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馴染めなくてもいいのかも

台湾人は日本人を見分ける能力に非常に長けているので、多くの場所で日本人であることをすぐに見破られます。
それは台湾に住んで9年目にもなっても変わらず、いつまで経っても仮住まいの余所者扱いをされているように感じてちょっとさびしく思えることもあったので、そのような気持ちについて以前記事を書いたことがあります。

ところが最近noteで、外国で暮らしている方が現地の方に、この国はいいだろ、もう日本に帰りたくないだろ、といったことを言われることに対する違和感について書いた記事を読み、以前韓国では似たようなことをしょっちゅう言われていたけれども、台湾に来てからたったの一度も台湾人からそういったことを言われたことがないということに、台湾在住9年目にして初めて気づきました。

そのことについてコメントしたところ、以下の返信をいただきました。

「これは素敵な環境ですね〜
距離感ってすごく大事だと思います。そして距離感を大事にしてくれる隣人はもっと大事だと思っています。」

いつでもどこに行ってもすぐに日本人でしょ?と言われることについて私自身は余所者扱いをされているようでさびしく感じていました。
しかし、いつまでも外国人扱いされるということは見方を変えれば距離感を大事にしてくれる隣人に囲まれた素敵な環境だとも言えるな、そう考えると余所者でよいのかもしれないと思えるようになりました。

確かに韓国人にお仲間認定されることは嬉しくもありましたが、もう日本には帰りたくないだろうと言われると、それはやはり違うと思っていました。
一方、台湾では普通に生活をしているだけなのに日本人でしょ?と言われることは日常茶飯事であり、それをさびしく思う面もありましたが、日本人でしょ?と言われはしても、私が中国語で話すととても喜んでくれ、私はあなたが日本人だとわかっているけど、ここで暮らしている人だってこともちゃんとわかってるわよ、といった感じで接してもらえていたこともあったということに改めて気づきました。

台湾は、元々この地に暮らす原住民がいたところに、スペインやオランダによる侵略、清の時代には主に福建省あたりからこの地に移り住んできたいわゆる本省人と言われる華人、第二次大戦中には植民地化に来た日本人、その後にこの島に来た外省人、そして21世紀になって新住民と言われる主に東南アジアから来て台湾人と結婚した人々や台湾で介護などの需要が増えたことによりヘルパーとして住むことになった人たちがいるなど、様々な時代に様々な民族が様々な形で乗り込んできた歴史をもっています。

いつまでも余所者でしかいられないことをさびしく思っていましたが、台湾は様々な民族が共存している国なので、外国人を受け入れることに慣れていないわけではなく、外国人は外国人として受け入れよう、としているのではないかと思うようになりました。

幸いなことに台湾で日本人は否定される存在ではないので、日本人だということがわかられたことにより不利益となった経験はありません。
むしろ、日本人であるということが相手に知られたことがプラスに働いたことの方が多いと思います。

いつまでも外国人扱いされることや台湾人の家族としてこの国に住んでいるわけではないことによる疎外感を覚えることはもちろんあります。でも、どれだけ長く住んでいようが帰化しない限りは外国人であることに変わりはありません。外国人に対しては排他的な部分があったとしても、それを心地よく受け入れるというのが外国人としてその国に住むということなのかな、と思い始めた今日この頃です。

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