎた頃に返信がきます。
日中は対クライアントとのMTGが入ってしまうので、遅い時間にならないと落ち着いてレビューできないんだよね、といつも笑いながら言います( ゚д゚)
私は定年まであと20年以上ありますが、50代や60代になってそんな働き方ができるか?と考えたときに、自信を失いました。
いつか退職することになるなら、もう40歳を超えているのでこれからどんどんと選択肢の幅が狭まっていく前に転職しようと思ったのがやはり一番の大きな理由です。

最後に

退職することにはなりましたが、Big4税理士法人で働けたことは自分にとって非常に有意義であり、本当に良かったと思っています。
8年前に勇気を出してチャレンジしたことによってキャリアの幅が格段に広がりました。
Big4税理士法人で働くことに迷っている方がいれば、私はぜひお勧めしたいと思ってますので、この辺りのことについてはまた別の記事に纏めてみたいと思います。

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