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在来線特急と高速鉄道
日本では1964年に東海道新幹線、韓国では2004年にKTX、台湾でも2007年に高鐵という高速鉄道がそれぞれ開通しています。
先日、久々に台湾国内で小旅行をしようと思いたち、台北から台中まで行ってきました。
台北から台中に行くには日本の新幹線にあたる高鐵と在来線特急にあたる台鐡の自強號や莒光號があり、高いけど早い高鐵、時間はかかるけど安い台鐡とその時の気分やお財布事情に合わせてどうやって行くか選ぶことができます。
高鐵は日本の新幹線と同じく在来線のメインの駅とは離れた所に作られているのが一般的なので、早さか安さかに加えて自分が行きたい場所へのアクセスも選択の基準になるかと思います。
この他に高速バスもありますが、今回は鉄道に話題を絞ります。
今回はふいに思い立って出発当日に起きてから出かけることを決め、台北駅に向かいながら高鐡の時間を調べていました。
駅に着いて切符を買おうと思いながら、そういえば台鐡だとどうなんだろうと思い急いで調べたところ、ちょうどよい時間に特急があったのもあり、私が行こうとしていた台鐡の台中駅に行くには高鐡でも台鐡でも着く時間にそこまで大きな差がないことがわかりました。
到着時間にそこまでの差がなかったら大事になってくるのは運賃ですよね。
台鐡は高鐡に比べて時間はかかりますが、運賃は安いので半分くらいの値段でいけることがわかり、それならと安くて乗り換える必要のない台鐡で行くことにしました。
日本では新幹線が開通するごとに並行する在来線特急が廃止となっており、新幹線が走っている区間は新幹線が、特急は原則それ以外の区間にのみ走っているので、新幹線が走っている区間は新幹線or特急ではない在来線という言わば究極の選択のような感じになっています。
例えば、東京から名古屋に行こうとしたら、安くはないけどとても早く着ける新幹線に乗るか、少し安いけど直通でもなくとてつもなく時間もかかる在来線の急行などを乗り継ぐかという選択肢しかありません。
一方、台湾では高鐡が開通した今でも在来線特急が走っているので、その時の気分やニーズに合わせた選択が可能です。
最近の韓国の鉄道事情に詳しくないのでちょっと調べてみましたが、韓国の在来線特急であるセマウル号(새마을호)やムグンファ号(무궁화호)などは健在のようでした。
もちろん新幹線は早くて便利だし、新幹線がなかったら日本が今のように発展できなかったとは思います。
それに新幹線と在来線特急の両方を維持するにはコストがかかり過ぎるという問題があることももちろんわかっています。
でも、寝台列車も移動手段としては実質的にはなくなってしまったと言えるし、寝台列車ではないけど、仕事終わりに乗れてその日のうちにかなり遠くまで移動できるムーンライトも定期運行はしなくなり、特急は決まった区間しか使えなくなってしまったので、遠距離を陸路で行こうとしたらほぼ新幹線一択となってしまったことはやはりさびしいです。
今や新幹線の車内販売もなくなってしまいさらにさびしい気持ちです。
今年新幹線に乗った時に東京駅であのアイスは売っていましたが、思ったより柔らかくてお弁当を食べてから食べようとしたらすでに結構柔らかくなってしまっていました。
なくなってしまった今だからこそ、早く行きたいから新幹線、急がないから安く行ける特急と選べたらよいのにな、と昔を懐かしんでしまうのはやはり歳を取ったということなんでしょうかね。